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会 議 録
第154回 参 「財務金融委員会」 6号
2002/03/20
○円より子君 それでは、警察庁にお聞きしたいと思いますけれども、警察でも、税関と協力をいたしまして、随分この不正薬物や銃器についての密輸についての取締りをしていらっしゃると思いますが、ここ数年の摘発件数といいますか、そういったもの、犯罪件数について分かりましたらお願いいたします。
○政府参考人(中川雅量君) それでは、最近の薬物と銃器情勢、犯罪情勢について御説明をしたいと思います。 最初に、最近の薬物犯罪情勢ということでありますけれども、我が国で乱用されている薬物の大部分は覚せい剤ということであり、薬物犯罪組織による覚せい剤の大量密輸入、それから無差別販売などによりまして、中高校生や一般市民にまで覚せい剤乱用のすそ野が拡大し、平成七年以降、戦後第三回目の覚せい剤乱用期という深刻な事態を迎えております。 覚せい剤事犯の検挙人員が平成九年には二万人に迫り、その後も高水準で推移していることに加え、平成十一年には史上最高の二トンと、それから十二年には約一トンという大量の覚せい剤が押収されたほか、平成十三年には、MDMAと呼ばれる錠剤型の合成麻薬や乾燥大麻の押収量が過去最高を記録するなど、現下の薬物情勢というのは大変、極めて厳しいものと認識しているところでございます。 次に、銃器犯罪情勢でありますけれども、銃器発砲件数が平成八年以降増加傾向にあり、特に昨年は暴力団の対立抗争によると見られる発砲事件の増加によって、前年に比べて約六二・二%増加した上、死傷者数は平成六年以降で最多の発生となっておるというところでございます。 一方、発砲に至らない事案も含めたけん銃、けん銃様のものも含みますけれども、このけん銃使用脅迫事件の発生というのはここ数年増加傾向にありまして、中でもけん銃使用の強盗事件は平成七年と比べ倍増しているというところであり、このように、銃器犯罪も依然として平穏な市民生活に対する直接の脅威となっていると認識しているところでございます。 こうした厳しい状況を踏まえまして、警察といたしましては、薬物、銃器問題を治安の根幹にかかわる最重要課題の一つとしてとらえて、税関あるいは海上保安庁等国内関係機関や外国取締り機関と緊密に連携しながら、密輸・密売事案の検挙等を一層強力に推進してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○円より子君 それでは、海上保安庁にも同じことを伺いたいと思います。
○大臣政務官(高木陽介君) 海上保安庁でも、従来から、警察また税関等の国内の取締り機関と連携取りながら不正薬物又は銃器の水際阻止に努めておりますけれども、平成十三年には、海上保安庁が関与した薬物の押収事案というのは十件で、覚せい剤は十三・八キログラムと、覚せい剤の錠剤が八百六十一錠、大麻六・八キログラム、麻薬八・四キログラムを押収いたしました。 昨年は、平成十一年、また平成十二年と続いた覚せい剤の大量押収事案、これは海上保安庁で取り扱ったんですが、見られなかったものの、今年に入ってから、一月に玄界灘の海上において船籍不明の漁船を発見し、同船から覚せい剤の約百五十キログラムを押収するという、不正薬物の密輸が相変わらず憂慮すべき状況にあると思います。 また、けん銃、銃器等の押収事案は、平成十三年は五件、けん銃を二十丁押収いたしました。 これ、不正薬物、銃器とも相当の部分が海外から海上ルートによって密輸されると考えられることから、これらの流入を水際で阻止するということが重要な課題であると認識しておりまして、このためにも、警察、さらに税関、国内、また海外の関係取締り機関としっかりと連携を取りながら対応してまいりたいと考えております。
○円より子君 ありがとうございます。 最近は盗まれた高級車の不正輸出も大変多いと聞いておりまして、それはコンテナの中で、最初は別の荷物を入れてあるものですから税関ではなかなか見つからないと。それで、コンテナごと透視できる機械を導入してというのもあって、そこに高級外車が中に入っていることが分かるようになっているらしいんですが、でも、それを何百というコンテナに当てていくなんということはもう不可能で、大変税関の業務が厳しい。そして、盗まれた高級車がどんどん不正輸出されるということも聞いておりますが、これは税関と警察が本当に連携が重要になってくるかなと思うのですが、今後、海上保安庁の方も警察の方も税関とますます連携、協力関係を深めていきたいとおっしゃいましたが、何か税関に要望とかこういうことがあればということがもしございましたらお願いいたします。
○大臣政務官(高木陽介君) 特に要望というよりは、今までも、しっかりと連携を密にしようということで、具体的に申し上げますと、人事交流、これも実施しておりまして、海上保安庁の場合には、警察との間で十名、税関との間で五名。そのほかにも、日ごろから船舶への合同立入検査、これは平成十二年には三千六百回、また合同訓練ということで平成十二年には二十回行っておりまして、さらに、こういったことを海上保安庁だけではできませんので、税関そして警察との連携を密にしていき、今御指摘のありました密輸事犯については積極的に取り締まってまいりたいと、そのように考えております。
○円より子君 ごめんなさい、警察の方にもお願いいたします。
○政府参考人(中川雅量君) 今、海上保安庁からもお話があったとおりでございますけれども、いろんな面で三省庁、水際対策ということで緊密な連携を取り合っております。 ただ、まだまだ、その中にあって、それぞれの省庁の中で本当の情報というものがやはり出てこないという面もございます。そういう意味で、今は大分良くなりましたけれども、お互いに、何というんですか、検挙に結び付く情報というものを更に交換し合えれば大変いいというふうに考えておりますので、お互いにやっていきたいなというふうに、それができれば更に検挙が進むんじゃないかと思っております。
○円より子君 率直な御意見、ありがとうございます。 本当に犯罪を抑止し、人々が安心して暮らせるように、また人々が気軽に不正薬物を手にすることのないように、是非、警察庁、海上保安庁と税関の方々の協力をもっと密に本当にしていただいて、頑張っていただきたいと思っておりますが、税関の方にお伺いいたします。 昨年五月に、特恵関税制度を悪用して冷凍タコの輸入時に約四億円の関税を脱税した大手水産会社の事件が発覚しましたけれども、こうした事件に携わる業務として税関には事後調査というような業務もあると聞いておりますけれども、こうしたセクションへの増員というものがまだまだ足りないとか、それから、今回、昨年ですか、今回ですか、増員として認められた百八十一名の約八六%に当たる人たちは成田、羽田が多くて、成田百二十一名ですね、羽田は二十二名、地方空港は十二名という空港要員なんですね。やはりこれはテロの関係かとも思うんですが、地方官署への人員配置や事後調査といったセクションへの増員等々、いろいろ税関業務の複雑性、専門性、危険性等にかんがみて適切な配置をしていただきたいなということを要望したいと思いまして、そのことについて一つと。 もう一つは、先ほど、今までも通関手続の電算化ですとか、それから予備審査制の導入、また簡易申告制等々、重点的な審査、検査を行う体制を構築なさり、かなり工夫を凝らしていらしたと思います。業務処理を迅速にできるように図っていらしたということは分かっているんですが、機械化、OA化だけではなくて、やはり警察なんかや海上保安庁もそうかなという気がするんですが、物事はすべて、私、午前中に予算の委嘱でも銀行のこと等についての、融資についての質問をさせていただきましたが、やはり現場の人の目というのは大変、どんな部署においても大事で、長年の経験や知識に基づいて適切、適正に業務を処理するための人の目というのはすごい大事だと思うんですね。ですから、ますます税関が国民の安全な生活のために頑張っていただくために、今後も附帯決議をもう二十何回もしないで済むような形に是非御検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(田村義雄君) お答え申し上げます。 二点ございまして、一つは定員及び人員配置の件でございますが、先生おっしゃるように、確かに平成十四年度の増員の中心は、一つは成田空港が暫定滑走路が供用に伴いましてこの増員、あるいは羽田空港の深夜、早朝の国際チャーター便の運航に伴う増員、こういったところが中心であることは事実でございますが、今先生おっしゃられましたように、事後調査、これは非常に重要な部門でございますので、今後、人員配置に当たりましては、これは各税関の調査保税部になりますけれども、この辺の事後調査辺りはきちっと充実を図るという意味で、ここ四、五年も人員を増やしてきておりますので、これからも十分そういうところに配慮してまいりたいと思います。 それからもう一点、いわゆる迅速通関との関係と人間の問題でございます。 迅速通関ということは適正通関と並びまして二大要請でございますので、私ども少しでも迅速通関ということを進めるために、今先生おっしゃいました、例えば予備審査制の導入とか、あるいは簡易申告課税制だとか、様々な制度を導入するとともに、一方でIT化といいますか、いろいろ機械、機器を導入して効率化に努めているところでございます。 例えば、先ほど申し上げました大型エックス線装置といいましても、確かに、人がずっと見ると二時間ぐらい掛かるものを五分ぐらいで通るのでございますけれども、どのコンテナを選ぶか、どれが怪しいと思うか、これは結局税関職員の勘といいますか、やっぱりそこは人でございますので、これからも、いわゆるキャパシティービルディングと申しましょうか、税関職員の研修等を含めまして、人間のそういった勘等を研修等で養っていくこと、オン・ザ・ジョブ・トレーニングを進めていくことについては十分尽力してまいりたいと思っております。
○円より子君 終わります。
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