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会 議 録
第155回 衆 「国土交通委員会」 6号
2002/12/04
○赤羽委員 公明党の赤羽一嘉でございます。
今、玉置先生からの質問でも出ておりましたが、住宅政策というのは、このデフレ経済下において収縮した経済状況を反転させるといった意味で大変経済効果が大きい、私はそう考えております。こういったことについて、これから年末にかけまして税制の問題が論議され、また明年も続くわけでございますが、住宅についての税制度というのが大変経済的な効果を発揮するんではないか、私はそう考えておるところでございます。
一方、現状、デフレ経済の中で所得が激減し、ボーナスがカットされ、持ち家の住宅の資産価値も大幅に目減りしている、しかし、当たり前でありますけれども、ローンの額だけは目減りすることはない、金利も固定金利で、高い金利のまま払っている。こういった中で、相対的というか実質的な住宅ローンの負担感というのは大変増大をしている、これが実態だと思うんです。
物皆安くなるからデフレは悪くないというような発言も政府部内にあるようにも聞いておりますが、住宅ローンとか既存のローンも全部安くなれば悪くはないと言えるかもしれませんが、そういう現状じゃないというような中で、教育費がかかる子供を育てている世帯、社会でいうといわゆる一番働き盛りの中堅サラリーマンが、本当は一番消費性向も高いはずの層の人たちが、大変な負担感を感じているというこの住宅ローンについて、国土交通省としてどのような考え方があるのかということをきょうは聞きたいと思います。
現状の住宅ローン減税、いわゆる所得税額の控除をしていただいている現行制度も明年一年間で終わるわけでございますし、この制度設計をしたときには随分大変な作業で、効果も恐らく相当大きかったというふうに思っておりますが、これが来年でなくなるということは、その反動も大きいことも考えられます。そういった意味で、国土交通省の中でどのような検討というか認識を持ち、どのような検討がされているのか、まずお聞かせいただきたいと思います。
○高木大臣政務官 今赤羽委員御指摘のように、このデフレ経済下においての住宅ローンの負担というのはかなり多いと思いますし、世代的にも、教育費等々一番負担のかかっているような方々がこの住宅ローンでその負担感をさらに増している、御指摘のとおりだと思います。
そういった中で、現在、我が国の住宅ローン減税制度についてちょっと確認をさせていただきますと、まず、住宅ローンの負担が比較的大きい初期の負担軽減を図り、住宅取得を促進するための減税措置として、現在は入居後十年間、借入金の一%相当額、最大控除額は年間五十万円でありますけれども、の税額控除を認めさせていただいております。これによって、住宅ローンの返済期間のうち、相当期間において負担軽減措置が講じられているものと認識をしておりますけれども、今御指摘ございましたように、これが来年の年末で終わるということで、これから一年間かけてさらに十分に検討をしてまいりたいと思います。
もう少し申し上げますと、この住宅ローン減税の制度が六十一年に創設されたとき、控除の期間というのは、最初の昭和六十一年は三年間、その後、六十二年から平成元年は五年間、また、バブル崩壊後ですけれども、平成十一年から平成十三年の前半までは十五年間というような状況になりました。現行の十年間は平成十三年後半からということで、来年まで続いておりますけれども、これについては、さらに今御指摘のように、しっかりと検討してまいりたいと考えております。
○赤羽委員 アメリカでは、恒久制度としての住宅ローンの利子部分に対する所得控除の制度がある、住宅ローン減税制度があるというふうに聞いておりますが、このような米国の制度導入についてはどのような検討がされているのでしょうか。
○高木大臣政務官 先ほど我が国の方の住宅ローンの減税制度、いわゆる税額控除の部分を御説明申し上げましたけれども、米国の場合は住宅ローン利子所得控除制度というもので、償還期間の全期間について利子分を所得控除する制度として導入されております。
ただし、これは、現下の我が国のように低金利が長期にわたって続きますと、利子額を所得控除の対象とする米国型に比べて、借入残高の一定割合を税額から控除する我が国の制度の方が負担軽減効果が大きい場合がある、こういうふうにも考えられておりますし、一方、米国の住宅ローン利子所得控除制度は、所得額が大きいほど減税額も大きくなるという性格も有しており、これは、高額所得者ほど恩恵が大きいために、逆進性がある。
ここら辺のところはさまざまな御議論があると思いますし、どちらがすぐれていて、どちらが今現在の負担感を和らげるのか、これは議論をしっかりとしていかなければいけない、そういう認識の中で、先ほど申し上げましたように、今後しっかりと検討させていただきたいと考えております。
○赤羽委員 両制度についてそれぞれ特徴があるということは今の御答弁どおりだと思います。確かに、米国の場合は、金持ち優遇じゃないかというような議論もあるというふうにも認識をしておりますが、税額控除というのは納税額が大きい人ほどそのメリットを受けられるというのは、これはもうある意味では当たり前のことであります。
日本の住宅政策は持ち家制度というふうに定めるのであれば、どういうやり方であれ、恒久的な住宅ローン減税というのは確立させる必要がある、私はそう考えておるところでございます。両制度、どちらがいいかということを、その時代時代の金利のあり方によっても決められると思いますので、選択制にするというような考え方も私はあると思います。
しかし、いずれにせよ、私、最後にちょっと一つだけ、この点については確認したいんですが、要するに、現状の住宅ローン減税制度というのは非常に効果がある、相当効き目がある制度だ、そう認識をしておりますが、これは当たり前のことかもしれませんが、この制度設計されてから住宅を購入した人間だけが恩恵を享受されている、その制度設計される以前に住宅を買った人たちについてはその恩恵が行き渡っていないわけでありまして、今の時代にだれが一番困っているかというと、恐らくバブル期で、結果としては高いものをつかまされて、固定金利も相当高い金利で何十年ものローンを支払っている、ここが実は一番負担感が強い。こういった人たちのところについて、これはある意味では徳政令的なのかもしれませんが、遡及的な部分で何か住宅ローン減税のやり方がないかな、知恵を出すことはできないかな、私はそう考えておりますが、この点について御見解を。
○高木大臣政務官 御指摘のように、バブル期に購入をされた方、それがバブル崩壊後、本当に負担感があるという御指摘、まさにそのとおりであろうと思います。ただ、その方々に遡及してやった場合に、では、その前に住宅を購入してローンを払い終わった方というのはどうなるんだ、そういったバランスの部分もあると思います。
ただし、デフレスパイラルに陥っている現在のこの状況というのは、今まで想定されないような厳しい状況でございます。そういった中で、今御指摘のあった点、恒久減税という点も含めて、しっかりと検討していかなければいけないと私自身は考えておりますし、また、これからのこの国の住宅政策ということを考えた場合に、本当に持ち家制度でいくのか、またはそういう借家といった形で考えていくべきなのか、そこら辺も含めた総合的な住宅政策というのもしっかり見据えた上での今後の住宅ローンの減税のあり方というのも検討すべきであると考えておりますので、しっかり、その御指摘を踏まえて、検討させていただきたいと思います。
○赤羽委員 まさに日本で初めてのデフレ状況とも言われておりますから、これまでにない制度設計をする中で、柔軟な対応をしっかりしていっていただきたいということを強く要望したいと思います。
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