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会 議 録
第151回 衆 「決算行政監視委員会」 6号
2001/6/13
○高木(陽)委員 公明党の高木陽介でございます。 時間が限られておりますので、きょうは、公会計の情報開示及び特会または特殊法人等々の問題ということで、大枠で質問をさせていただきたいと思います。 まず、昨年の十月に国の貸借対照表が初めて明らかにされたということで、私も見せていただきました。財政の実態把握ということでは、これはこれで第一歩として評価すべきであろう。ところが、その後、いろいろな新聞各紙等々の論評を読みますと、なかなか手厳しい評価もございまして、どこをどうひっくり返しても、税金や国債、郵便貯金からの資金を投入してつくった公共施設などの資産がどういう状態にあるのか、効率的に運用されているのかが見えてこないですとか、どうもこのままじゃ使えない、まさに試作品だとか、当時の宮澤大蔵大臣の弁を紹介してやゆしている新聞等もありました。 ただ、こうやってつくったということはその第一歩だということで、これはこれで私も評価したいんですけれども、今後、これをもとに、まさに試作品、試案というふうにも書いてありますから試案であったと思うんですけれども、その後どのような意見、評価及び検討状況になっているか、これをどういうふうに活用しているのかということについてまずはお伺いしたいと思います。
○杉本政府参考人 お答えさせていただきます。 先生御指摘のように、昨年十月に、十年度末すなわち十一年三月三十一日現在の国の貸借対照表の試案というものを公表させていただきました。 これは、一般会計とすべての特別会計を対象といたしまして、資産と負債を網羅的に把握するということによりまして、国のストックという面から財政事情の全体像をあらわすということを目的としたものでございます。減価償却をした後の資産の評価額の計上、それから退職給与引当金の計上、こういったものをやっておりまして、企業会計の手法を考慮した資産・負債情報を国の財政事情に関する新たな情報として提供するということとしております。 こういうことを通じまして、先生御指摘のように、国の財政事情について国民にどういった説明責任を果たしていくかという観点から一定の評価を得ているものでございますし、透明性の向上に資するという意味でも一定の評価を得ているものと承知しております。いろいろな方々からもコメントをいただいておりますが、いろいろこれから検討する課題はあるものの、財政事情の開示についての国民に対するアカウンタビリティーの一層の向上という観点から、政府の資産、負債に関する情報を貸借対照表という形で一覧性のある形で出したということで御評価をいただいている面もあると思います。 ただ、先生御指摘のように、これからもやはり改善を続けていかなければならないと考えておりまして、今後引き続き、いろいろな意見をお伺いしながら改善を重ねてまいりたいと考えております。具体的には、外部の有識者の方々の意見をいただきながら、また各省庁の作業の御協力をいただきながら、十一年度末の貸借対照表について作成してまいりたいと考えております。
○高木(陽)委員 今、次長はアカウンタビリティーという言葉を使われたんですけれども、まさに説明責任、情報開示等々、これは今まさに求められている問題だということで、今後こういった形、例えば一般の納税者、国民がこの対照表を見てどうなっているとすべてがわかるわけではないと思うのです。やはり専門家が、いわゆる会計士等々、そういうプロの人たちが見ると、ああなるほどなというふうな部分があると思うんですが、やはりそういった意味では情報を開示していくというこの流れというものをさらに推し進めていただきたいな、そのように考えております。 さらに、今度は特殊法人。これも、特殊法人の会計処理の見直しということで、昨年の十月六日に発表されて、自民党の方の行革本部として政府へ検討を指示というふうに伺っておりますけれども、今まさに特殊法人も今回の行革の流れの中で大きくクローズアップされている問題であると思います。 そういった中での、この会計処理の見直しというかその状況について、どう取り組んでいるのか。それをちょっとお伺いしたいと思います。
○杉本政府参考人 先生御指摘のように、昨年の十二月でございますが、政府といたしましても行革大綱を決定させていただきました。この行政改革大綱におきまして、国民に対して、国の財政事情をわかりやすく開示し、財政に係る透明性、一覧性の向上を図る、それとともに、先ほどお話がありました説明責任を確保するとの観点から、特殊法人等の会計処理の見直しを行うこととしております。 現在の状況でございますが、現在、財政制度審議会におきまして、特殊法人等が民間企業として活動を行っていると仮定した場合の財務諸表を、退職給与会計、時価評価会計、子会社も含めました連結重視、それからキャッシュフローの重視、こういった最新の企業会計原則に従いまして作成することによりまして、国民にわかりやすい形で、国民負担に帰すべきコストを開示するという手法について検討を進めているところでございます。検討もかなり進んできておりまして、六月十九日、来週の火曜日でございますが、この財政制度審議会におきまして、行政コスト計算書の作成指針を取りまとめるという予定にしております。 これに従いまして、九月末までに企業会計原則にのっとった形で具体的な開示が各特殊法人等におきまして行われる予定でございます。
○高木(陽)委員 今、財政制度等審議会等でコスト開示等を含めた、その方針というものが確認される中で、今後それをやっていただくと。 ただ、これは、昨年ようやく国全体の貸借対照表ができてきた。そういった流れの中で今回は特殊法人等もやっていくことなんですけれども、考えてみれば余りにも遅過ぎたな、こんなものはもっと前から、財政の問題が、特にバブル崩壊以降も苦しい状況の中でやってきたということを考えれば、もっと前段階で、そういった発想、そういった開示の仕方、またはそれのチェック、こういうのが必要ではなかったかな。ただ、過去のことを問うても別に前向きになるわけではありませんから、今やっていることをしっかりと推し進めていただきたいというふうにも要望しておきます。 その上で、今度は、具体的に行革担当の方にちょっとお伺いしたいのですが、この特殊法人改革、特に、最近新聞等のマスコミ報道を見ますと、大胆に、本四架橋公団はもう廃止だとか、そういう活字が躍ってしまっているわけですね。もちろん、その実態を把握した上で対応していかなければいけないと思うのですが、例えば、その典型的なケースということで、本州四国連絡橋公団。四兆円を超える負債、年間の通行料収入が九百億円なのに対して金利の支払いは千四百億。もう明らかにここで赤字になっていくわけですね。この負担軽減のため、毎年八百億、十年で八千億の無利子貸し付けを政府がするというような報道もなされている中で、これは個別具体の問題ですが、要は、特殊法人に手をつけない限りは、本当に行革も進んでいかないという考えの中で、これをどうしていくのか、ちょっとお伺いしたいと思います。
○西村政府参考人 御説明させていただきます。 今、特殊法人改革につきましては、昨年の十二月一日に閣議決定されました行政改革大綱に基づきまして、具体的な検討を進めております。 この進め方でございますけれども、まず、特殊法人等につきまして、その事業一つ一つを見直しまして、廃止、整理縮小・合理化を図る必要があるのではないかという観点から、事業の見直しをやっております。それから、その後、それらを踏まえまして、組織形態のあり方について、廃止、民営、独立行政法人化等の組織形態に踏み込んだ見直しをするというのが行革大綱の方針でございます。これらに基づきまして、今事務局で作業をしております。 ことしの四月三日に、「特殊法人等の事業見直しの論点整理」ということで、特殊法人等はさまざまな事業を行っておりますが、これらの事業類型ごとに見直しの論点を七十六ほど整理したところでございます。これから出資会社等特殊法人の子会社等も視野に入れまして、事務事業の見直しを進めてまいりたいと考えております。
○高木(陽)委員 今やっている途中ですから、具体的にこうこうこうですと言えない部分もあると思います。ただ、石原行革担当大臣も、そういった部分ではかなりやる気はある方だと思いますし、ここら辺のところ、小泉内閣になって、まさにこれは本当にいろいろなところからの圧力、足の引っ張り合い等々があるかもしれませんけれども、これは一気にやらないと大変な問題になるということ、ここら辺をしっかりと認識していただきたいなと思います。 その上で、今、国全体の会計ということで、貸借対照表の話、そしてまた特殊法人の話。もう一つは、やはり特会、特別会計。これがよくわからぬ、見えない。 これもマスコミを引き合いに出すのはどうかなと思うのですが、この活字を見ると、どうなっているんだろうと。 例えばこれは五月二十六日の朝日新聞、朝日新聞というのは政府、内閣に結構厳しい記事をよく書いておりますけれども、「「赤字太り」特会の怪」というふうに、何かおもしろく書いてあるのです。さらにこれも、「特別会計赤字十四兆円 二十二会計、全体の六割 十四会計は三年連続 年々悪化の傾向」 これは予算委員会等でも問題となったと思うのですけれども、まず、この特別会計の財務諸表の作成について、一つの切り口としてあると思います。これはまた、自民党の行革本部等々が政府へ、各省庁にいろいろとアプローチをされてやったそのペーパーが予算委員会等で開示されていく中でこういうような記事になっていったのだろうなとは思うのですけれども、この記事だけを読むと、どうなっているんだ、こういうふうに思うのです。 最初に申し上げました、情報公開の部分。この特会について、今どういう状況になっているのか、そこら辺をお聞かせ願いたいと思います。
○杉本政府参考人 特別会計につきましては、従来から、予算書、決算書におきまして財務諸表を添付するとか、「決算の説明」といった文書を通じまして、財務状況、事業内容について開示を行ってきたところでございます。 また、先ほど先生のお話にございましたように、財務省を初めといたしまして各省庁とも、自民党の行革本部からの要請によりまして作成いたしました財務諸表を公開しているところでございます。 こういった取り組みをしているところでございますが、今後とも、国の財政について透明性の向上、説明責任を果たしていくという観点から、政府としては、特別会計につきましても積極的な情報開示に努めてまいりたいと考えております。
○高木(陽)委員 自民党の方も、与党の中核としてそういった動きをされている。私ども、友党として連立与党を一緒に組ませていただいて、この問題については一緒になってやっていかなければいけないという認識に立っています。 ただ、もちろん与党としてそういうのをやっていくのは大切な部分なんですけれども、要は、財務省というのが財政の中心としてやっているわけですから、そういった意味では、特会と一般会計、特殊法人などへの複雑なお金の流れ、これは別にごまかす必要もないわけですし、逆に明らかにして、むだなものを省く。これはまさに財務省のやるべきことであると思うのですね。また、財務省がやらなければ、これは、各省庁とも、どこも自分のところのやっていることは、やはり生気を持ってやっていると思うのです。 そういうところをきっちりとやっていただきたいということの中で、特に特会の事務事業、そういったものに切り込んでいくためには、それぞれの内容の総点検といったものも必要ではないかと思うのですけれども、そういった見直しの部分についてはどのように考えておりますか。
○杉本政府参考人 特別会計は、例えば、特定の事業についての事業収支や受益と負担の関係、こういったものを明確にすることができるといった利点がありますことから、一般会計と経理区分することにより財政の状況が明らかになるものに限り設置されるという考え方で設置されておるものと考えております。 先生御指摘のように、財政事情は非常に厳しい状況でございまして、それを国民の皆様にわかりやすい形でわかっていただくということは非常に重要なことと考えております。 その上で、十四年度予算におきましては、財政健全化の第一歩といたしまして、国債の発行額を三十兆円以下に抑えるということを目標といたしまして、聖域なき構造改革を行うという考え方のもと、あらゆる歳出の徹底した見直しを行うということにしております。特別会計によって行われている事業についてももちろんこの例外ではございませんでして、全く予断を持つことなく、先生おっしゃるように、総点検を行うということがぜひとも必要であると考えております。
○高木(陽)委員 時間も大分なくなってきてしまったのですが、今、聖域なき構造改革という小泉総理が言われているこの構造改革の、聖域なき、そういうところから今クローズアップされているのが道路特定財源。まさに、特会をいじってくると特定財源の問題にも触れざるを得ない。そういった中で、この道路特定財源が象徴的に取り扱われている。 これを一般財源化するのがいいのか、それとも今のままの方がいいのか、論議がいろいろとあるところだと思うのですが、実は、私は東京選出というか首都圏に在住する人間として、これは石原東京都知事もかなり主張されていますし、小泉総理もまたいろいろなところでコメントされているような形であるのですが、要は、道路特定財源を全部なくせということではないんですね。その割り振りの仕方。 これは、都市部の人間から見ますと、もちろん地方は、道路がなかなかないということで、そういう意味ではしっかりつくってもらいたい、その要求はあると思うのです。ところが、昭和三十年代、これができたころはそれはそれでよかったでしょう。でも、今全国的にある程度の道路網が普及している。まだまだだという意見もあるのですけれども、逆に言えば、都市部は、おくれたがゆえに首都機能が麻痺してしまっているというようなことがあるのです。 例えば、具体的に言えば、環状道路が東京及び首都圏で今ずっと計画されている。外側から行くと、圏央道があって、また外環があって、中央環状があってという中で、全部できていない。これがまた大変な問題になっている。こういうところで、東京都はそれは主張して、何とかしてくださいねと。だから、配分の仕方、こういうのが問題ではないかなというふうに私は考えているのです。 もちろん、今の段階で、こっちです、あっちですというふうに結論は出せない。財政諮問会議等もありますから、そういうところでまた論議は再度詰めてもらいたいと思うのですけれども、そこら辺のところは今どういうふうになっているのか、お聞かせ願いたいと思います。
○杉本政府参考人 先ほど申し上げましたとおり、十四年度予算におきましては、あらゆる歳出につきまして、聖域なき見直しということで徹底的な見直しを行っていくことにしております。 先生お話がございました道路特定財源につきましては、既に今国会等におきまして、小泉総理及び塩川財務大臣の方から、特定財源について見直すという基本方針が明らかにされているところでございます。 ただ、本件につきましては、さまざまな御議論があるところでございまして、その見直しに当たりましては、予断を挟まず、どういう方向に使っていくべきかということにつきまして、今後政府・与党において真剣な議論が行われるべきものと考えております。 いずれにいたしましても、財政当局といたしましては、現在の非常に厳しい財政事情のもとで、財政資金をより有効な観点から活用を図るということで、年末までの予算編成過程において適切な対応を図ってまいりたいと考えております。
○高木(陽)委員 もう時間だと思うので、まさにいろいろな意見がある。いろいろな意見があるからこそ、逆に言ったら、オープンにしていった方がいいと思うのです。それぞれの立場、それぞれの地域、それによって意見が違うのは当然なんですよ。特に道路特定財源なんというのは、よく都市部対地方という言い方をされている、どっちにも言い分があるわけですから、どっちが正義、どっちが絶対的に正しいというのはないと思います。 そういった中で、その論議をオープンにする中に、多くの国民がコンセンサスを持つ中でそういった見直しがきちっとできる、こういう流れをつくるべきであるということを主張して、終わりたいと思います。 ありがとうございました。
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