会 議 録

第154回 衆 「国土交通委員会」 20号
2002/06/12

○一川委員 次に、先ほどもちょっと話題に出ましたけれども、バリアフリーに関することでございます。
 先ほど大臣もお答えの中で話をされましたように、平成十二年に交通バリアフリー法を制定されて、それに基づいてのいろいろなハード的な整備が進んでいるんだろうというふうに推測するわけですけれども、当時も、一応の最低基準的なものをというか、人の乗りおりの激しい駅を中心に対応をしていくという一つの基準があったような気もしました。
 こういった交通バリアフリーに関する法律施行後、具体的にこの施策がどの程度進捗しているのかというところを、ちょっと状況をお話ししていただきたいというのと、それから、今回、この建築物に関するバリアフリー化の問題でございますけれども、こういうことも含めて、これからの高齢化社会、もう既に突入しているわけですけれども、この高齢化社会なりまた障害者対策、こういう施策を積極的に進めていく中で、当然、従来考えていたような目標よりも若干高目に目標設定をして、相当積極的に取り組んでいく必要があるのではないかなということを思います。
 そういったものは、すぐ来年どうのこうのというよりも、そういう中長期的な課題を当然持ちながら取り組んでいく必要があると思いますし、また、割と生活にかかわるような部分もございますので、中央で物事を決めていくというのは非常に難しいわけですね。地方分権という一つの大きな時代背景もありますけれども、地方自治体なりに相当問題意識を持たせて、しっかりと自主性を持って取り組ませるようなことも一方では大変大事なことでございまして、そうかといって、ガイドライン的に、何か一つの中長期的な目標を示してあげるということも非常に大事なことでもございます。
 そういった点で、この交通バリアフリーなり、今回のハートビル法に絡んだバリアフリー化の中長期的な目標みたいなものをどのあたりに置いているのか、そこのところを、この交通バリアフリーの実施状況とあわせて御説明を願いたいと思います。

○高木大臣政務官 ただいまの委員御指摘のように、一昨年、交通バリアフリー法が制定されまして、新設の場合には事業者にバリアフリー化を義務づけするとともに、既設の場合にも努力義務を課すことといたしまして、また市町村等でも、駅等の旅客施設を中心に、駅前広場ですとか道路等を一体としてバリアフリー化していくための基本構想、これを策定し、同構想に基づき、総合的、計画的に事業を実施する仕組みというものをこの法で整備をいたしました。
 具体的には、基本方針を定めて、二〇一〇年までには、例えば、一日当たり、平均的な利用者の数が五千人以上の鉄道駅、またバスターミナル等においては、段差の解消等のバリアフリー化を実施するという整備目標を設定しております。また、車両等についても、乗り合いバスについては、原則として十年から十五年で低床化された車両に代替する等、具体的な整備目標を設定しております。
 その上で、バリアフリー化の進捗状況でございますけれども、平成十三年の三月末時点におきましては、例えば鉄道駅の移動円滑化基準達成率、つまり段差の解消、これは二九%、バスターミナルについては六〇%、低床バスの導入率は、これはちょっとまだ低いんですが、五%となっております。今後、着実に進捗していくものと考えておりますけれども、市町村による基本構想の策定状況についても、本年五月末までに受理したものが二十四、作成中のものが三十、今後作成予定のところが約五百自治体となっております。
 国交省としましては、今後とも、公共交通事業者によるバリアフリー化のための施設整備に対しまして補助等を行うほか、市町村による基本構想の策定の推進のためにセミナーの開催や所要のアドバイスを行うこと等により、その取り組みを支援して、交通バリアフリー化の進展に努めてまいる所存でございます。
 また、建築物のバリアフリー化につきまして、ハートビル法に基づいて、基礎的なバリアフリー基準と誘導的なバリアフリー基準を定めているところでございますけれども、現在七割程度となっている新築、二千平米以上の特定建築物における基礎的基準への適合状況を、今般の改正法による適合義務化に伴って十割に引き上げようと考えております。
 また、さらに、現在一割弱にとどまっております誘導的な水準のバリアフリー対応の割合を平成十七年には二割に引き上げるよう、融資また税制等の支援措置を積極的に講ずることとしております。


| |