会 議 録

第150回 参 「本会議」 7号
2000/11/08

○竹村泰子君 私は、民主党・新緑風会を代表して、与党提出の少年法の一部を改正する法律案に対して質問いたします。 本題に入ります前に二点、総理に質問したかったのですが、残念ながら総理の御出席がかなわないので、御就任早々の官房長官にかわってお答えいただきたいと思います。 まず、日英首脳会談で、朝鮮民主主義人民共和国による日本人拉致疑惑に関して総理が行方不明者として第三国で発見という打開策を明らかにした問題で、閣僚会議や自民党総務会、若手議員などからも批判が噴出したと聞いております。 私たちが総理大臣としての資質を問うのは初めてではありません。いわく、神の国発言、無党派の市民層は寝ていろ発言、いわく、コーエン米国防長官とのいわゆる日本は瓶のふた発言等々、枚挙にいとまがありません。 今回の日本人拉致疑惑に関しては、拉致されている人々や家族にとって危険な状態を招きかねないことからして、一国の総理大臣として国際感覚を欠き、外交の基本を認識しない、いかに軽率な発言であったかを率直に認め、辞任されるべきであると思います。 二点目は、中川前官房長官の辞任問題です。 この間の発言の二転三転、食い違い、逃げ腰の姿勢、警察の捜査情報を女性に通報するテープを出されてついに辞任に追い込まれるというお粗末さ。森内閣は改造をまつまでもなく、もう崩壊に向かっていると言わなければなりません。どのように考えておられるか、明確な答弁を求めます。 私が少年法の質問に先立ちこの二点をお尋ねしたのは、こうした国のトップにあるお二人の物事をうそで固めてその場を切り抜けようとする情けない姿勢が成長期にある青少年にどういう影響を与えるのか、(発言する者あり)笑い事ではありません。決して無関係とは思えないからです。 少年犯罪が起きるたびに、少年犯罪は凶悪化、低年齢化し、増加している、少年法を厳罰化すべきだと報道され、世論がそのように操作されがちです。確かに少年犯罪は多様化し、凶悪な殺人事件も目につきます。しかし、犯罪白書のデータを見れば、少年刑法犯の検挙数は八三年をピークに九五年までは減少していました。その後はやや増加傾向にありますが、激増しているというような言い方は正しくありません。では、凶悪化しているのかといえば、同じく犯罪白書によると、少年法の成立時、つまり一九四八年から六〇年代まで殺人等は三百から四百人ぐらいですが、七五年以降は百人以下の状態となり現在に至っています。 与党の皆さんは、この少年法改正を何を目的として行おうとしているのか、まずお尋ねいたします。 もちろん、従来とは異なったタイプの犯罪が目立つことも踏まえ、私も社会の変化に見合った改正の要否を検討することの必要性があることは承知しておりますが、少年法改正により年少者の犯罪が減るとお考えなのでしょうか。その点も発議者にお伺いいたします。 少年法改正の問題に必ず挙げられることとして、犯罪被害者の方々に対する対応の問題があります。 被害者または被害者家族の皆さんへの問題を考えるとき、加害者が成人であろうと少年であろうと、その被害に対する痛みはそれぞれに重いものであるということは当然のことであります。そのことを前提として、少年法の保護理念とは別に行為の責任をとらせることが重要であるとの論理が今回の改正案の一要素であると思いますが、少年たちに刑罰だけが責任をとらせる道であるのかどうかということに関しては疑問があります。法務大臣はこの点をどのようにお考えですか、お尋ねいたします。 被害者の方たちのお話を伺うと、自分たちの痛みを加害少年は本当に理解し、反省し、処分されたのかどうかとやりきれぬ思いを語っておられます。 改正案の中において、事件記録の閲覧、家裁において被害者の心情、意見の表明聴取が可能になるという点は一定の進展かと思いますが、私は、加害少年がみずからの行為の重大性を自覚し、被害者に対する心からの謝罪の気持ちを喚起し、再犯の道を歩ませないことこそが真の少年犯罪に対する対策だと思います。また、そうすることが被害者に対しての償いにもつながるものではないのでしょうか。 被害者に対する問題は、その被害に対する重大性にかんがみ、国として施策を一層見直すべきであり、被害者の権利を確立する法律の成立が各方面から要望されております。民主党では、さきの国会で犯罪被害者基本法を提出しております。これまで余りにも無権利状態であった被害者の権利は法的に確立されるべきものだと思います。この点に関して法務大臣はどのようにお考えでいらっしゃいますか、明確にお答えください。 少年犯罪は大人の犯罪と区別して考える必要があります。まず刑罰ではなく、少年に対する教育やその環境を整備するという福祉的措置を優先することには大切な理由があるのです。 いじめ等により犯罪等の発生に対処するために、家庭、学校、地域が連携していじめ防止プログラムを設定し、いじめを容認しないという断固とした意思で真剣な取り組みをするべきだと思います。既にスウェーデンでは、ノルウェーの学者ダン・オルベウス氏のいじめ防止の理論を参考にしていじめに対する法律が成立しておりますが、この点大臣はいかがお考えでしょうか。 衆議院段階では、民主党は与党案に対して二十カ所に及ぶ修正案を出しました。参議院でも提出予定であります。それに基づき、三会派与党案について少し詳しくお尋ねしたいと思います。 まず、私たちが最も問題があると思っているのは、検察官関与であります。 これまでは家庭裁判所での少年審判では、審判官が少年と向き合い、できるだけやわらかに心開かせて事情を聞くのに比べ、三会派案での検察官の関与の仕方は、事実認定手続において予断排除や証拠法則といった根本原則を無視したものであり、また、少年法の理念を損なう形で検察官の抗告受理申し立てを認めているものです。少年審判の場が少年を糾弾する場へと変質してしまうおそれがあります。 私たち民主党が出した修正案で示しているように、保護条件の審判に関与した裁判官以外の裁判官によって構成される家庭裁判所によって、適正な手続に従って事実認定が行われるべきだと考えます。検察官送致を決定できるのは、著しく罪質が重大で刑事処分以外の措置によっては目的を達することが困難な場合と限定しております。 また、少年は非常に可塑性が高く、防御能力が極めて乏しいことから、検察官送致を決定するには弁護士である付添人をつけなければならないとしています。この点、発議者はどう考えられるのでしょうか。 与党案の二番目、与党案では十六歳以上の少年が故意の犯罪行為によって被害者を死亡させた罪を問われる場合は検察官への送致を原則とする、いわゆる原則逆送を導入しようとするものです。教育的措置によって少年を矯正し、再び犯罪を犯すことのないよう防止しようという少年法の精神に反するものと考えます。少年事件については、まず家庭裁判所がしっかりとした調査を行った上で適切な判断を下すべきと考えますが、提案者の御意見をお聞かせください。 先ほど、少年法を改正することで青少年の犯罪が減るとお考えかとお聞きしました。衆議院の委員会審議で提出者の杉浦議員は、すぐに減少するとは思わないが、少年の周りに警告を発するところに意味があると答えておられます。犯罪は減少しないだろうがそれでもいいと思っておられるのでしょうか。犯罪を減らしたいと思っている国民の期待と不安を裏切るものではないでしょうか。発議者の皆さんにお尋ね申し上げます。 アメリカは一九七〇年代から厳罰化の道を選び、その間少年犯罪は減るどころか増加し続けたことは周知の事実であります。 また、十月三十一日の朝刊ですが、お隣の韓国では厳罰色の強い規定が適用されていて、しかも少年犯罪は増加しているそうです。昨年まで三年間、日本の大学で少年法を研究していたある学者は、韓国でも日本でも少年事件の原因のほとんどは大人たちの責任だ、日本は今の少年法でも見事に成果を上げているのに、どうして大人たちは逃げて子供たちを罰することばかり考えるのかと言っています。 法務大臣、私たちはこれら世界の動きをしっかりと見て、教訓として選び取らなければならないと考えますが、いかがですか。 本来、大人が子供に対する態度こそ子供の育ちの基本と言えるのではないでしょうか。子供自身が大切にされていると実感することが人に対する思いやり、命のとうとさをみずから認識させることになると思います。思いやりを持って愛された経験がない子供に対し他人に思いやりを持てと言っても、それは難しいことです。 先ほども触れましたが、規範を示すべき大人、特に政治家の目を覆うような行動等が世間を騒がせたりする中で、子供にだけ規範意識を養わせると豪語する大人に子供は心を決して開かないでしょう。 刑法犯少年の総数そのものは減少しているものの、その犯罪の深刻化は、刑罰問題とは切り離し、原因の分析、対策をするべきと考えます。少年法の対応とは別に考えるべき問題だと思いますが、今後どのような対応を考えていらっしゃるのか、官房長官にお尋ねしたいと思います。 最後に申し上げます。 私は、少年非行に対して毅然とした姿勢を示し、少年がみずからの行為について責任意識を持つように規範を徹底することは大変重要であると思います。しかし、人格形成過程にある少年に対して安易な厳罰化で臨むことは、本当の意味での規範意識が育たないばかりか、少年の長い人生、更生の可能性と未来を奪うものであると考えます。 憲法や子どもの権利条約、少年審判運営に関する国連最低基準規則、少年非行予防に関する国連ガイドライン等々が少年の人格とその権利を侵すことのないよう注意深く指針を示していることを重く受けとめるべきと強く要望して、私の質問を終わります。(拍手)

   〔衆議院議員高木陽介君登壇、拍手〕

○衆議院議員(高木陽介君) 竹村議員の御質問にお答えを申し上げたいと思います。 まず、少年法改正の目的についてお尋ねがございましたけれども、本改正の目的は、まず少年及びその保護者に対し、その責任について一層の自覚を促して少年の健全な成長を図ること、次に少年審判における事実認定手続の一層の適正化を図ること、そして被害者に対する配慮をさらに進めること、以上を目的としております。 続いて、少年法改正の効果についてお尋ねがございました。 非行に至る背景には、家庭、学校、社会環境等、多くの要因があり、これらが関連して複雑に絡み合っているものと考えられます。 本改正法案は、刑事処分可能年齢の引き下げや一定の事件については原則として逆送すべきことを内容とするもので、これによって、少年に罪を犯せば罰せられることがあることが明示され、また人の命の大切さを教えることとなり、規範意識を育てることになります。さらに、社会生活における責任を自覚させることにもつながって、その意味で少年犯罪の抑止のために有益であると考えております。 以上です。(拍手)

 

○橋本敦君 私は、日本共産党を代表して、少年法改正案について質問します。 初めに、私は、衆議院において十分な審議を尽くさないまま本法案の採決が強行されたことに対し厳しく抗議するものであります。当日の新聞には、「厳罰ありき 拙速審議」、「言論の府 論議尽くさず」といった大きな見出しが躍り、国民の厳しい批判も高まっています。 少年法は、罪を犯した少年の人生のみならず、日本社会の将来にも重大な影響を及ぼすものであり、それだけに関係各層の意見を踏まえて、長期的視点に立ち、慎重に審議を尽くすべきは当然であります。広い討論と国民的合意が必要なこの重要法案について、まず私は参議院における徹底審議を強く求めるものであります。 今日、凶悪な少年犯罪が相次いで、多くの国民が深く憂慮し、一方、被害者からはその人権が軽視されていることに対し切実な訴えが出されています。 こうしたもとで我が党は、少年法について、犯罪を犯した少年への教育的・福祉的措置を中心とした少年法本来の基本理念と目的は堅持し、一方、現行少年法が被害者に対して適正な配慮を欠く点などは当然改善が必要だと考えます。 また、我が党は、成人年齢を十八歳に引き下げることで、少年法の適用年齢も引き下げ、選挙権の付与と一体の解決を図ることを提案しています。これは、今日の世界の大勢から見ても当然であり、若者たちに成人としての社会的権利を付与するとともに、法的・社会的責任を果たすことを求め、あすの日本を築いていく役割を期待するものであります。提案者の見解を伺います。 さて、与党案の最大の眼目は、十四歳、十五歳の少年にまで刑罰を科し得る道を開くとともに、十六歳以上の少年の犯したいわゆる重大な犯罪は検察官に原則逆送とするなど、厳罰化であることは明白であります。 しかし、その厳罰化を進めたアメリカでは、八〇年代以降、少年犯罪は減少するどころか、殺人は人口比で二・五倍にまで増大し、韓国では、戦前の日本と同様の検察官先審制が採用され、少年に対する保護理念より刑事処分優先の厳罰主義のもとで、少年犯罪の人数を見ると、一九八九年の約十万七千人から九八年には十四万八千人と激増しています。厳罰化によって少年犯罪を防止、減少させることが果たしてできるのか、提案者の明確な答弁を求めます。 また、衆議院で参考人として意見陳述をされた立命館大学の葛野尋之教授は、教育や社会復帰を強調した少年法の保護処分を受けた場合に比べて、長期拘禁の刑罰を科された方が、他の事情を差し引いても再犯率が高いという傾向があると指摘されています。実際に、政府の昨年の犯罪白書によれば、再犯率は、少年院の場合は二四・三%であるのに比べ、刑務所の出所者は四八・二%と極めて高くなっています。 このように、単純な厳罰化では少年犯罪の抑止効果がないばかりか、再犯の防止という社会防衛上も逆効果であるとの指摘を提案者はどう認識されていますか。 十六歳以上の少年が故意の犯罪行為により被害者を死亡させた事件は検察官に対し原則逆送とすること、このことにはさらに重大な問題があります。現行少年法のもとでも、少年の動機、犯罪の性質や情状、少年の矯正可能性などを裁判官が個別的、具体的に判断して、保護処分よりも刑事裁判を行う必要があると判断するなら検察官に逆送されているのです。 それにもかかわらず、あえて重大な犯罪であることだけを理由に原則逆送とするならば、家庭裁判所の審判権を事実上侵害するのみならず、家庭裁判所による事件の調査で犯罪の背景や原因、少年を取り巻く環境などが十分配慮されなくなるなど、少年審判本来の教育的・福祉的機能の低下を招き、少年法の理念は大きく後退して、家庭裁判所は刑事裁判へのトンネルとなるという重大な危惧があることを多くの識者、実務者が厳しく指摘しています。そうならないと言える確かな保証がありますか。 次に、刑事罰適用年齢の引き下げ対象である十四歳、十五歳は言うまでもなくいまだ中学生であります。憲法二十六条の義務教育のもとにある少年であります。そもそも、このような少年の健全な成長を図ることは、まさに国と社会の責任であります。したがって、幼くして犯罪を犯した少年に対しては、刑事裁判に付して早々といわゆる前科者とするのではなく、十分な教育的配慮のもとに、時間をかけて責任の重大さや被害者の痛みなどを理解させ、更生の道を歩ませることこそが必要ではありませんか。国の責任放棄は許されません。提案者と法務大臣の見解を伺います。 次に、検察官関与の問題であります。 家庭裁判所の少年審判における事件の正確な事実認定は、被害者に事件の真相を周知する上でも、また犯罪を犯した少年に深い反省と罪の自覚、自己改革を迫る教育的出発点となる点でも少年審判の核心であります。したがって、我が党は、一定の重大事件で事実認定が複雑、困難となっているような事件は、その事実認定に限って検察官の関与を認めることは検討してよいと考えています。しかし、そのためには、裁判官の予断排除、伝聞証拠の禁止並びに必要的弁護人付添制度など、我が憲法第三十一条が要請する適正手続の保障がぜひとも必要であります。 国連の少年司法運営に関する最低基準規則でも、少年犯罪者に対する手続は、いかなる場合にも適正手続の名のもとに、刑事被告人に普遍的に適用される最低基準に従わねばならないとしているのです。このように、国際的にも規範化されている適正手続の保障がないまま検察官の関与を認めるならば、捜査段階で警察のずさんな一方的捜査や自白強要に抗し切れない少年をより一層弱い立場に追いやることになり、その上、検察官に抗告受理の申し立て権まで付与することになれば、少年法の理念と公正な裁判が守られないばかりか、冤罪の危険性さえ高くなるおそれがあるではありませんか。 最後に、被害者対策の改善と今後の課題について伺います。 先日、衆議院の参考人質疑で、西鉄高速バス乗っ取り事件で母を亡くされた塚本猪一郎さんは、政府はまず被害者を立ち直らせる十分な保護をし、さらに少年を更生、復帰させる手続をすべきだ、少年の本当の更生は被害者をも救うことになる、こう訴えて感動を呼びました。しかし、与党案の被害者保護対策は、審判結果等の通知、記録の閲覧、謄写、被害者の意見聴取を認めるにとどまり、これでは極めて不十分であります。少年犯罪事件の被害者対策は一層の充実が必要なのです。 そのためには、捜査や審判手続の進展状況を含めた被害者への必要な情報の開示、被害者に対する十分な精神的ケアと経済的補償、適正な配慮のもとでの被害者と加害者の対面による加害少年の更生の促進なども実施すべきであります。提案者と法務大臣の答弁を求めます。 少年問題は社会を映す鏡であると言われています。少年を責める前に、政治と社会に潜む悪とゆがみを正す責任を我々は忘れることは許されません。 我が党は、少年の非行や犯罪をなくすために、受験競争から子供たちを解放し、子供の成長と発達段階に応じたゆとりのある教育への抜本的改革、社会、政治、経済の分野における腐敗をなくし、道義ある社会を目指すこと、子供たちを有害な情報から守るため社会の自主的ルールをつくることが重要であると呼びかけております。 今、二十一世紀に向かう我が国社会の民主的発展と正しい理念に基づく青少年の健全な育成を展望する高い視野に立って、少年問題は法による厳罰主義で事足りるのか、それとも、政治と社会の責任をどう果たしていくのか、国民的課題であるこの根本問題について、法務大臣の所見を伺います。 元最高裁判事で我が国刑法学会の重鎮である団藤重光教授は、二十一世紀はすぐそこまで来ている、次の世紀を担う子供たちをどう育てていくのかを真剣に考えなければならない、政治家は、多方面の専門家の意見に耳を傾け、未来の理想を考えるべきときです、社会的な調査もきちんとやらず、近視眼的な視野、見識で少年法の改正を急いで強行するとすれば、まさしく次代に恥ずべき世紀の恥辱と言わねばならないと、こう述べられています。まことに心すべき至言ではありませんか。 国民の期待にこたえ、深い充実した慎重な審議を行うことを重ねて強く要望して、私の質問を終わります。(拍手)

   〔衆議院議員高木陽介君登壇、拍手〕

○衆議院議員(高木陽介君) 橋本議員にお答え申し上げます。 少年法の適用年齢の上限を、選挙権を付与する年齢と合わせて十八歳に引き下げるべきではないかとのお尋ねがございました。 少年法の適用年齢の上限を二十歳から十八歳に引き下げるということについては、刑事司法全般において若年者をいかに取り扱うべきかという基本的な考え方にかかわるものであります。最近の少年犯罪の動向やその処遇の実情、十八歳、十九歳の者に対しての保護処分を行うことができなくなることの当否など、その改善更生に与える影響や矯正施設のあり方、さらに年齢について定めている他の法令との均衡など、種々の観点から慎重に検討する必要があると考えております。 二番目の、少年法の改正により少年犯罪を防止、減少させることができるのかとのお尋ねがございました。 先ほどの竹村議員の御質問にもございましたけれども、犯罪の発生件数はさまざまな要素により増減するものであって、これについて特定の原因を挙げることは困難であると考えております。また、少年が非行に至る背景には、家庭や学校、社会環境など多くの要因があり、これらが関連して複雑に絡み合っているものと考えられます。 少年に対して、非行についての重大さと社会生活における責任を十分認識させ、安易に流れることのないようにすることは重要であり、今回の改正は、社会生活上必要な最小限の規範意識を持たせることに資するものであって、その意味では少年犯罪の抑止のために有益であると考えております。(拍手)


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