会 議 録

第156回 衆 「農林水産委員会」 12号
2003/5/22

○楢崎委員 民主党の楢崎です。
 冒頭、川辺川ダム問題に関して若干お伺いをいたします。
 きょうは参議院の方で委員会が開催されているとのことですから、まず国土交通省にお伺いをします。高木政務官、そして鈴木河川局長、きょうは本当にありがとうございました。
 御承知のように、今回、川辺川ダム利水訴訟において国の敗訴が決定したわけですけれども、国土交通省はどのようにこのことを受けとめておられるか、まずお伺いを申し上げたいと思います。

○高木大臣政務官 ただいま川辺川利水訴訟の判決についてお尋ねがございましたけれども、まず、球磨川流域での、これまでも、過去三十年間に九回、洪水被害が発生しており、国土交通省としては、川辺川ダムは球磨川流域の二市七町四村の約十二万人の生命財産を守るために必要な事業であるとの考えには変わりはございません。
 ただ、川辺川ダムからのかんがい用水の取り扱いについては、今後、農林水産省から国営川辺川土地改良事業についての具体的な考え方を聞いて、必要な検討を行い、対応してまいりたい、このように考えております。

○楢崎委員 形の上では、本体着工に残された法的なハードルというのは、今熊本県収用委員会が審理している漁業権収用問題ということになるんでしょうけれども、この判決によってその状況も変わってくるんではないかと私は思うんですよ。やはり、利水、治水、それから発電という大きな事業の一つの利水事業に違法という判決が出たんですからね。本体事業そのものの変更が余儀なくされるんじゃないですか。

 

○高木大臣政務官 川辺川ダムの変更の可能性について御指摘がございましたけれども、土地改良事業を今後どのように進めるかについては、まずは農林水産省が検討することになると思いますけれども、現段階では、今回の判決によって計画変更前の当初計画が有効というふうには聞いております。
 したがって、現段階では、川辺川ダムからのかんがい用水の取り扱いが具体的に示されておられませんので、ダム計画の変更、これが、国土交通省が独自に変更するという、それは考えられない状況であるというふうに考えております。

○楢崎委員 扇大臣も、当初計画に戻るというような発言をしてあるようですけれども、三十七年前の論理を振りかざしてダムの必要性を主張されるというのは、もう無理があると思いますよ、私は。
 そこで、農水省がどう今後対応されるか後ほどお伺いしますけれども、利水事業がもし縮小されれば、ダム本体に設定された利水容量が変わるんじゃないですか。そうすれば当然、ダム本体の基本計画も変わってくるんじゃないですか。いかがですか。

 

○高木大臣政務官 今委員御指摘のように、まず、利水事業について今回判決がございましたので、その判決に基づいて、今後、農水省の方が計画の問題については検討していくと思います。
 ただ、先ほど一番最初に申し上げましたように、国土交通省としての治水の部分。特に、水害がこれまで過去三十年間で九回もございましたので、この点に関しましては、この必要性というのを国土交通省は認識している。ただ、ダム本体の事業に関しましては、今後、農水省がこの利水事業に対してどのように検討を加えていくのか、それに基づいてこの事業についてはさらに考えていく、このようになっているというふうに考えております。

○楢崎委員 それから、特定多目的ダム法は、知事からの意見聴取、これが義務づけられておるわけですけれども、その熊本県知事は、やはり今回の判決はダム本体への影響があると言っておられるわけですね。このことをどう受けとめておられますか。

 

○高木大臣政務官 熊本県知事の発言についての御質問でございますけれども、県知事の方がどのような趣旨で発言されたのかは承知しておりませんけれども、いずれにいたしましても、先ほどから申し上げていますように、国土交通省としては、まず、川辺川ダムの球磨川流域の二市七町四村の十二万人の生命財産を守る、こういうような形での治水というのを最初に考えております。
 また、今後、農水省の国営川辺川土地改良事業についての具体的な考え方をお伺いしながら、必要な検討を行って対応してまいりたい、このように考えております。


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