会 議 録

第150回 衆 「法務委員会」 5号
2000/10/24

平成十二年十月二十日(金曜日)委員長の指名で、次のとおり小委員及び小委員長を選任した。
 司法制度改革審議会に関する小委員

○保坂委員 連立政治ですから、それぞれの党があるいは政治家がかなり違う角度で物を考えていたり、基本認識においてもずれがある場合もあるわけですよね。
 ですから、私は、教育基本法、憲法についても、特に基本的な人権の部分について公明党はしっかりそれを守っていかれるんだというふうに見ているのですけれども、もう少しきちっとそういう答弁をいただきたかったという感想を述べまして、提案者の皆さんにこれから質問を続けていきたいと思います。
 提案者にまず伺いたいのは、今回、やはり少年法の議論の中で、例えば今度参考人に来ていただこうということで、岡崎君という中学生がリンチで亡くなる、陰惨な形のリンチが行われて、そしてまた捜査がほとんどまともに行われない。まさにリンチで殺されたにもかかわらず、遺族の両親が警察署に呼ばれて、まるで加害者のような、何か悪いことをしたかのような扱いを受ける。一体何だろう、こう追い詰められたときに、いや、これはおかしいよということで声を出している。茨城県警はこのケースの場合ではきちっと謝罪をしたように私どもには見えたのですね。このことは謝罪してよかったなと思っていたら、しかし、やはりずさんな捜査は続いて、調書も御遺族の署名もない、証拠関係も非常にずさんだということで大変に怒っているのですね。
 犯罪被害者の皆さんの声を聞くと、確かに、少年事件ということで扱われたときに、いろいろなことが伏魔殿になってわからなくなる。特に捜査の段階でもっと情報開示をするべきではないか、こういう声も強いのですが、高木議員にこの点、いかがでしょうか。
○高木(陽)議員 お答えしたいと思います。
 警察の捜査の段階での情報公開の部分、これは被害者の側から見ると、なるほど、例えば自分の家族が殺された場合だとか、どうなっているんだということで知りたい、またはそういう情報提供を望むというのは当然なことだと思います。
 そういった部分では、被害者の側からそれを聞くというような制度を導入することになりました。ただ、捜査段階での情報公開ということ、これはいろいろな角度があるのですけれども、例えば警察庁における捜査段階の情報提供については、まず被害者等への通知制度、これは今申し上げましたけれども、この導入によって、被害者等の申し出がある場合には、申し出人に対し家庭裁判所送致の事実等を通知しているところであります。
 それ以上に捜査段階における情報を開示することについては、捜査機関の有する情報には未確定な情報もあると思います、まだ途中の段階だとか。また、さらに、少年の健全な育成に対する影響や、被害者に情報を開示して、それが公にされることによって捜査の着手、進展の状況が明らかになって、そのことを契機として、これは一般の刑事事件の捜査の場合もそうだと思うのですが、関係証拠の隠滅や犯人の逃走が図られる等、捜査の進展に支障を生ずるおそれが高いと思われます。
 その上で、そのような開示を認める制度を導入することは適当ではないというふうに今考えております。

○保坂委員 今回の少年法の議論、公明党の中でも相当の議論があったと伝え聞いております。例えば子どもの権利条約ということとあわせて見ながら、少年刑務所の中で成人と同様の刑務を行うというようなことになった場合に、これはどういうことになるのか、子どもの権利条約の精神に反することにならないのか、こういう議論もあったと聞いているのですけれども、その辺はどう整理されていらっしゃるのでしょうか。
○高木(陽)議員 新聞報道等でも、公明党内の議論というのが報道されたこともございました。
 まず、経過を御説明しますと、本年の七月下旬に、与党三党で与党の政策責任者会議の少年問題に関するプロジェクトチームを設置して、今回の少年法の改正について議論を重ねてまいりました。
 それとともに、我が党、公明党内としてもさまざまな角度から論議を進めてまいりましたけれども、基本的な認識としてみれば、今回の少年法の改正について、少年の犯罪については、いろいろな角度があったのですけれども、まず一番目に、犯罪を犯さない、これが一番重要な問題で、もし犯してしまった場合どのように処分していくか、今度は処分した後どのように更生させていくか、この三段階がある、その上で、今回の少年法の改正は二段階の部分であるという認識を公明党内ではしておりました。
 そういった中で、今委員御指摘の子どもの権利条約の問題も指摘がありましたけれども、党内論議の中では、それは反しないというような結論が党内合意としてはなされました。
 さらに、これは今までのこの委員会の質疑でもございましたけれども、少年法が改正されたからといって、少年の犯罪または更生がすべて丸く、うまくおさまっていくか。そういうふうにはどなたも思っていないわけです。ただ、まずその第一段階としてこの少年法の改正をやっていかなければいけないし、これをやったからそれですべて終わりというふうには私たち提案者も認識はしておりません。
 さらに、さまざまな角度で、少年の問題、犯罪を犯さないようにするには、またその後更生していくには、こういった問題をさらに深めていかなければいけない、そういう認識に立っております。


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