会 議 録

第151回 衆 「総務委員会」 3号
2001/2/22

○高木(陽)委員 公明党の高木陽介でございます。
 大臣所信に対する一般質疑ということで、大臣及び副大臣、本当に御苦労さまでございます。
 先ほど、同僚の若松議員の方からもお話がありましたけれども、総務省、総務庁と自治省、そして郵政省、これが一緒になっていくという流れの中で、かなり分野が違うところでございました。そんな中にあって、ただいま若松議員の方からは、旧自治省、総務庁関連の質問、私の方は旧郵政省関連の問題ということで、質問をさせていただきたいと思います。
 まず最初に、昨年来というかここ最近、ITという言葉がずっと言われ続けておりまして、昨年もIT基本法、臨時国会で成立をいたしました。そういう流れの中にありまして、まず、IT戦略本部が、五年以内に世界最先端のIT国家になろう、こういう目標を掲げた。すばらしいことなんですけれども、そういうイメージというのがなかなかわきづらい。そんな中で、出井さん、IT戦略会議の議長、ソニーの会長が、料金が安くスピードの速いインターネット網の実現、これはすごくわかりやすいなと思うんですね。
 こういった中で、多くの人たちがインターネットを使うようになってきて、ただ、よく言われるのは、特に画像を取り込むときに、動画になりますと大変な問題になりまして、インターネットがなかなか遅い。そのためにやはり高速インターネット、DSLだとかさらには光ファイバーを充実させていかなければいけないんですけれども、これも二〇〇五年、あと五年の間にこの光ファイバー網をしっかり敷設していこうという流れがあると思うんですが、これはやれと言ってできれば何の問題もない。これはもう十年前から光ファイバーの話も出ておりましたし、そういった敷設の具体的な手順、方法、さらにはそうなってきて、民間がかなり主導的にやらなければいけないとは思うんですが、市場原理に基づいてやりますと、営業ベースというのを考えなければいけない。
 そうなってきますと、今度は地域間格差、ラストワンマイルと言われていて、首都圏の方はかなり敷設状況はいいと思うんですが、山間部ですとか地方の方になりますと、光ファイバー、光ファイバーと言ったって、全然届いていないじゃないか。五年以内にこういう高速、そして超高速インターネット網ということを考えていった場合に、逆に民間主導でどんどんやらせていく場合には、光ファイバーの過疎地への格差、デジタルデバイド、こういう言い方をよくしておりますけれども、この地域間格差をどうやって解消していくか、ここら辺のところを大臣はどういうふうにお考えなのか、お聞かせ願いたいと思います。

○片山国務大臣 今高木議員御指摘のように、IT国家戦略、e―Japan戦略で、二〇〇五年までに世界で最も進んだIT国家にする、そのためには光ファイバー網を初めとする超高速ネットワークインフラを整備する、こういうことでございまして、現在、今もお話がございましたように、民間主導で事業者にできるだけやってもらうように税制や財政上の支援をやっている、こういうわけでございます。この結果、中継系のネットワークについてはほぼ光化が完了、加入者系ネットワークについては平成十一年、ちょっと数字が古うございますけれども、整備率三六%と着実に上がってきておりますが、お話しのように、人口別に見ますと、人口が少ないほど低いんですね、極めて顕著な一種のデジタルデバイドの様相を呈している。
 これをどうしても我々は克服しなければならないと考えておりますので、二〇〇一年度から、十三年度から超低利融資制度を過疎地域を対象につくりました。ぜひこれを活用したい。それから、地域イントラネット基盤整備事業、これは補助事業ですけれども、地域LANですね、これもできるだけ地方における光ファイバー網に対する需要喚起のために実施していこう、こういうふうに思っておりまして、御指摘のように、我々は今後とも最善の努力を尽くしたい、こう思っております。

○高木(陽)委員 今大臣も決意を述べられましたけれども、基本原則はやはり民間なんですけれども、今申し上げたように、民間だけではどうしてもできないところ、特にこれから情報化がもっともっと進む、これはまさに私たちの生活に直結する問題ですから、これに対して特に地方格差ですとか、地方の方々が不便を感ずることにならないようにするのはまさに国の役割であるな、こういうふうに感じますので、ぜひとも頑張っていただきたいと思います。
 それとともに、インターネットの問題で、これは昨年の秋の臨時国会の代表質問で我が党の神崎代表も料金問題をちょっと触れられました。実は、私たちの党も、一昨年から、例えば青年党員の方々が署名運動をやって、通信料金を下げてもらいたい、特にインターネットの接続料を含めて、普及させるためには料金の低廉化が必要である、これはまさにそのとおりだと思います。
 ただ、これはそれぞれの事業者がやっている料金ですから、旧郵政省そして総務省が幾ら幾らにしなさいというふうに言うのは、また行き過ぎの部分もあるとは思うんですけれども、代表質問のときに、またはうちの党の方もずっと主張していたのは、例えば定額制で三千円程度だとみんな使えるのかな、こういうような考え方をいろいろと言っておりました。一体、どれぐらいの額というのが普及していくのか、そこら辺のお考えがあればお聞かせ願いたいと思います。

○小坂副大臣 高木委員御指摘のように、御党の皆さんのいろいろな御支援もいただきながら、インターネットの低料金化というのは着実に進んでいると思料しております。今三千円とおっしゃいましたが、大体一日百円で一カ月三千円、大変いい感覚のところだと思います。インターネットを利用したメールのサービスとか、画像、音声、いろいろなサービスがインターネットでは可能でございます。そういった意味では、内容によって料金にはある程度幅が出てくるものと思います。コンピューターを通じてのインターネット接続は、おっしゃるように三千円から五千円ぐらいのところが、一カ月幾ら使っても同じというのは理想的なところではないか、世界の流れもそのような方向にいっているように思います。
 ただ、メールサービス等あるいは文字サービスだけであれば、もっと簡単に固定電話からもというような要請も出てきておりまして、新しいサービスも企画をされているようでございますので、そういった面から考えますと、一カ月三千円でも高い、こういうふうに思います。
 そういう意味で、内容と速度によって料金には幅が出るものと思いますが、大体メール等であれば三千円をはるかに下回る安いもの、また、画像等のサービスであればフルサービスで三千円から五千円ぐらい、こういうことで、いわゆるDSLと呼ばれるサービス、あるいはISDNから始まりましたけれども、今後光ファイバーへ向けてのいろいろなサービスが今出てきておりまして、ことしじゅうにはいろいろなサービスが、メニューがそろうと思いますが、それぞれそういった価格になるように、私ども期待し、そのための政策的な誘導を図ってまいりたいと存じます。

○高木(陽)委員 今小坂副大臣がおっしゃられた中で、政策的にもという言い方をされました。まさに料金の問題というのは幾ら幾らというふうには規定できない中で、やはり市場の原理に任せながらやっていただくのが一番理想的なのかなと思います。そういった観点からいうと、価格問題となりますと、どうしてもこれは競争政策を促進していかなければいけない。競争政策というのは、これも昨年来、その前からずっと論議されていましたNTT問題にも絡まざるを得ないのだろう、NTTが独占状態だから料金がなかなか下がらないんだ、こういうような論調もあることは確かだと思います。しかしながら、NTTはNTTで努力もしている。
 そういった中で、携帯電話の売り切り制というのが、今から七年ぐらい前ですか、行われて、今携帯電話の本体というのはほぼただ同然だという形、これも競争政策の成果だと思うんです。そうなりますと、通信料金も競争政策の中で頑張っていただこう、これがいいのかなと思うんですけれども、そうなってまいりますと、昨年、電通審で答申もありました。なかなかこの問題、さわりますと、やけどする部分もあるみたいな感じもしますけれども、ここら辺のところ、現状で低料金化というのは可能なのか、それともどういうような方策でやっていくのか、なかなか言いづらい部分もあるかもしれませんが、よろしくお願いしたいと思います。

○小坂副大臣 委員御指摘のように、競争政策は着実に進展をし、また料金も着実に低廉化に向かっておると思います。当初、インターネットを利用するには高過ぎると言われた通信料金でございますが、今申し上げましたようなインターネットの利用部分においても、約一年間で五五%安くなっております。また、通信料金の部分をとりましても、e―Japan戦略あるいは今御指摘の電気通信審議会の第一次答申、「IT時代の競争促進プログラム」と言っておりますが、これにおいて指摘をされましたように、電気通信事業者による線路敷設円滑化のためのガイドライン、すなわち、できるだけ開放して、電柱等も開放して敷設しやすくしなさい、あるいは管路の開放を行っていきなさいというようなことを行ったり、自治体や公益事業者等の既存光ファイバー網の有効活用を促進する制度の導入、こういったことによりインフラ整備の促進、例えば電力会社が保有している光ケーブル、こういったものを開放させる、こういうふうな形の中で一層の低廉化へ施策としても誘導してまいりますし、また、支配的電気通信事業者、今はNTTの東西ということになっておりますが、こういった支配的電気通信事業者の反競争的行為を防止し、除去するための制度の導入と、非支配的電気通信事業者、すなわち、新規参入の事業者等に対する規制の緩和を実施してまいります。さらには、地域通信分野の一層の競争促進を実現する光ファイバーの開放、アンバンドル化といっておりますが、開放の接続ルールを整備いたしまして、外から見てわかりやすいルールにしていく。
 これらの新たな競争政策等を通じまして、電気通信事業者が新規参入に意欲的に取り組んでいただける、新しい事業者がどんどん入ってくるような、そういった市場にして、事業者間の競争が一層促進されて、結果として効率化、合理化が図られて、低廉で高速な通信サービスが国民に提供される、こういうふうに図ってまいりたいと思って努力をいたしておるところでございます。

○高木(陽)委員 しっかりとやっていただきたいなと思います。
 もう一つインターネットの問題で、これは総務省だけじゃないと思うのですが、著作権の問題、これは文化庁になるのかなと思うのです。
 インターネットがさらに普及してくる、そして超高速、まあ光ファイバー等の敷設がなされて、大容量の情報が流れてくる、動画も流れてくるという形になりますと、いろいろな情報が、今でも情報があふれているのですけれども、個人がいろいろな発信ができるようになれば、そこら辺のところで、例えばここにあった映像、ここにあった情報をこうやって次に移そう、それがもう世界規模でどんどんネットワークで結ばれていくという形になってくるわけです。
 ここら辺の著作権、いわゆる知的所有権、これは本当に重要な問題で、例えば商売の流れになってこれがいろいろと広がると、あっ、これ、この著作権の問題ねということで摘発されたりするのですけれども、インターネットの場合ですと、何億という数になるわけですから、そんな中での著作権問題というのは本当に真剣にやらないと、一番最初にこの著作権、そのものをつくった人または発想した人たちのその権利というのがどんどん侵害される可能性がある、これは重要な問題であるなというふうに思うのですけれども、そういった中での著作権保護への取り組みについて、ちょっとお聞かせ願えればと思います。

○小坂副大臣 委員御指摘のように、良質なそして魅力的なコンテンツが流通するためには、著作権法の処理というものが欠かせません。その意味で、御指摘のように、文化庁あるいは経済産業省と連携をとりながらこの問題に意欲的に今取り組んでいるところでございまして、放送のデジタル化、またインターネットの大容量のネットワーク化、こういったものを通じて円滑なコンテンツの流通を図るためには、放送の番組等のコンテンツが二次利用しやすい環境づくりとか、そういった中で的確に著作者の権利が保護されていく、こういった意味で、どのようにしたらこれが円滑に図られるか、こんな意味で、私どもも、デジタルコンテンツのネットワーク流通市場形成に向けた研究会というものを今月中に発足させたい、このように考えておりまして、今詰めておるところでございます。近々に発表させていただきたいと思うわけでございます。
 こういった取り組みを通じまして、放送番組の二次利用のデータベース化等の支援をして、著作権の保護の充実に向けてさまざまな角度から支援措置を講じてまいります。
 ただ、一部新聞に報道をされました内容の中に、総務省は著作権を共同管理するシステムの開発に乗り出すというふうに書いてございますが、私ども役所が直接データベースを運用して著作権を管理するということはございませんで、あくまでも民間の事業者により競争的にこの分野におけるサービスというものが充実をいたしまして、的確に著作権が保護され、また二次利用に対しての流通促進が図られる、こういった枠組みを支援してまいりたい、このように考えて政策誘導をしてまいります。

○高木(陽)委員 この著作権の問題、もう一つ大きな問題、これはお答えは要らないのですけれども、インターネットの場合は国境がなくなってしまいますので、日本だけで何とかやっていても、海外の方にそれを持っていかれてそこから発信されると困るという、ここがいろいろと課題が多いのだろうなと思いますので、その点も踏まえて、よろしくお願い申し上げたいと思います。
 続きまして、放送関係のことで、これも昨年、十二月ですが、BSデジタル化の放送がスタートをした。これはいろいろな使い方があると思うのですけれども、それ以上に、このBSデジタル化の放送によって地方局、地方の民放局がかなり経営的に苦しくなるのかなという不安が出てまいりました。
 というのは、昨年の十月、民放連が「地方局生き残りの条件」というシンポジウムを開いて、そこでいろいろと論議があったみたいなのです。一つは、BSデジタル放送という形になりますと、空からぱあっと放送が降ってくるという言い方はおかしいですけれども、その結果CMが、キー局でぼんと流しちゃえばそれで終わりだということで、これも、地方局の売り上げの五割以上というのが全国ネット放送の配分金とキー局番組に連動したCM収入というふうに伺っていますけれども、そうなると、広告収入等々が減ってくる、その結果、経営的に圧迫されていく。
 免許制度で地方の民放というのが、地方だけではなくて民放局ができているわけですから、そういった中での、それが経営悪化してつぶれてしまう、そうなると、またこれは大変なことになるなということで、これに対してどう対応できるのか、お伺いしたいと思います。

○小坂副大臣 高木委員の御指摘のとおりでございまして、BSデジタル放送が始まりますと、全国一律に空から番組が降ってくる、こういうことでございまして、そうすると、それぞれの地域においてそれぞれのスポンサーを募らなくても、ナショナルスポンサーは衛星にだけぽんと送ればみんなが見られるチャンスがある、だからローカルスポンサーがなくなっちゃう、こういうような考え方も一部にはあります。
 しかしこの分野は、逆に言いますと、今度は、地上放送の役割は、地域に密着した放送という内容になってまいりますし、また地域の地方局もそういった面でサービスの強化を図ってくる、また番組内容の企画というものを進めてくると思います。
 そうしますと、そういうローカルの視聴率の高いものについてスポンサーがまた出てくる、こういうことにもなりまして、必ずしもBSで全部スポンサーを吸い取られてしまっている、ローカル局にスポンサーが来ない、こういう状況にはならないのではないかとも考えられます。
 民放連の研究所の試算によりますと、地上波のテレビ広告費というのは、昨年は二兆百三十四億円でございました。二〇一〇年にはどうかといいますと、一兆九千九百二十三億円になるだろうとかなり細かい数字まで出ているのですが、実際には、これはいろいろメディアに投下される中での地上波の広告費でございまして、これだけ見ればそんなにひどいことにはならない。
 しかし、今のままではなく、ローカル放送局がそれぞれ独自の努力を発揮して、魅力的な、地域に密着した形の放送を推進していく、また地域の自動車等のモバイル受信といいますか移動受信に配慮したサービスを心がける、そういうようなことをしていけば、これは生き残り、共存は可能であると私どもは考えております。

○高木(陽)委員 時間が参りましたので、郵便関係も聞こうと思ったのですが、また次の機会にしたいと思います。きょうはどうもありがとうございました。


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