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会 議 録
第151回 衆 「決算行政監視委員会」 5号
2001/6/6
○持永委員長 次に、高木陽介君。
○高木(陽)委員 公明党の高木陽介でございます。
せんだって、この決算行政監視委員会におきまして、公共事業の予備費のときに質問させていただきました。そのときにも、空港の整備について質問をさせていただきまして、特に、旅客の需要予測と開港した後の実態、その乖離というものが大きな問題ではないか、このような質問をさせていただいたわけでありますが、その後、総務省が、その直後でありますけれども、空港整備に関する行政評価の報告書を発表いたしました。
これを読ませていただきますと、結構首をかしげるようなことがいろいろありまして、ちょっと確認をさせていただきますと、「空港整備事業の事前の評価を的確に実施するためには、常に需要予測の方法の改善余地について検討し、その精度の一層の向上に努めることが必要と考えられる。」これは当たり前のことなんですけれども、それで、「空港整備事業の採択時の評価の基となる航空旅客数に係る需要予測の実施状況を調査したところ、大臣管理空港及び特殊法人等管理空港については、需要予測に適用した手法、経済成長率等を記述した記録が保存されているのみで、使用した予測モデルの具体的内容、基礎データの採り方等の需要予測の方法が妥当なものであるか否かを検証するに足る記録が保存されていないため、需要予測の内容を分析し評価することはできなかった。」いわゆる評価できなかったということです。
これを読みまして、先日の質問でどうだったんだといろいろ言ったのですけれども、データがなければ比較のしようがないと。ここら辺のところがずさんというか無責任というか、巨額のお金、税金を投入してつくる空港において、そういう一つ一つのデータの管理自体もやはり大切なのではないか。
これは、例えば、つくる長期計画等々を含めて、まずそういう長期計画ありきというような発想で計画策定がある、それで、もうやるのは当然、そのままどんどんやっていく、こういう流れの中でやったのではないかと思わざるを得ないような、こんな指摘であったと思います。
これに関して、まずは国土交通省の方としましてはどのようにお考えなのか、お聞かせ願いたいと思います。
○田中大臣政務官 ただいまの、総務省がことしの五月二十四日に発行いたしました空港整備等に関する行政評価・監視結果についてでありますけれども、私も読ませていただきました。
国土交通省では需要予測について適正に対応してきた、こういう認識に立っておったわけでございます。以前より、保存すべき内容、期間についての明確な規定がなかったこともございまして、需要予測に適用した手法あるいは経済成長率等基本的事項を記録した概略の内容のみを保存していたという事実でございます。
平成十年の三月に、当時の運輸省において運輸関係公共事業の再評価実施要領を策定いたしまして、同年四月には、航空局として航空局関係公共事業再評価実施細目を定めました。そして現在、これに基づいて事業採択後一定期間を経過して継続中の事業等について再評価を実施することといたしております。
また、平成十年以降に実施している需要予測については、再評価に必要な記録をすべて保存することといたしておりまして、国土交通省といたしましても、今後の勧告を真摯に受けとめまして、記録の保存を含め需要予測精度の一層の向上及び透明性の確保に努力をしてまいりたいと思います。
本年十一月に、末になるかもしれませんが、全体的な回答について総務省に提出をいたすことになっております。
○高木(陽)委員 今お話がございましたように、今後もしっかりとやっていただきたいというふうに言うしかないかなと思うのです。民間企業でありましたら、こんなのは許されない、こんなことをやっていたら会社はつぶれてしまうというのが当たり前な感覚なんですが、やはりこれから財政が厳しい中にあって、公共事業については有権者、納税者の皆さん方の目というものは、これは当然なんですけれども、さらに厳しくチェックしていくであろうと。そういった中での今後の公共事業に特にかかわる国土交通省の対応というのをしっかりしていただきたい、このようにも思います。
その上で、続いて財務省の方にもお伺いしたいのですが、先日、道路特定財源の問題等々、塩川財務大臣もいろいろと発言をされる。その中で、長期計画についても、先月の二十二日、参議院の予算委員会で、事業期間が長いために効用が失われているものは積極的に見直してもらいたいと述べたと。さらに、経済諮問会議の方でも、基本方針の原案、公共事業関係計画の見直しに関連して、各計画の目標の見直し、地方が主体的に決定すべき事業の除外、異なる分野間の整合性の確保、こういうのを明記して、具体的な見直しのポイントを提示しました。
このような中で、特に長期計画、これはさまざまな分野になると思うのですけれども、この見直しについての必要性、さらには基本方針というものを財務省にお伺いしたいと思います。
○杉本政府参考人 お答えさせていただきます。
公共事業の長期計画の見直しの必要性、それから基本方針についてのお尋ねでございますが、公共事業の各種長期計画は、中長期的観点に立ちまして社会資本の整備を計画的に進めるという観点から、先生御指摘のように道路、港湾といった各事業ごとに策定されているところでございます。
長期計画につきましては、分野別の配分などに硬直性をもたらす一因となっておりまして、見直しが必要であるという主張がなされていることは私どもも十分承知しておりますが、そのあり方について、仮に見直していく場合には、まず各所管大臣においてどのように考えられるかということが極めて重要であると考えております。公共事業の長期計画のあり方につきましては、先生も御指摘のように、経済財政諮問会議においても今議論されていると承知しておりまして、財政当局といたしましては、各所管大臣のお考えあるいは経済財政諮問会議における議論、こういったものを踏まえつつ今後とも検討してまいりたいと考えております。
○高木(陽)委員 私は、公共事業がいけないとも思わないし、また長期計画もいけないとは思わないのです。その上で、やはり効率的に、貴重な税金をどう大切に使っていくかという観点からこういう質問をさせていただいているのです。
まず、ここに十六の長期計画、この一覧というのがあるんですけれども、これは事業ごとに各関係省庁が決められていると思うのです。ここでちょっと私自身の問題意識として気になるのが、やはり縦割り行政ということが結構弊害となるのではないかなと。それぞれの担当省庁があるんですけれども、やはり各省庁いろいろと関係するところがあるのかなというところで、では、どこがそれを全体的に責任を持ってやるのかというところが結局あいまいな部分があったのではないかなというふうに思うのです。
具体的な例なんですけれども、これは平成九年の新聞記事に、ちょっと前の話なんですけれども、こんなことが載っていました。
「全国に百三十三ある重要港湾の一つ「福井港」の通称は“百億円の釣り堀”。水深十メートルのバース整備など、四百六十九億円が投資されたが、一昨年の一万トン以上の大型船の入港は、わずか八隻だった。船にじゃまされず、防波堤に囲まれた穏やかな港内は、アジをはじめカマスやヒラメなどの絶好の釣りポイントになっている。「鳥取港」も、アジやウルメイワシが釣れる名所となっており、早朝から釣り人が絶えることはない。累積事業費は四百一億円。平成七年の実績貨物量はわずか十六万トンで、計画貨物量(二百万トン)の一割以下だった。」こういうような記事が載っておりました。
これは端的な例かなと思うんですけれども、これは総務省の方で行政監察をやっておられると思うんですが、特に港湾が結構クローズアップされるこういう記事が載ったので、ここら辺の実態について、実績と当初の予測との乖離みたいなところをどのように監察されているのか、お聞かせ願いたいと思います。
○塚本政府参考人 委員御指摘の私どもの監察でございますが、ちょうど平成八年九月に港湾に関する行政監察ということで勧告をいたしております。これは当時の、第九次でございます港湾整備五カ年計画、これに基づきます港湾整備の実施状況を調査いたしまして、結論といたしましては、事業の実施に当たって、港湾の利用状況や整備状況というものを十分に踏まえて行うよう勧告したところでございます。
そのところで先生御指摘の利用と目標等の点もございまして、具体的な実態として把握いたしましたところでは、例えば、整備された岸壁の利用が目標を下回っている、あるいは岸壁そのものが能力の限界まで利用されていない、その中で新たな岸壁の整備が行われている、あるいは、埠頭の再整備が行われたわけでございますけれども、その後、船舶の大型化の進展もございましたが、貨物の取り扱いが低調になっているということで指摘を申し上げました。
指摘いたしましたのは、港湾の重点的、効果的整備の徹底と国民の理解が必要であるという観点から、事業採択につきまして、後背地開発の進捗状況、既存岸壁の利用状況等を十分勘案すること、それから港湾の関連施設の整備の場合には、事業効果が最大限発揮できるよう、港湾全体の整合性あるいは施設相互間の整備時期の整合性を確保すること等を勧告申し上げたところでございます。
○高木(陽)委員 今、一般論としてお話をお伺いしましたけれども、その港湾に関する行政監察の結果、これは私もいただきましたけれども、その中で、例えばこんなくだりもあるんですね。「後背地の開発が計画どおり進んでいないことなどから整備された岸壁の利用が目標を大幅に下回っている中で、港湾計画に今後の施設計画として岸壁が位置付けられている港湾がある。」というようなことが指摘されました。
港湾をつくるときに、その後背地、いろいろな開発があるでしょう。これはもちろん国土交通省、旧運輸省がやっていることではないんです。逆に言えば、あのときは通産省だったでしょう。後ろの方ができていればもっと船がたどり着くというか来るわけで、ここら辺のところの連携、旧運輸省、今の国土交通省にしてみれば、港湾はそういう計画のもとでつくったんだけれども、後ろがだめだったからなかなか現実と実態の乖離が出てしまったというふうに言うかもしれません。
ここで問題なのは、どの省庁がいけないという問題じゃないんです。国民の側から見れば、それは全部政府であり、国であり、行政であり、こういう一括なんですね。だからこそ、縦割り行政というふうにいろいろな分野でも指摘されていたかもしれませんけれども、その連携を密にして、本当にこれがその地元にとって、またその産業にとっても必要なのかどうか、こういうところの連携を密にする。特に公共事業というのは、今までそれぞれの省庁がやってきた部分もありますけれども、今度、省庁再編で国土交通省という、まさに公共事業の核となるべき省庁なわけですから、こういった意味での総合調整というのを、さらにリーダーシップ、まあリーダーシップという言い方がいいのかどうかわかりませんが、連携を密にとるような、そういう形をとっていただきたいと思うんですが、どうお考えか、お聞かせ願いたいと思います。
○田中大臣政務官 公共事業実施の各省庁との連携を密にすべきとのお尋ねでございますが、私も全くそのとおりだと思います。御指摘ありましたように、国土交通省、四つの省庁が一つになりまして、公共事業の八割を担当するというような現実があるわけでありまして、我が省が全くそのことを深く認識して努力しなければならない、このように思っておるわけでございます。
公共事業の効率的、効果的な実施を図る観点から、施策、事業の連携の強化等について協議、調整を行うため、公共事業関係省庁の事務次官をメンバーとする公共事業の実施に関する連絡会議を開催してまいりました。さきの五月二十九日にもその会を各事務次官に集まっていただいて私どもの省で開催いたしたところでございます。
また、一方、例えば道路と農道、下水道と農業集落排水あるいは海岸事業などの類似事業についても、本省レベル、都道府県レベルの双方で調整会議を開催することなどを通じてしっかりと努力をしてまいりたいと思いますし、全国八つの地方整備局、また北海道、沖縄にも機関があるわけでありまして、こういうところとも連携を保ってまいりたいと思っております。
御指摘のとおり、今後とも、ぜひ全体の省庁の連携を密にして頑張っていくことをお誓いさせていただきたいと思います。
○高木(陽)委員 時間も限られてまいりましたので、最後の質問をちょっとまとめてお伺いしたいと思います。
これからの公共事業を考えるときに、これもずっと指摘をされていることだと思いますが、やはり費用対効果、これが重要だと思うのです。高度経済成長時代は財政的な余裕があった。そういうときには、あれもこれもやりましょうということは考えられると思うんですが、やはりこれだけ厳しい財政状況の中、しかもこれから少子高齢社会が進展していく中にあって、やはり貴重な税金をどう使っていくかという場合には、その費用対効果というのをしっかりと考えなければいけないであろう。この費用対効果についてどうとらえているのか。
また、もう一つは、やはり利用する人たちのニーズですね。必要のないところに使われても意味がないわけですから、そういった住民の参加のあり方または情報公開、情報公開法という形になっておりますけれども、そこら辺のところの公共事業としてのとらえ方というのをどうお考えか、お聞かせ願いたいと思います。
○田中大臣政務官 時間の関係がありますので、少し早口になるかもしれませんが、お答えを申し上げます。
今の公共事業の費用対効果についてでありますけれども、新規採用時の評価、実施中の事業、五年経過しておるにもかかわらず未着工のものや十年継続事業になっているけれども完成をしていないもの、こういうものが対象でございますが、さらには、平成十一年度より、事業完了後の事業の効果、こういうものについて今積極的に取り組んでおるところでございます。事業実施前に行う新規事業採択時の評価では、すべての事業について費用対効果分析を行うとともに、事業の特性に応じて、環境に与える影響や災害の発生状況等も含めた多面的な評価を実施して、事業の必要性を確認した上で採択を行っておるところであります。
今後とも、各省庁、各種事業の調整を含めて努力をしてまいりたいと思います。
なお、事業について、住民参加について等のお尋ねでございますけれども、我が省としましても、コミュニケーション行政の推進に努力してまいりたいと思います。特に、河川法改正、都市計画決定に際してのこと、さらにはバイパスなどの道路整備の過程において、それぞれにいろいろな制度を設けております。特に、計画に反映するパブリックインボルブメント方式と呼ばれるようなものも取り入れて努力をしてまいりたいと思います。今後、できる限り早い段階から住民参加の措置を講ずることができるように真剣に取り組んでまいりたいと思います。
以上でございます。
○高木(陽)委員 もう時間が参りましたので終わりますが、公共事業の問題、冒頭に申し上げましたけれども、本当に財政的な問題、そしてまた今の有権者、さらに納税者の感覚からいいますと、一円たりともむだにできない、こういった思いの中で、でも、必要な公共事業はしっかりとやっていかなければいけない、そういったところを踏まえた上でこれからもやっていただきたいということを申し上げまして、終わりたいと思います。ありがとうございました。
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