会 議 録

第136回 衆 「逓信委員会」 8号
1996/5/22

○高木(陽)委員 審議が夕方になってしまいまして、本当に御苦労さまでございます。
 まず、電波利用の問題について御質問させていただきますけれども、先ほども、電波利用の現状として、電波は有限ですから逼迫してくる、こんなお話がございました。それについて、周波数帯、下の方から上の方までいろいろな、VLF、LF、MF、HF、VHF等々ずっとあるわけですけれども、周波数で言いますと、特に上の方、未利用の周波数帯というのがございますけれども、ここら辺のところの今後の利用の見通し、またその開発の現状、どうやって利用していくのか、そういった点についてまずはお伺いしたいと思います。

○五十嵐(三)政府委員 電波の使ってない部分、要するに未利用周波数の利用という意味では、特に私ども注目いたしておるのは、三十ギガヘルツ以上三百ギガヘルツ帯と言われるミリ波帯の利用ということでございます。
 現在、このミリ波帯の周波数というのは、防災行政用の短距離の固定無線というようなこととか、あるいは短距離の画像伝送ということで、ビルとビルの間をちょっと結ぶとか、川を越えて結ぶ、そういうところとか、あるいは自動車用の衝突防止レーダーというようなことで使っておりますが、三千局程度でありまして、無線局が現在一千七百三十万程度あることを考えますと、ほとんど利用がないような実態かなというふうに思っております。
 このミリ波帯というのは、装置が非常に高価で、伝送をする際にすぐ減衰をしていくとか、そういう問題があります。しかし、広い帯域を利用して多くの情報を伝送できるという意味では、これからの周波数という意味では注目に値するものというふうに考えております。
 私ども、今二十一世紀に向けてということで、大容量の情報量の伝送というようなことから、超高速の無線LAN、建物の中を必ずしもケーブルで引きますのではなくて無線で超高速大容量のものができないか、あるいは加入者系のものにつきましても、ラスト・ワン・マイルなんという言葉が使われますが、そこは無線でいけないかとか、あるいは高品質の衛星放送というようなシステム、そんなことに期待が持てるというふうに考えておりまして、このことにつきましても研究開発が必要だということで、平成八年度の予算におきましても、このミリ波のための研究業務というのを七億円以上見込んでいるところでございます。
 さらに、研究開発ということで、このミリ波の部分につきまして、通信・放送機構においてマルチメディア移動アクセスということでさらなる研究を考えておりますが、これも二億六千万、そういった形で研究開発を進めてまいりたいというふうに考えております。

○高木(陽)委員 今研究開発のことをちょっと局長おっしゃられましたけれども、特に周波数の資源開発の関連予算ということで、今八年度のことをちょっとおっしゃっていただきました。六年度が十億五千五百万、七年度が十二億ぐらいですか、全般的に言いますと、一生懸命やっておられると思うのですが、これは先週の委員会のときにもいろいろと言ったと思うのですけれども、やはりこの分野、かなり重要な分野ですので、予算をどこに重点的にやるかというのは、これは内閣全体の問題なのですけれども、しっかりと重要視しながらやっていただきたいな、これは大臣も閣僚の一人として頑張っていただきたいというふうにも思います。
 そんな中で、これも先ほどちょっと出たとは思うのですけれども、移動体通信の無線局の推移ということで、これは四月二十二日付の報道資料、これは郵政省が出した電気通信技術審議会の一部答申ということで、「二〇〇〇年までの携帯電話等の周波数有効利用方策について」ということです。答申の主な内容というのが出ておりまして、需要予測、これは修正値みたいな形で出ているのですけれども、これをちょっと御説明願いたいと思います。

○五十嵐(三)政府委員 二〇〇〇年までの需要予測ということで、これは電気通信技術審議会の答申をいただいたものでございますが、上限が三千二百五十万加入ということでございます。低い場合には二千五百万加入というようなことでございます。そういう需要が見込まれているというのが審議会の答申でございます。

○高木(陽)委員 そういうような現状の中で、現在の技術水準において無線局数として最大何局とれるのか、それがその後どういうふうになっていくのか、またその場合の対応策ということについてお願いいたします。

○五十嵐(三)政府委員 現在のまま推移するということになりますと、いわゆる携帯電話の収容可能数というのは一千六百万程度かというふうに考えております。こうなってまいりますと、現在既に一千万台を超えておりますので、具体策を講じなければならない、この電気通信技術審議会の答申もそういった意味でいただいているものでございますが、三、四点具体的な施策を打っていく必要があるというふうに考えております。
 その一つは、現行の基地局の半径、それをさらに小さな半径にするという小ゾーン化を図るということでございます。一・五から二キロメートルの今の半径を一キロメートル程度に小さくするということで、加入の容量を二倍から二・五倍程度に上げるという考え方が一つございます。
 それから、ディジタル化してハーフレート化する。今の周波数帯域を半分にするということで、結果的には、同じ周波数帯でありますとそれが倍に使えるということで、これが二倍まで高めることのできる技術であるというふうに思っております。
 それからもう一つは、スポットゾーンというようなことで、大変密集して使われるようなところで、さらに小さなゾーンを、一つのゾーンの中にもう幾つかの小さなゾーンをつくっていくということで、周波数の有効利用を図るということを考えております。
 そして、移動体通信のメーンの周波数帯域であります八百メガ帯、ここにさらに八メガヘルツを増波するということによりまして、二〇〇〇年までの間という意味で考えますと、収容可能数は三千八百七十万の加入ということを考えておりますので、先ほど申し上げました三千二百五十万という今の見込みに十分対応していける数字というふうに考えております。
 その後のことにつきましては、IMT−2000という国際電気通信連合レベルでの国際的な取り組みがございます。これによりましてさらに二百三十メガヘルツという帯域が用意されておりますので、それによりまして二〇〇〇年以降は対応するというふうに考えているところでございます。

○高木(陽)委員 先ほどの質問とちょっとダブってしまっているところがあるのですけれども、新しい、一番最初の質問で出しましたミリ波帯の部分だとか、これは技術的にはすぐ簡単にはいかないと思うのです。電気通信技術審議会の方でも、修正値というか、需要予測も変わるわけですよ
ね。気にしていることは、特に携帯電話なんかはもう急激にぐっとふえているというような状況の中において、また五年後、その予測が今現在の技術水準からいって、パンクしてしまった、さあどうしようという、そのときになってまた考えると遅いという、ここら辺が心配なわけですね。ですから、あいているところはそのすき間を縫っていくしかないと思うのです、電波の場合には。そこら辺の技術、特に携帯電話の場合には、これだけ普及して、今はもう高校生も使っているような時代ですので、そこら辺のところで、利用者のこと、これは郵政省がやはりいろいろな工夫をしながら研究開発等々でやっていただきたいな、そのようにお願いをしたいと思います。
 あともう一つ、これも先ほどちょっと岸本先生の方から出たと思うのですけれども、医療機器と携帯電話の問題ですね。
 これはいろいろな新聞に出まして、特に心臓ペースメーカーを使っている人たちにはかなり切実な問題だと思うのですね。そういった中で、郵政省の方というか、局長自身が会長をやっておられる不要電波問題対策協議会ですか、ここでガイドライン等々をつくられたとは思うのですけれども、まずその現状ですね、幾つかの具体例を挙げて、こんなトラブルがありましたというようなことをちょっと教えていただきたいのです。

○五十嵐(三)政府委員 具体的なトラブルという意味では、今まで報ぜられているもの、例えば、病院の中で、点滴のようなものでございますが、具体的な医療行為に当たって、輸液ポンプに影響を与えてそれがとまる、そのときは、そこに居合わせた看護婦さんが手当てをして問題がなかったというようなことがありますが、そのたぐいのものとか、あるいは心臓ペースメーカーに影響を与えるのではないかとか、あるいは例えば心電図等の画像の出る診断装置がありますが、これにある意味の影響を与えて、その画面が十分読み取れなくなる、そういうことについての幾つかの例が報ぜられたりしているところでございます。

○高木(陽)委員 その上において、対策協議会の方で出ました使用上のガイドライン、指針というのですか、これは具体例を幾つか挙げてあるのですけれども、これもちょっと教えてください。

○五十嵐(三)政府委員 具体的に医療行為とのかかわりで申しますと、ことし三月二十九日に、先ほど先生からお話のありました不要電波問題対策協議会、その中の医用電気機器作業部会というところから暫定指針が出されております。その一つは、手術室あるいは集中治療室には携帯電話は持ち込まないということがあります。それから、病棟内では電源を切るということであります。それからもう一つ、心臓ペースメーカー装置というのは装着部分から二十二センチ、普通左に心臓はありますから、ここから二十二センチ、手の大きさですぐはかれるということでございますが、最大限に手を開いた二十二センチ離して使用する。また、自動車電話のアンテナから三十センチ離れる必要があるというようなことが示されております。なお、PHSの端末につきましては、そこから発射される電波ということにつきましては、実験の結果からは心臓ペースメーカーにも影響はなかったというようなことが記されているところでございます。

○高木(陽)委員 そこで、一番興味があるのは、心臓ペースメーカーの二十二センチという、ここなのです、じゃ、二十センチだったらだめなのかなとか、十センチは危ないのかなと。なぜそのデータが出てきたのかというそこら辺のところが、やはり利用者の方々、一番関心が高いと思うのですよね。二十二センチなんて、一々はかつて電話なんかかけませんから。右でかければいいのだ、そういうことだとは思うのですけれども、そこら辺のデータみたいなものは何かあるのでしょうか。例えば、十センチだったらおかしくなっていただとか。

○五十嵐(三)政府委員 具体的に、心臓ペースメーカーのうち、植え込み型の心臓ペースメーカーということで五十六の機種に関して実験を行ったその中では、携帯電話を近づけて電波を発射した場合に十五センチの距離で一つの機種に誤作動が出てきたということであります。影響の程度でございますが、ペースメーカーのパルスが、この周波数が乱れるというようなことでございました。
 そういう意味で十五センチというのが具体的に出た数字だというふうに私は承知をしておりまして、二十二センチというのは、この研究会の中にお医者さん、医学関係者が入っておりまして、そういう意味で、ある意味のアローアンス、余裕を見て二十二センチ。二十二センチも、二十二センチをはかることは難しいということで、手の大きさ、特別な方を除いて大抵の人が大体そうなるのだそうでございますが、そういう意味でそれを一つのめどにしてくださいと。それから、先生おっしゃるとおり、ペースメーカーの方は、どちらかというと右手ということで使っていただくというのがいいのではないかというふうにされております。

○高木(陽)委員 こういうときに、新聞などで読んで大体皆さん知るわけなのですけれども、そういう細かいデータを含めて、広報活動等、また医療機関等々もやっているでしょうけれども、ここら辺のところをしっかりやっていただきたいと思います。これは答弁は結構です。
 もう一つ、これもまた幅広くなってきますが、電磁波自体が人体に与える影響ということで、これはアメリカ等々でもいろいろとやっているとは思うのですれども、ここら辺、変に影響があるのだということでどんどんやっていきますと、またかなり不安感を与えてしまう。これだけ携帯電話が普及して、その電磁波等々が与える影響が大きいとかそこら辺のところもあるので、だからこそ丁寧に研究をしてやっていかなければいけないのじゃないか。特に、すぐ命にかかわる、どうのこうのという、そういう問題ではないと思うのですけれども、何らかの障害になるようなことであればこれはきちっと対応策も練らなければいけないし、ここら辺の研究状況についてはどうなっているのか、お聞かせ願いたいと思います。

○五十嵐(三)政府委員 移動体通信等電波を使うものが大変ふえてくる中で、一方では先生御指摘のような、電波が人体にどういう影響を与えるかという部分もあわせて検討して進めていくべきものというふうに思っております。
 そういった中にありまして、このことにつきましては平成二年六月に電気通信技術審議会で答申を出されております。その中身を簡単に申し上げますと、電波のエネルギーの量と生体への作用との関係を示すものとして、出力が七ワット以下の無線機器から発射される電波は人体に影響を及ぼすものではないということで、これは電波の防護指針と言っておりますが、こういうものが出されております。携帯電話というものは〇・六ワット以下でございますので、そういう意味ではこの中に入って、特に問題はないとされてまいりました。
 しかし、現在のように移動体通信が大変普及をしたとき、しかもいろいろな形で問題が提起されているということで、平成七年度にさらにこの研究会をつくりまして研究をしていただきました。ことしの三月に報告書をいただいたところであります。
 それによりますと、この七ワット以下の無線機器から発射される電波は人体に影響を及ぼすものではないという基本的な部分の改定は要しないということでまとめられております。ただ、一方ではいろいろと不安を生じたりということがありますので、このことについてのQアンドAといいますかそういうPR用のもの、あるいは電波防護一一〇番というようなものを今民間を含めて開設するというようなことを検討しております。
 ただ、一方では、数多くの電波が長期間にずっと当たった場合はどういうふうになっていくのかとか、それから高い周波数帯域のものでどうなっていくのかということにつきましては、これは研究をしなければならないというふうに考えており
まして、通信総合研究所で平成九年度予算ということで今検討しておりますが、そういう意味で、さらなる検討も進めてまいりたいというふうに存じております。

○高木(陽)委員 先ほどから何度も申し上げていますように、利用者がこれだけふえてきているので、だからこそそういった人体に与える影響、また先ほどの質問でも出しました医療機器で、そういう人たちは、特に病院で入院されている方なんかは、やはり動けない場合にはかなり便利なわけですね。といったことも含めて、人体またはその周辺に与える影響ということでの研究等はしっかりとやっていただいて、その後の広報的な部分、いわゆる知らせるということも徹底してやっていただきたいなというふうにお願い申し上げたいと思います。
 あともう一つ、電波の問題でいきますと、不法無線局というのですか、免許を持たずに勝手にやっているものですね。この数は全部は把握し切れてはいないとは思うのですけれども、郵政省が今まで把握してきた不法無線局数の推移、あとそれに対する措置、いろいろな措置の仕方をされると思うのですけれども、それについてお聞かせ願いたいと思います。

○五十嵐(三)政府委員 電波の利用がふえるに従いまして、今先生からお話のありました、いわゆる不法無線局というような格好での姿がふえてまいります。
 不法無線局の状態というのは、平成元年と比較しますと、平成七年度で三万三千、平成元年が二万一千程度でございましたので、六〇%以上の増になってくるということでございます。
 私ども、こういうことにつきまして、いわゆる電波監視の施設、設備として、DEURASシステム、こう言っておりますが、これの監視システムをとるとか、現地での具体的な探査活動を行うとか、あるいは捜査機関と共同で取り締まりをするというようなことで、具体的な指導、場合によっては告発というようなことをとってやってまいっているところでございます。

○高木(陽)委員 不法無線局が大体三万三千ぐらいまでいったということで、それについて措置をした数をちょっとお聞かせ願いたいと思うのです。

○五十嵐(三)政府委員 具体的な措置という意味で申し上げますと、不法な無線局の開設、運用をとめるというような指導とか、あるいは長期にわたって混信、妨害というような悪質なものにつきましては、捜査機関に告発するというようなことで取り組んでまいっておりますが、三万三千のうち、措置をしてまいったのが、平成七年度でございますが、七千局程度でございます。

○高木(陽)委員 そうしますと、残りの二万六千ぐらいですか、これはどうしているのですか。

○五十嵐(三)政府委員 現実問題としまして、不法無線が出されたということで、それを認知するといいますか、それを把握することはできましても、一過性で終わってしまう。電波ですから、発射して、それで特定に至らないまま終わるというのがその具体的な三万三千強と七千の差という実態でございます。

○高木(陽)委員 実は私も無線免許を持っておりまして、免許従事者なんですけれども、そんな中でやり得というか、捕捉して、どこから出ている、まただれがやっている、電波だから、これは特定するのはなかなか難しいとは思うのです。逆に言うと、それだけの数がなかなか対処できない。これはなかなか技術的には難しいのかもしれませんけれども、そういったつかまらない、または告発されない、そうやって指導を受けない、こういうところから、後を絶たないと思うわけですね、この不法無線局というのは。
 そうしますと、今のところは極端な被害というか、被害を受けているのはいっぱいあるとは思うのですけれども、それが今後はさらに、さっきからずっと話しているいろいろな携帯電話等も含めていっぱいふえてくる中で、やはりそういう不法無線局が放置された場合に大変な問題になってくる。また、本当に、人命にかかわるような問題だとか、起こしかねないのです。杞憂かもしれませんけれども、そういったところの措置をしっかりできるような、これも技術的な問題、またはそれに対する費用の問題、いろいろと出てくるとは思うのですけれども、これをしっかりとやっていただきたいなと思います。これはもう結構でございます、回答については。お願いでございますので、よろしくお願いいたします。
 時間が、本当に残りわずかになってまいりました。この電波法の問題が終わった後、TBS問題が大臣から報告があって、それについての質疑ということなんですけれども、ちょっと気になっていることがありますので、このTBS問題について若干御質問させていただきたいと思います。
 先日、郵政省の方からTBSに対して厳重注意というような形をとられて、さらにTBSに対する措置ということで六項目、いろいろとやられました。これについてまた後で具体的なお話等々もあるとは思うのですけれども、新聞等々の報道にもよりまして、その中で、厳重注意や行政措置をしていく法的な根拠、これはどこから出てきているのか、これをちょっとお聞かせ願いたいと思います。

○楠田政府委員 今回の一連のTBSの行為の中には、放送法の各条項に明確に違反すると認めるに足りる事実はなかったわけでありますが、次の三点については放送法の各条項の趣旨に照らしまして問題がございました。
 例えば、一つは、不十分な調査に基づき誤った調査結果を報道したこと、二つは、オウムの抗議に基づき放送を中止し、同社の番組基準に違反したのではないかとの疑いが生じたことであります。それから三つ目は、オウムにビデオを見せたこと、あるいは抗議を受けたことが放送中止の一因であったこと。このようなことは、TBSの放送というものがオウム寄りだったのではないかというふうな疑いを抱かせたということであります。
 ところで、行政手続法におきまして、行政指導というものは、「行政機関がその任務又は所掌事務の範囲内において一定の行政目的を実現するため特定の者に一定の作為又は不作為を求める指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないものをいう。」こういうふうに決められております。
 したがいまして、放送を含む電気通信を規律、監督することを所掌事務といたします郵政省といたしまして、放送の健全な発達を図るという放送法第一条の趣旨、及び今後本件のような放送法第三条の二等の規定に照らし問題のある事態が再度引き起こされることのないよう行政指導を行ったということでございます。
 したがいまして、法的根拠は行政手続法と放送法、こういうことになろうかと思います。

○高木(陽)委員 その中で、具体的な項目、六項目めだったと思うのですけれども、三カ月ごとに報告をさせる、もう一つは、それについて視聴者にわかるようにさせる、こういった言い方をしていると思うのですけれども、これはTBS本体がしっかりそれをやればいい。それを郵政省がそこまで指示をしていいのか、または指示をすべきだったのか、ここら辺はいろいろな意見もあると思うのです。
 もちろんTBSが、一番最初の問題からいいますと、しっかりと対応していればここまでごたごたならなかったし、また、見せた見せないといったときに、ちゃんと調査をして、こうやって見せましたというようなことをやっていれば、何ら郵政省がこういったところで問題になるようなことはなかったと思うのですけれども、その中でちょっと指摘をしておきたいのは、これがいいか悪いかという問題よりも、こういう指摘があるということをどうか、認識はされていると思いますが、再度確認をさせていただきたいと思います。
 というのは、これは毎日新聞の社説に書いてあったのですけれども、「放送法の趣旨に反し、
世論の指弾があることを同省は厳重注意の底にある理由に挙げた。だが、今回の一連の事態が同法の条文に抵触するわけではない。法全体に流れる趣旨という抽象的根拠で、ここまで事実上の指示をすることが妥当か、疑問を持たざるを得ないのである。」という、これはマスコミ側からの指摘だとは思うのですけれども、ここら辺のところは、今後放送局、それぞれ民放やNHKを含めて、いろいろな問題に直面したときに一々、一々と言っちゃ言い方はおかしいかもしれませんけれども、子供の手足をとるような形で指導していくというよりは、本当に放送局自体が自律していくような、そういった方向性、それに期待をしていただきたいな。これはなかなか難しい問題かもしれませんけれども、ここら辺について大臣はどうお考えか、お聞かせ願いたいと思います。

○日野国務大臣 先生御指摘のように、放送を現実に行う側が、つまり放送事業者の方がこれをきちんとやっていてくれれば何の問題もなかったわけであります。ただし、それが現実にそうではなかったという事態がありまして、それが激しく世間の耳目を聳動したということになったわけであります。
 私どもとしても、一々子供の手をとり足をとりというようなことはしなくていい、したくないことでございますけれども、現実にこれからの放送のあり方、これがより健全であり、そして放送の自由という一つの憲法の理念を実現していけるような、また公共の福祉に合致するような放送のあり方ということを考えましてそういう注文をつけた、こういうことでございます。
 決して放送の中身に立ち入るということではなくて、それをきちんとやっていけるような内部の体制を整えてほしい、それから国民の皆さんにもそういう努力しているということが理解できるような措置をとってほしい、このような思いでこのような措置をとったわけであります。

○高木(陽)委員 大臣の談話の中にもそのような内容のことも書かれておりますし、そういうところを、これからの放送行政ということを含めて考えていただきたい、そういうふうに思います。
 時間が来ましたので、この以降のTBS問題については同僚議員に任せたいと思いますので、以上で終わります。ありがとうございました。


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