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会 議 録
第151回 衆 「決算行政監視委員会」 3号
2001/4/4
○高木(陽)委員 公明党の高木陽介でございます。
本日は、平成十年、十一年度の予備費の審査ということなんですけれども、時間も限られておりますので、直近の、今現在問題となっている、政府としてどう対応していかなければいけないかという問題についてお尋ねをしたいと思います。
それから、三宅島の問題でございます。というのは、昨日、静岡で震度五強の地震がございましたし、その前は芸予地震もございました。また、昨年一年間もさまざまな災害という形がございまして、それに伴ってさまざまな対応をするときに、どうしても予算、お金のかかる部分がありますので、そういった観点から質問をさせていただきたいと思います。
実は、三宅島というものが噴火をいたしまして、全島避難が行われて既にもう七カ月が過ぎ去ってしまいました。そういった中で、三千八百人の島民が、今、東京都を初め、島から離れて生活をされております。そういった問題の中で、先日、アンケート調査を三宅村の方がやりまして、これはかなりきめ細かいアンケート調査をやりました。その結果をもとに、きょうは質問をさせていただきたいと思うのです。
まず、二千四百世帯の世帯主に対して、三月一日から半月間、十五日まで調査を行いまして、十五日現在で千百九十二、回収率五九・五%、それに基づいて中間集計を行いました。さらに今後も全体の集計結果というものが出てまいりますけれども、それを読みますと、かなり悲惨な状況があらわれている。
例えば、まず生活の部分で、収入、これは三宅村の中で、三宅島の中で民宿をやったり農業をやったり漁業をやったり、または建設業に携わったり、いろいろな仕事をされておられたのですが、収入の減少した世帯というのが七八%。その中で収入が一切なくなってしまったという方が三二・一%。その中でさらに自営業者に限定して言えば、収入がなくなった、半分の五一・六%。五割減という方が二三・二%。まさに、生活ができるかできないか、できるかできないかじゃなくてできないのですけれども、そういう状況が出てまいりました。
そこで、まず自営業者の問題で、これは経済産業省、中小企業庁だと思いますけれども、質問させていただきたいのは、例えば、自営業者が借入金を抱えている、利子補給がなされることが決定したとはいえ、元本は現に残っていて、収入はなくなっている、減少しているという中で、ほかの世帯に比べて逼迫の度合いが厳しいと思うのです。これらの自営業者の方々に対する個別対策というのは急務だと思うのですけれども、この問題に対しましてどのような対応をしてきたか、またこれからなされるのかということをまずお伺いしたいと思います。
○中村(利)政府参考人 お答え申し上げます。
先生御指摘のとおり、三宅島の被災中小企業者の避難生活が半年以上にわたっているわけでございます。一方、避難中の被災中小企業者の約九割が現在休業状態にございまして、既往債務の返済負担の問題が一層深刻化しているというふうに考えております。
これまでも、既往債務につきましては、政府系金融機関及び信用保証協会に対しまして、個別の実情に応じて、元本の返済猶予等の条件変更に十分対応するよう指示しておりまして、三月三十日までに、政府系金融機関においては九十七件、信用保証協会において二十五件の債務の条件変更等が行われております。
ただ、これでは不十分ではないかということで、三月末に、全く臨時異例の措置としまして、政府系金融機関からの既往債務につきまして、東京都などと協力いたしまして、原則として平成十三年度いっぱい、まず元本について政府系金融機関が返済猶予措置をとる一方、金利については、国と東京都等が協力して利子補給をして、実質無利子化する、こういうことにしたわけでございます。この措置は、金利に係る利子補給だけではなくて、元本について、被災中小企業者の方々の求めに応じて、原則として十三年度いっぱい返済猶予を行うものであるということで、従来の措置より一歩進んで、被災中小企業者の返済負担を軽減するものだと考えております。
加えまして、民間金融機関からの既往債務については、東京都などによっておおむね同様の措置がとられるということになっております。
これらの措置によって、御指摘のございました被災中小企業者の生活が債務の返済負担により逼迫するという側面はある程度緩和されるものと考えております。
○高木(陽)委員 十三年度の三月中にそういうような対応をするというお答えでしたので、それは少し前進をされているなというふうな認識になりましたけれども、例えば、阪神・淡路大震災みたいな大きなとき、これはまさに多くの人たちが注目をしているわけですね。そういった中で、これまでもいろいろな対応をし、今も対応している部分があるのですが、今回の場合は、島にいられなくなったという、本当に今までの災害とはパターンが違うということで、アンケートもこうやって出てまいりましたし、そういった細やかな対応というものを、東京都また三宅村等々と連携をとりながらやっていただきたいなと要望しておきたいと思います。
もう一つ、これもアンケートに出ている求職の問題、いわゆる職業がなくなったということで、生計の実態のところのアンケート調査を見ますと、避難前の主な収入源となっている職業というので、最も多かった回答は年金で、年金生活者の方が多かったのですが、二六・八%。建設業が一四・一、公務員の一三・八。ところが、避難後はこれが大分変わりまして、年金が三九・三%とふえている。一方、公務員の方はそのままだとは思うのですけれども、無職の一三・三%がさらに続く。退避後の年金生活者の比率が増加している理由としては、避難前に複数あった収入源が退避後なくなってしまった、いわゆる職場がなくなってしまったわけですね。
そういった中で、避難後、この半年間の間に、例えば職業安定所、ハローワーク等々で窓口等々も開いていろいろな相談にも乗ってこられたと思うのですが、これも避難島民の方々から話を聞きますと、今までずっと農業でやってきた、または漁業でずっと魚をとってきたという方が、避難をして急に、今いろいろと求職をしているところにすぐ対応し切れるかというと、し切れない部分、いや、自分はこれはちょっとという、それぞれの事情もあるとはいえ、でも生活ができなくなっているということで、これは本当になかなか大変なことだと思うのです。
この職業問題というのは、これは三宅村だけではなくて、失業率がなかなか苦しい状況が続いている中で一概には言えないのですけれども、特にこの三宅村で、就労状況、一度も仕事をしていない、仕事はしたことがあるが現在はしていないという方々は四五・八%の世帯に上る。そして、仕事につけなかった理由で一番多かったのが、これはすごくシビアだなと思ったのは、年齢が高いため、六六・五%。求職状況では、今でも五二・四%の世帯が仕事をまだ探しているんですね。
これは厚生労働省が雇用の担当だと思うのですけれども、これまで具体的にどういう形をやってきたのか。さっき申し上げました相談窓口も開いているようにも聞いておりますけれども、今現在五二・四%の世帯で働きたいという方々がいて、ケース・バイ・ケースできめ細かな対応というのが必要だと思うのです。そういった中でどういうふうに対応されていくのか、今の現状と、さらにこれからの展望をお伺いしたいと思います。
○澤田政府参考人 三宅村の避難の方々の実態は、今先生がおっしゃったとおりであります。
現在、ハローワーク、公共職業安定所に求職登録をされている三宅島避難者の方々は百六十二名おられます。こうした方々に対して特別相談とか巡回相談とかをやりまして、結果的に百二十七件の紹介ができましたが、実際就職に結びつきましたのは七十件という形でございます。
こうした避難者の方々には求職に当たっての特殊性というのがいろいろございまして、土地カンがございませんのでできるだけ近場で就職したいとか、その場合にも、なるべくグループ、みんな集まって、まとまって就労したいとかいう御希望がございます。したがいまして、お一人お一人の御希望に沿う形で今やっておりますが、常用就職という形ではなかなか進んでおりません。
ただ、私ども、助力いたしますが、この間、臨時的就業ということも考えておりまして、東京都と協力いたしまして、緊急地域雇用交付金事業等々で、島民のこれまでの就業経験、状況に合ったような事業ができないか等々も考えておりまして、引き続き努力をしていきたいと思っております。
○高木(陽)委員 今雇用の問題でお伺いしました。
続きまして、これもいろいろと島民の方からの相談を受けたこともあるのです。例えば、高齢の母親が病気で、治って、退院を求められている。介護の必要もある。一方でお子さんや御主人は働きに出なくてはいけない。各家庭の問題とはいえ、災害で、普通の一般家庭の介護の問題とはかなり状況が違っている部分というのがあると思うのです。
こういう相談というのも、今雇用の問題はハローワーク等々いろいろな形で窓口等々の話がありましたが、もちろん、介護の問題というと地方自治体、三宅村そして東京都というのが主体となってやらなければいけないのですけれども、こういう相談が実際あるということは、そこら辺のところでまだまだ問題があるというふうにも考えられるのです。そこのところで、厚生労働省、どのように対応されていくのか、これをお伺いしたいと思います。
○堤政府参考人 三宅村におきまして、被災以前から三宅島で特別養護老人ホームをやっておりました社会福祉法人に委託をいたしまして、その法人の介護職員の方に高齢者相談員ということになっていただきまして、島外に避難された高齢者の方々のところに個別に訪問をしていただく、そこで日常生活の状況あるいは介護サービスの必要性などを把握していただいて相談に応じる、こういう事業をまずやっていただいております。
介護が必要だという方に対しましては、東京都庁に移転をしております三宅村の役場におきまして、特別養護老人ホームへの緊急入所、これは定員を超えてでも災害等の場合には緊急入所できるというふうな仕組みがございますので、こういう緊急入所も含めまして必要なサービスの利用の支援を行うという体制をとっていただいております。
三宅村は、先生お話しのように、東京都の援助も受けてこういう高齢者の相談支援体制を整えておりますけれども、私ども厚生労働省としてもさらに積極的にこれを支援していきたいというふうに考えております。
○高木(陽)委員 問題を挙げれば切りがないのですけれども、時間も限られている中で、次は教育のことでちょっとお伺いをしたいと思います。
これも新聞、テレビ等マスコミの報道でもずっと言われ続けておりましたけれども、避難されて、秋川高校にお子さんたちは皆さん入られて、親御さんたちはそれぞれ、都営住宅等々、東京全域に散っている。そういった意味では、寮生活というか集団生活を送られている。学校の先生方も本当に御苦労されていると思うのです。
その問題について、やはり、特に小学生なんかは親御さんと一緒に生活をしたい、そういう中で転校されていく方も多々あったというふうにも伺っておりますが、このアンケートによりますと、今後の学校のあり方について最も多かったのが、避難先の近くの学校に通学させるべきというのが四六・三%。次が、学校は一緒にして自宅から通学させるべきというのが二〇%。寮生活でもよいから三宅の子供を一緒の学校に通学させるべきというのが一八・五%。意見は分かれているのですが、半数の方々が、やはり親御さんのもとで、避難先の近くで通うべきではないか、こういったアンケート結果が出ました。
これの最終判断というのは、村の、そして東京都の教育委員会が決断を下さなきゃいけないのですけれども、そういった中で、これもさっきから何度か言っています、すごく特殊事情ですから、文部科学省として見て、特にお子さんの教育の問題、これについてどのように考えておられるか、これを聞きたいと思います。
○矢野政府参考人 三宅村の児童生徒の就学についてでございますけれども、これは基本的には本人や保護者の希望を踏まえて就学させることとしているところでございまして、現状では、先ほど御指摘ございましたように、都立秋川高等学校を利用して受け入れているほかに、保護者の居住地の近隣の小学校に転入学をいたしている、そういう状況にあるわけでございます。特に、平成十三年度の小学校新一年生につきましては、保護者の意向を踏まえまして、保護者の居住地近くの小学校に入学をしているところでございます。
また、秋川高校で教育を受けてきた児童生徒に対しましても、東京都教育委員会において次のような措置を講じている、そういう報告を受けてございます。
すなわち、平成十三年度も秋川高校において就学を希望する児童生徒につきましては、現状のままで教育活動を継続することといたしておりまして、また、秋川高校の寮に入らずに親元から秋川高校への通学を希望する場合には、新年度からこれを認めまして、あわせて、避難している都営住宅との間で通学のバスを走らせることといたしているところでございます。
文部科学省といたしましては、今後とも、避難生活を送っている児童生徒の教育が充実したものとなりますように、東京都教育委員会の具体的な要望を踏まえながら、必要な支援をしてまいりたいと考えているところでございます。
○高木(陽)委員 わずか十五分そこそこの間でも、今文部科学省、厚生労働省そして中小企業庁というふうに多岐にわたった問題になってしまうのです。まだまだたくさんあるのですけれども、そういった中で、やはり窓口として見れば、三宅村が当事者であり、そして東京都がある。
ただ、災害という問題は、まさにいつも言われる危機管理の問題でもございますし、その後の対応というのは、東京都だけ、三宅村だけで全部できればこれにこしたことはないのですが、やはりこれだけ大規模な、三千八百人もの方々が一気に避難をしてしまう、しかももう半年以上。現状をいろいろと聞いてみますと、今現在三宅島の中はまだガスが出ていて、今すぐ帰れる状況ではない。下手をしたら一年、二年、もっとしたらもうこのまま帰れないのじゃないか、このような状況がある中で、まさに国がしっかりと対応しなければいけないと思うのです。
各省庁にいろいろ聞きますと、いろいろと連携をとりながらやっているのですが、こういう部分は政府の中で内閣府がやはり一番核とならなければいけないと思うのです。この対応を、三宅村もやっている、東京都もやっている、でもやはりそれを統括しながら政府の方がしっかりと対応していかないと、こういうアンケートがどんどん出てくるのですけれども、なかなか対応し切れないという部分があると思いますが、そこら辺のところを総括的に、坂井副大臣が来ておられますので、お伺いしたいと思います。
○坂井副大臣 三宅島噴火災害に関しましては、ただいま先生御指摘のように、東京都及び三宅村においてアンケート調査の実施等を行ってまいりました。
私も三宅島にすぐ視察に参りましたし、伊吹大臣も山崎政務官も視察をされました。また、森総理みずから足を運ばれたわけでありまして、避難住民の方々の生活の実態やニーズ等について把握に努めているところであります。
今御指摘のことでありますが、政府としては、昨年八月二十九日に非常災害対策本部を設置しまして、その事務局として内閣府が政府部内の総合調整を行っておりまして、東京都や三宅村等から国に対する要望等がなされる場合、内閣府が当然のことながら政府の窓口として要望等を承り、その後関係省庁と連絡調整を行いながら、政府としての対応を取りまとめている。
内閣府で災害をやるということは、まさにそういう統一的な窓口になることにその意味合いがあると思っておりますし、そういうようにしてただいま対応を取りまとめているところであります。
ただ、個別の問題につきましては、当該施策を所管する省庁に対して別途東京都から連絡や相談等がなされているものと認識しておりますし、関係省庁とも十分連携をとって今後ともやっていきたいと思っております。
○高木(陽)委員 時間がもう参りましたけれども、今副大臣がお話しになったように、しっかり連携を密にして、せっかくアンケートがこうやって出たのですから、これが、ただやりました、大変ですねで終わってしまってはだめだと思うのです。
もう一つ最後に申し上げたいのは、やはり最終的にはお金のかかる問題、財政的な措置の部分というのがいろいろと出てくるのではないかなと考えられます。そういったときに、現行法上はなかなかそう簡単にはいかない部分もありますが、やはり国民の生命財産を守るというのがまさに政治の役割でありますし、政府の責任でもあると思うのです。
そういった中で、今後さまざまな状況が出てくると思いますけれども、財政の部分、これは宮澤大臣もきょうはずっと聞いておられましたので、ぜひともそういった部分もしっかりと認識をしていただくことを御要望申し上げまして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
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