会 議 録

第151回 衆 「予算委員会」 8号
平成13年2月19日


○高木(陽)委員 公明党の高木陽介でございます。
 私ども公明党は、一昨年の十月、連立政権に参画をいたしました。これはひとえに、今の日本の経済、バブルが崩壊してからの十年間、このままではだめだ、そういうような思いの中で、自民、そして当時は自由党でしたけれども保守党の皆さんと連立政権に参画をした。そういった中で、今の日本経済を何とかしなければいけない、そういう思いで、特に連立政権の結束というものを重視して今までやってまいりました。そして、この通常国会が始まりまして、とにもかくにもこの本年度の予算を成立させること、これが一番重要である、そういう思いでやってまいりました。
 しかしながら、国会スタートとともに、KSDの問題、また外務省の機密費の横領の問題、そういう問題で政治に対する不信が大いに高まってしまった、こういう状況であったと思います。さらに追い打ちをかけるように、えひめ丸の衝突事故、さらには総理のゴルフの会員権の問題等々が出てまいりました。
 KSDやまた外務省の問題というのは、真相を究明し、原因を究明しながら、二度とそういうことが起こらないようにしなければなりません。また総理自身もそういう思いでしょうけれども、ただ、それは自分の在任中ではない、もしくは自分が当事者ではなかったという思いがもしかしたらあるかもしれません。しかし、今回のえひめ丸の衝突事故は総理の在任中、今の問題でありますし、またゴルフ会員権の問題というのは、これはまさに御自身の問題であるということで、今、きょうはテレビ中継をされておりますけれども、国民は、総理がこの問題についてどう考え、どういう言葉を発するかということを注目していると思います。そういった中で、この問題についてきょうは質問をさせていただきたいと思います。
 まず、えひめ丸の問題、事故が起きまして、もう九日間がたちました。そして、危機管理だとかまたは事故だとか、そういった言葉がいろいろと言われておりますけれども、国民から見れば、そんなのはどっちでもいいんだ、今九人の方々が行方不明になっている、どうにかしてもらいたい、御家族の思いはもちろんのこと、多くの国民がそう思っているはずであります。また、きょうの報道によりますと、海底の中にえひめ丸が沈んでいたというのが発見されました。そういった状況下にあって、この九日間の間、一体、その捜索やまたは原因究明の問題、だれが中心なのか、外務省が中心にやっているのか、官邸なのか、または潜水艦の問題だから防衛庁なのか、そういうものが国民に見えていないと思います。
 そういった中で、この問題の日本の戦略、方針、こういうふうに今やっているんだ、またやっていくんだというものをだれが決めるのか、そういった中でリーダーシップを発揮するのはだれなのか、これをまずお伺いしたいと思います。

○森内閣総理大臣 今回の事故は、米国領海で発生をいたしました。我が国としては、直接の現場対処活動を必要とする事案ではなかったわけでありまして、むしろアメリカ政府との折衝が中心となる、そういう事案であるということは御承知のとおりであります。
 このため、私といたしましては、当初から、人命救助と情報収集、これにつきまして米国政府との間に最大限の協力を確保すべし、そういう指示を外務大臣にいたしております。もちろん、その他の関係大臣にもそのように申し上げております。
 したがって、事故発生直後の初動対応の後は、外務省の対策本部を体制を強化いたしまして、桜田外務大臣政務官、次いで衛藤外務副大臣をアメリカに派遣いたしますなど、外務省が中心になって対応いたしております。事故の概要が明らかになるにつれまして、私としても、捜索の継続、船体の引き揚げ及び米側の原因究明等について適時外務省を指導してきておりますし、またこれからもさらに強力に進めていきたい、このように考えております。

○高木(陽)委員 今のお話でいきますと、外務省が中心となってやっている。もちろん外交ルートを通じてやらなければいけないことなんですけれども、やはり今国民の求めていることは、総理が表に出てくるような、見えるような形じゃないかなと思うのです。例えば、この予算委員会でも同僚の議員が、総理出席ではなかったですけれども、例えばその第一報を聞いたとき、ゴルフ場の問題もありましたけれども、そのときにまずはブッシュ大統領に電話を入れればまた違っていた、捜索自体は電話を入れたから方法が変わったということはないと思いますけれども、そういう姿勢を今国民が求めているのではないかな、そのように思います。
 その上でもう一つ、今、アメリカとの問題ですから日米関係、日米同盟関係というのは、もう一番重要な関係は論をまちません。そんな中で、この日米関係を強固にしていくためにも、これは何も政府だけの関係ではありません、一番大切なのは国民と国民の信頼関係。
 そういった中で、今、日本の国民、当事者でもある水産高校の関係者の方々、御家族の方々から見れば、アメリカの、まあ捜索はしてくれている、ただ、その一連の流れの中で不信感が出ている。例えば民間人が乗っていた、または緊急避難訓練を訓練区域外でやったのではないかだとか、いろいろな報道がなされることによってそういう不信感が高まっている。そういった中で、例えば、報道によると、もし民間人が乗っていなければ緊急浮上訓練はやらなかったのではないか、こういう話もございます。
 こういう中で、今一番御家族の方々また関係者の方々が思っているのは、ビデオできのう見せられて、その船体が沈んでいる、しかも数分間の間に沈んでしまった、こういう情報もありますから、もしかしたら行方不明の方々は船体に残されたままいるかもしれない、そういう思いの中で御家族は、何としてもこれは引き揚げてもらいたいと。もちろん要望はしているかもしれませんけれども、そういう引き揚げるという、これは技術的な問題等々もあるかもしれませんが、総理みずからが大統領に電話して、これは何とかしてくれ、そういうようなメッセージを発信しなければいけないのじゃないかと思うのですけれども、どうでしょう。

○森内閣総理大臣 政府といたしましては、これまでアメリカ側に対して、引き揚げについても、あらゆる手だてを尽くすように申し入れてきております。
 まず最初に、十日に事故が起きましたとき、そのときはまだ情報収集等いろいろ進めていたときでありますが、その日の午後、官邸にアメリカ大使館の公使がお見えになった。その際も、官房長官から強く、当時はまだ確定的なものじゃございませんでしたが、沈んだとするならば常識的に考えられるのはそういう事態だろうと思うので、当然、捜索とそして引き揚げを万全にやるようにそのときから既に官房長官から強く公使に申し入れております。また、その日の夜もフォーリー大使が官邸にお見えになりまして、私からそのことも強く申し上げてございますし、十三日の夜も、大統領から電話がありましたときにも、そのことを強く申し上げてきたところでございます。
 アメリカ側は、日本側の要請を受けまして、現地時間の十六日の午後に無人潜水機スコーピオを海中に投入して、その結果、同日深夜、約六百メートルに沈んでいるえひめ丸を発見いたしたわけでありまして、これを受けまして、現地時間十七日の午後、ハワイに出張中の衛藤外務副大臣がブレア太平洋軍司令官に対しまして、えひめ丸の引き揚げを重ねて要請いたしました。ブレア司令官は、スコーピオを使って情報収集し、専門家同士の意見を踏まえ、日米間で今後どういう対応をするかについて話し合いたい、このように答えをいただいております。
 引き続き、我が方として、あらゆる手だてを尽くしてほしい旨要請をいたしております。

○高木(陽)委員 総理、今、そういうような答弁を国民の人たちは求めていないと思うのです、国民の人たちは。時系列的な経過のそういう説明も必要なんですけれども、今総理に求められているのは、断固引き揚げたい、自分もその思いなんだというようなものを発信しないと。もちろん、そういう指示を出された、また政務官も副大臣も言っている、外務大臣も国務長官とやっている。やっているのは事実なんです。ただ、新聞のその紙面に出ると、そういう要請という二文字だけ。そうなると、本当にやっているんだろうか。もっと心からやっているんです、やりたいんですというものを今政治は求められているのではないかな、そういうふうに思います。
 続いて、外務大臣にもお伺いしたいんですが、先ほどちらっと言いましたけれども、民間人が乗っていた、それで操舵も行っていたということで、多くの人たちが驚いたと思います。
 そういった中で、この情報が最初に伝えられたのは、アメリカのマスコミ界から入ってきたわけですけれども、それが事故発生後五日たってからです。これも遅いと思うのです。だから、こちらが一生懸命求めているんだけれども、そういう情報自体がマスコミ経由で入ってくる、こういうこと自体も問題があると思います。
 ただ、この問題は終わったことですから、今後大切なのは、日本近海、在日米軍でも潜水艦の体験乗船、乗艦をさせている。新聞の報道でもありました、体験記が載っていました。ハワイの沖でもやっている。体験乗艦、緊急浮上をやっているかどうかは別にして、やっているということに対する不安感というのが、日本近海でいろいろな漁船の方々だとかは思っているかもしれません。
 そういった中で、その実態は外務大臣は把握されているんですか。

○河野国務大臣 民間人が乗艦しての今回の事故ということについては、私どもも大変驚き、さらには怒りという感じすら持っております。
 我々といたしましては、今議員からもお話がありましたように、こうした情報が我々に伝えられたことがいかにも遅い、民間人が乗っていたなんという情報、しかもそれが操舵にかかわるような近い距離にいたと言われる情報を、我々に対してなぜもっと早く情報提供してくれなかったのかということについては極めて遺憾だというふうに私は考えておりまして、この旨は、パウエル長官初め米軍当局には伝えてございます。
 しかし、今議員もおっしゃいましたように、そのことばかりを今言い募っているわけにはいきません。この問題については、今事故の原因究明という視点に立った作業は行われておりますから、その作業の結果を我々としては十分関心を持って見たいと思っております。
 一方、日本近海で一体どういうことになっているかということについてでございますけれども、議員も御承知だと思いますが、十五日にブッシュ大統領が、国防省に対しまして、軍事演習中の民間人の行動の見直しを既に命じております。また、十七日にファーゴ太平洋艦隊司令官は、とりあえずの措置として、海軍の視察プログラムに参加する民間人はオブザーバーとしてのみ参加し、また、調査が終わるまで緊急浮上のデモンストレーションを中止するように命じた、こういうことを言っているわけでございます。政府としては、御指摘の点についてもなお情報を収集すべく努力をしたいというふうに思っております。
 米軍が日本近海においてどういう作業をしておったかということについての詳細の情報というものはまだ入手できておりません。

○高木(陽)委員 これもやはり遅いと思うんですね。いわゆる日本近海で体験乗艦をやっている、こういう事実が報道されて、そういった中で、やはりその問題を聞いてもなかなか向こうは言わない。だからこそこういう問題は、地位協定二十五条に基づく日米委員会、これは毎月開いているというふうに聞いていますけれども、こういったところでしっかりと日本側からそれを議題として提示する。その中で、もう二度と起こしちゃいけない問題ですから、可能性のあるものは全部芽を摘み取っていかなきゃいけないと思うのですが、そこら辺はどうなんでしょうか。

○河野国務大臣 合同委員会におきまして提起をして先方と議論をし、我が方の主張をきちっと伝えたいと思います。

○高木(陽)委員 よろしくお願いしたいと思います。
 また、総理にお伺いしたいと思いますが、先ほどリーダーシップの問題もちょっと申し上げましたけれども、今国民の大多数が思っていること、このえひめ丸の衝突事件に対して、総理に対してどういう思いを持っているか。
 それは、とにもかくにも、ゴルフを続けていた。クエスチョンタイム等でも野党の党首の方々からいろいろな追及がございました。その中で、例えば、連絡がきちっと私のところに来るようにするためにはこの場所にいることが間違いないだろうと判断した、こういうふうに総理はおっしゃられました。しかし、その連絡は、その後第一報、二報、三報、携帯電話で来たわけですね。そうなりますと、携帯電話ですから、移動しながらでもとれるわけです、車の中で。
 そう考えると、例えば、発生後、テレビでは速報が流れました。日本テレビで十時五十一分、NHKが十一時六分。マスコミはマスコミの判断があったんでしょうけれども、まず第一報、原潜とぶつかった、これは大変な事故なんだろうな、これは日米の問題にもなるのかもしれない、いろいろな推測ができたと思います。だから、速報で流れたわけですね。
 一方、総理のところには、十時五十分、十一時に二回、そして十二時二十分に三回目の連絡でようやく官邸行きが決断されたというか決まったというか、ここら辺のところで危機管理意識がなかったんではないか。危機管理だとか事故だとか、そういう問題じゃなくて、これは大変だぞと思わなかったんじゃないかというのが、その感覚、それに対する国民の不信感なんじゃないか。だから、総理はここをどう考えておられるか。

○森内閣総理大臣 御指摘のとおり、第一報が十時五十分に参りましたときには、三十五人の乗船があったえひめ丸が沈没したようだ、原潜に触れた、そして二十五名でしたか二十六名でしたか、大体引き揚げた、残りを今救命、捜索中であります、こういうことでございました。したがって、極めてこれは大事だから、とりあえず外務省に対してすぐ情報をとるように、また外務省として対策本部をとるように、それから、これは官邸としてどのような措置をとるべきか、これも直ちに危機管理監を呼び、それへの対応をすぐとるように、同時にまた、学校関係であるということであれば文部省も大事な対応をとらなければならぬだろう、それをすぐ指示をしてほしいということで、次の連絡を待とうという判断をいたしました。
 二回目の判断をいたしましたときは、これは特にアメリカ側からの情報等でございました。そのときは、とにかく今捜索中だということでございましたので、できるだけ全員が救出されてほしいな、そういうことを祈りながら私はおりましたけれども、先ほど申し上げたように、それぞれ外務省あるいは文部省、そしてまた官邸の危機管理、連絡室等々、これが副次的にまたがりますから、その連絡等をとりやすくするためには私はこの現場を離れないことがいい、そう判断をしたんです。
 その判断が過ちであるかどうかということは、これは皆さんのいろいろな御批判があろうと思います。ただ、その場所がゴルフ場であったということが御批判をいただいているわけでありますから、それにつきましては、私はその批判は甘受しなければならぬと思っていますが、第三報の連絡が来るまでには、私は、いつでも帰れるように、一報がありましたとき、直ちに車も呼ぶように手配をし、いつでも出られるようにしておいてほしいよと。ただし、もう一回連絡が来るまで待とうということでございまして、第三報が参りましたときには、どうも人身あるいは命にかかわるような事態になっているようだという報告を受けた。同時に、私は、先ほど指示したそれぞれの対策本部等はできたねということを確認しましたら、できました、動いておりますということでございましたから、それではここを離れるよということでその場所を離れた。
 こういうのが経緯でございまして、確かに、その判断については、これは後ほどやはりいろいろな批判というものはあるんだろうと思いますが、私は、その時点で、今までのいろいろな危機管理がございました。阪神・淡路の震災もございました。そういうことに対応しながら、やはり私は動かないということが一番大事だ、既に政府の対策本部がそれぞれ動き出してそれぞれ責任者が配置につくまではそこで指示していくことが大事だ、このように判断をしたわけです。

○高木(陽)委員 総理、先ほども言いましたけれども、そういう言いわけというか、言葉は悪いですけれども、開き直りみたいなことを言えば言うほど、テレビで見ている国民は納得しなくなっちゃうんです。
 だから、大切なことは、例えば、人間ですから判断を過つこともあるかもしれません。情報が少ない中で、ではすぐに戻れという、これも無理だったかもしれない。そういった中で、その後一週間の間にいろいろな報道がなされる、いろいろな声もある、与党の中からも出ているというようなところで、もしそういう意見があるならば、それはしっかりと受けとめて、言いわけをするんじゃなくて今後に生かしてもらいたい、そういうような思いというものが必要なんじゃないかな、そういうふうに僕は思います。
 もう少し、これは官邸としての動きをちょっと確認したいんですけれども、まず、官邸への第一報というのが十時十五分、総理へ秘書官からの第一報が十時五十分、三十五分かかっているわけですね。これは官邸だけではありません。悪い情報、よくない情報というのは、すぐに入ってそれで判断をする、または対応していくのが大切なんですが、ここら辺の三十五分のずれというものが、結局、情報収集能力の問題もあったでしょう、総理の判断が、決断がつかないような形になってしまった、そういうふうに思われますけれども、そこら辺のところ、官房長官いないから、副長官、どうですか。

○安倍内閣官房副長官 内閣情報集約センターにはさまざまな情報が入ってくるわけでございまして、入手した情報の中で報告が必要なものにつきましては、まずメモを作成いたしまして、その後、関係者に順次連絡をするわけでございますが、総理、官房長官、副長官につきましては、秘書官を通して報告することになっているわけでございます。
 内閣情報集約センターには随時さまざまな膨大な量の情報が入ってくるわけでございまして、そうした情報につきまして、その中には誤報もたくさんあるわけでございますので、秘書官が整理等々行いましてその後報告をするという作業は不可欠ではないか、こういうふうに思います。
 いずれにいたしましても、今回、総理に伝達するまでの時間が非常に遅かったということでもございませんし、またそれによって重大な支障を来したというふうには考えてはおりませんが、しかしながら、情報の伝達を迅速にすべき努力は今後ともしていかなくてはいけない、このように思っております。

○高木(陽)委員 結局、総理も判断をしなきゃいけない、そういう状況下にあって情報がない、だから待っていたとさっきお話がありました。
 そういうようなシステムをもっともっときっちりしていく。そうなりますと、細かい情報、細かい事故まで全部総理に入れなきゃいけないのか、ここら辺の判断が難しいところなんですけれども、そういった中で、やはり今回の問題は、原潜という本当に今までない形が起きたわけですから。
 よく言われる危機管理という言葉も、想定されて起きるのは危機管理じゃないわけですよ。想定されていないことが起きたときに、ではどう対応するか。まさにこれは役所、役人が考えることじゃなくて、政治家が判断しなきゃいけないことだったと思うのです。ところが、総理の今までの御答弁を聞くと、なかなかそこら辺のところが、こうこうこういうふうに対応した、万全だった、いろいろなお話がありました。
 もう一つ国民が怒っていること。これは、断片情報ですから難しいと思うんですけれども、記者がそのゴルフ場に取材に来た。プライベートという言い方をした。もちろん、プライベートだったかもしれません。でも、総理の座右の銘というのは滅私奉公ですから。総理大臣というのは、ある意味じゃ二十四時間、一年三百六十五日、これはすべて国民のために投げ出さなければいけない立場なはずです。そんなときに、いろいろな理由で行かれたとは思いますけれども、そこのところでそういう開き直り、そういう言いわけ、ここがいつも国民が何でというふうに思うところだと思うんです。そこをしっかりと認識していただきたいと思いますが、どうですか。

○森内閣総理大臣 いつもこういうところで誤解を受けるんですが、これはぶら下がりといいましょうか、正式に立ちどまって話し合うという、そういうやりとりではございません。
 私が申し上げたのは、ゴルフ場のクラブというのは、これはクラブによっていろいろな仕組みがあるのでしょうけれども、私は、ここがプライベートな場所ですよという意味のことを申し上げたのです。
 私のプライベートだと言っているのではないんですよ。ゴルフ場のそこに入ってくることが、普通はみんな入り口で全部とめられますよ、ホテルでもそうですよ。ですから、そこへ入ってこられたから、ここはプライベートな場所ですよ、こう申し上げたのです。

○高木(陽)委員 総理、それはその言い分だと思うのです。だから、そういう形ではなくて。野党の皆さんが今言っている、総理を守らなければいけないと。守ろうと思うからこそ、こういうあえて厳しい言い方をするわけです。国民は、与党だとか野党だとか何党だとかということではなくて、この問題について、日本のトップリーダーがそういう判断をしてもらいたい、そういう願望があるわけです。ということで、あえてそう申し上げているということを御理解いただきたいと思います。
 もう一つ、これは報道されていろいろと物議を醸し出している問題で、ゴルフの会員権の問題がございます。総理は、このゴルフの会員権の問題で、名義が自分の場合、これは贈与になるのかならないのか。ここでみんなが怒っているわけですね。総理は、それをどうお考えなのか。

○森内閣総理大臣 ちょっと長くなって恐縮ですが、大事なところですから申し上げます。
 昭和六十年三月ですから、十五、六年前の話でありますが、戸塚カントリー倶楽部の会員権をたまたま会社として二口所有しておりました私の長年の友人がおりまして、そして、ちょうど私は五十二年ごろから腰痛でしばしば支障を来しておりまして、そういう話をいたしておりましたときに、医師から、できるだけ運動するように、週に一、二度はゴルフぐらいした方がいいですよと、そういう指摘は受けておりました。
 私は、まだそのときにはなかなかそういう状況ではございませんでした。友人たちが心配をして、なかなかウイークデーにできるわけでもないだろうから、土日にできるだけ近いところでできるようにしたらどうかということになって、御好意として、プレーが可能となるような会員権の名義を、私が使用できるような形にしていただいた。こういう申し出を私は快く受けたわけです。
 そのかわり、友人との間には、書面によって、今御指摘があったように、会員権があたかも私の所有のように、そういうふうにとられてはいけないし、私自身もそういう気持ちは全くないのでありますから、したがって、会員権の所有権はその友人の会社にあること、そして及びその友人が会員権の名義貸与を求めたという場合は三カ月以内に名義を移転する、こういうことも確認をいたしておりまして、また、友人の会社の方も、当該その会員権は自分の会社の資産としてきちっと計上しているわけでありまして、したがって、その会員権は私のものではないということだけは、これは明らかなわけであります。
 本件につきましては、当時、私の事務所を通じまして、税務届け等がございますので、そのときにはいわゆる税理士とも十分相談をいたしております。特段税法上にも問題を生じることがない、こういう税理士の指導でもございました。誤解を招きますので、ほとんど使っておりませんでしたし、この際、友人との合意を解消して、そして速やかに会員権の名義の移転を今いたす手続を開始いたしておりますことを申し添えておきます。

○高木(陽)委員 時間も限りがないのですけれども、例えば、これもいろいろと報道されているいろいろな識者等々のコメントの中にあったのは、例えば、定期券を買ってもらった。これは岡野加穂留さんが言っていたことなんですけれども、定期券を買ってもらって、名義を変えて、それでずっと電車に乗っていた。今久間さんが言われましたけれども、それはちょっと違うかもしれない。でも、一般の庶民感覚からしたらそういうことなんです。
 例えば、親が子供に、これも新聞に書かれていました、家を買ってあげた。名義は子供の名義にした。普通だったら贈与になる、贈与税がかかる。ところが、念書を書いて、これは親から借りたんですよ、そういうような中で、いざとなったら返しますから、私は税金は払いません。
 今確定申告が始まりました。庶民は、一般の人は、そういったことに対してやはり潔癖さを求めているという、ここら辺のところを、さっきから何度も言いました。言いわけ、言い分はあります。言い分はあります、総理自身は。でも、そういった中で、やはりトップリーダーですから、そういったところでのけじめだとか、そういうものをしっかりと持ちながらやっていただきたい。それを強く与党の一員として求めて、質問を終わりたいと思います。


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