会 議 録

第154回 衆 「国土交通委員会」 5号
2002/03/29

○赤羽委員 公明党の赤羽一嘉でございます。
 きょうは、参議院本会議も後で段取りされているようでございますので、大変短い時間でございます。昨日提出いたしました質問通告、最後の方はできないかとも思いますが、まず御容赦のほど、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 まず、きょうの議題となっております国土交通省設置法の一部を改正する法律案につきましては、役所の説明にもありましたように、まず、平成十一年四月二十七日に閣議決定をされた国の行政組織等の減量、効率化等に関する基本計画において、「行政事務の効率的執行の観点から地方支分部局の整理合理化を推進することとし、」同時に、「民営化、独立行政法人化等事務及び事業の減量、効率化を行う機関にあっては、その合理化に対応した整理を実施する。」こういったことを受け、同時に、平成十二年の四月に、総務庁から当時の運輸省に対しまして、船員行政監察結果というもので、海運支局の再編整理を図る必要がある、こういったことも勧告を受けて、今回の法改正に至ったものというふうに理解をしております。
 今回、全国五十二カ所の陸運支局と六十七カ所の海運支局を五十一カ所の運輸支局に統合する、こういったかなり複雑なプログラムになっていると思いますが、これは本当にこの行政改革の勧告にあるような合理化に資するものとなっているのかどうか、こういったことについてまず確認をしたいと思います。
 まず、陸運支局五十二カ所、海運支局六十七カ所の建物は、運輸支局五十一カ所に統合されることによってどうなるのでしょうか。五十一カ所にまとまるのかどうか。建物自体は、陸運支局、海運支局それぞれこれからも併存するのかどうか、まずこの点、ちょっと細かいことで恐縮ですけれども、確認させていただきます。

 

○風岡政府参考人 御指摘の陸運支局五十二カ所とそれから海運支局六十七カ所、これを運輸支局ということで五十一カ所に統合することにしております。
 この場合、現実問題として、それぞれの建物がどうなるのかということでありますけれども、まさにこういう形で統合しますので、いずれにしましても、当面はそれぞれの支局が建物としては使われることになると思います。将来的には、例えば近隣のようなところにあるものについては建物が一体になるということだというふうに考えております。
 ただ、建物が事実上残るといいましても、仕事の内容としては、運輸支局というふうになりますから、それぞれの建物で陸の仕事も海の仕事も受け付ける。現場に即した事務というのはそれぞれ残るところはあるかと思いますけれども、そういう意味で、アクセスポイントがふえるという効果はあるというふうに考えております。

○赤羽委員 業務内容の改善について入る前にもう一点だけ。
 よく効率化、行革の話でいきますと、人員削減がされるのかどうか、こういったことが必ず問われると思うのですが、この点については、今回の措置でどうなるのでしょうか。

 

○風岡政府参考人 運輸支局の定員がどうなるのかということでお答えをさせていただきたいと思います。
 七月一日時点で見ますと、管理要員、これの削減が約八十人ほど削減できるというふうに考えております。それに加えまして、七月一日には自動車検査独立法人というものができまして、そこに検査業務を移管するということになります。その関係で、八百三十二人の削減というのがあわせて行われます。その結果、支局全体で見ますと、現在三千六百七十六人の体制が二千七百六十五人ということで、全体としては九百十一人の減、こういうようになると考えております。

○赤羽委員 今の御説明にもありましたが、私は、今回のこの法改正では、効率化、スリム化という意味では、まだ具体的にはそこまで踏み込めていないんではないか、そういう評価になるんじゃないかと。今言われたように、人数も、八十何人減るということは確かに減量ですけれども、その車検の部分というのは組織が変わるわけですから、実質的には減るわけじゃありません。
 ちょっとお願いをしておきたいのですけれども、役所のペーパーというのは「運輸支局の設置」とかいって、陸運支局五十二、海運支局六十七、足したら百十九、これが運輸支局五十一、海事事務所二十六で七十七になる、ですから組織のスリム化だと。こういうことをやっているから、役所のペーパーは信用されないんですよ。(発言する者あり)別に野党の人に声援してもらう必要もないんだけれども、まともに考えれば、これはスリム化になっていないわけですよ。ですから、なっていないことはなっていないと認識をしながら、しかし、今官房長のお答えにあったように、今後の将来の方向づけとしての第一歩だというふうな説明をされた方が国民の理解は得られるというふうに私は思います。それはお願いでございます。
 それで、具体的に業務改善について、二十一世紀の新しい交通政策を云々とか観光行政にと、業務改善の基本方針というのは大変すばらしいというふうに私も思いますが、では、その新しい業務をどういうふうに実行していくのか、そのためのどういう組織改正であるべきなのかということが大事なわけですよ。
 目標は、やれ陸海一体となって観光行政も取り込んでその窓口になりますと言うのは簡単だけれども、実際、この運輸支局に、ある意味では陸運支局、海運支局を運輸支局に変えただけで突然その業務が改善されるほどそんなに易しい話じゃないというふうに実は思います。
 この部の再編とかを詳しく見ますと、企画部が企画振興部というものになって、新設されるのは交通環境部という部が一つだけですよね。実際、この一点の変更で、本当に午前中からの御答弁があるような地域と一体となった行政が展開されるのかどうか。こういったことは、これから相当気合いを入れて取り組まなければいけない仕事になるのではないかというふうに思います。組織を変えたとしても、そこに魂を入れなければ、なかなか業務改善というのはされないのではないかと思いますが、そういった点について、具体的な取り組みに対するお考えをぜひお聞かせいただきたいと思います。

 

○風岡政府参考人 今回の地方運輸局の見直しにつきましては、本局レベルのこと、それから支局のところ、この二つがあるわけでございますが、先生ただいま御指摘の本局のところにつきましては、企画部を再編するような形で企画振興部あるいは交通環境部、こういうものを設けまして、地域と一体となった公共交通とか観光行政の推進とか、あるいはバリアフリーとか環境問題とか新しい課題もありますから、そういうものに取り組んでいくということを考えております。それは本局レベルでの取り組み体制ということになります。
 あわせて、運輸支局ということで原則都府県に一つ設けるわけでございまして、そこでもやはり、本局と連携をして総合的な展開をしないとなかなかきめ細かい対応ができないというふうに考えております。私ども、今回の組織の見直しの中で、先ほどの本局だけではなくて運輸支局においても企画担当のセクションというのをつくることにしております。それぞれ、規模によりまして、課の体制をとる場合とかあるいは企画調整官というような形になるとか、さまざまでございますけれども、いずれにしましても、総合的な取り組みというのが運輸支局でもできるような組織的な体制というのをあわせてやっておりますので、できるだけそういう形で本局と連携して有効な取り組みができるようにやっていきたい、このように考えています。

○赤羽委員 今回の措置、私は決して悪いものではない、いわゆる縦割りの弊害を一つにまとめて、よりフィールドの大きい行政をしていこうという意味では、方向づけは間違っていないと思いますので、ぜひこの改正が単なる看板のかけかえだけに終わらないように取り組んでいただきたいというふうに思います。
 中で、これまでの神戸海運監理部が今回、兵庫陸運支局とともに統合されて、支局にはならずに、ここだけ神戸運輸監理部ということになるようになっています。この理由について、神戸港の特殊性にかんがみ云々と、こうあります。私は、神戸選出ということだけではありませんが、やはり神戸港の極めて重要な、重要性をかんがみての別扱いというか位置づけになっているのかな、このように考えておりますが、今回の神戸運輸監理部設置の背景というか思いをぜひ伺いたいと思います。
 それに加えまして、きょう、本当は時間があればいろいろ議論もしたかったんですが、神戸港とか、菅政務官の選挙区であります横浜港とか、こういったいわゆる主要五大港というか、日本のメーンポートの国際競争力がなくなっていると随分言われておりますが、今回の神戸の措置については、そういった重要性にかんがみて、またメーンポートの国際競争力を回復させよう、こういった思いがあるのかないのかということをぜひ御答弁いただいて、大変短時間で残念なんですけれども、終わりにしたいと思います。

○大臣政務官(高木陽介君) ただいま神戸運輸監理部の設置及び港湾の国際競争力の回復についてのお尋ねがございましたけれども、今委員御指摘のように、神戸港は特に日本有数の港湾であるということ、甚大な被害をこうむった阪神大震災以降も我が国の海上交通の重要拠点であるというように認識をしております。
 具体的には、税関または検疫所等の行政機関、または倉庫業、海運業、造船業の本社など、港湾、海事関係の官民の諸機関が神戸に集積しております。このため、兵庫県については、神戸港を中心に、関東、中部、近畿、それぞれのブロック機関に次ぐ膨大な海事行政のニーズ、これが生じており、今回の組織再編に当たっては、このような兵庫県における海事行政のニーズの特殊性または重要性を踏まえて、同県における行政サービスの低下を招くことのないようにということで、引き続いて、ブロック機関に相当するような形で神戸運輸監理部を設置することにいたしました。
 もう一つ、神戸、横浜といった、国際競争力をどうしていくのかという問題も御指摘がございましたけれども、これについても、我が国の主要港湾の国際競争力を確保するということは本当に重要なことである、このように認識しておりますし、その上で、ハード、ソフト一体となった対応を官民あわせてやっていかなければいけない。
 特に、ソフト面について申し上げますと、年末年始、ことしから港湾の二十四時間のフルオープン化、また輸出入、港湾行政手続のワンストップサービスなど港湾のサービス向上に努めること等、例えば神戸港においては、港湾施設使用料、これを約三割減額するなど港湾諸料金の低減化に努めて、国際競争力に対応しようとしております。
 また、ハード面についても、神戸港、横浜港を初めとして、我が国の国際海上コンテナの輸送の拠点である中枢国際港湾において、高規格のコンテナターミナルを重点的に整備しよう、そのように考えております。

○赤羽委員 今回の法改正による組織がえに魂がしっかり入ることを期待いたしまして、私の質問を終わりにさせていただきます。どうもありがとうございました。

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