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会 議 録
第159回 衆 「国土交通委員会」 2号 2004/2/27
○高木(陽)委員 公明党の高木陽介でございます。 大臣の所信に対する一般質疑ということで、公明党を代表して質問させていただきたいと思いますが、まず最初に、観光立国の問題について御質問申し上げたいと思います。 小泉内閣が発足以来、観光ということに力を入れようと。政府を挙げて観光産業を一つの二十一世紀のリーディング産業に育てていこうということで、特に国土交通省が中心となりましてこの政策を進めており、さらに、昨年度の予算から観光の予算というものがつき始めまして、いよいよ本格的な観光の問題について取り組んでいる。 現在五百万人の訪日外国人を二〇一〇年までに倍増しようという計画、これは、実は公明党も与党の一つとして、しっかりとこの観光問題に取り組んでいこうということで、党を挙げてやらせていただいております。特に昨年の衆議院選挙、公明党のマニフェストの中にも観光問題を幾つか取り上げまして、実は観光担当大臣の任命ということもマニフェストに掲げていたところ、これは選挙の前の九月の第二次小泉内閣の発足の段階で既に実現をさせていただきまして、石原国土交通大臣が観光担当大臣として任命をされました。さらに、政府が掲げている一千万の訪日外国人の達成ということも、公明党としてマニフェストとして掲げさせていただいております。 そういった中にありまして、特にここ数年、九・一一のテロがあり、そしてアフガンの戦争があり、さらに昨年はSARSという、訪日外国人をふやそうという流れに水を差すような出来事が幾つかございました。そういった中にあって、訪日をする外国人の観光客というのがなかなか目に見えてふえていっていないという現実があるのではないかと思いますけれども、やはりここは、政府が掲げた、二〇一〇年までに倍増する、一千万人の外国人に日本を訪れてもらう、これは大きな目標でもあり、達成しなければいけない課題であると思います。 そういった中にありまして、大臣といたしまして、この倍増のための課題は一体何なのか、そこをお聞かせ願いたいと思います。
○石原国務大臣 ただいまの高木委員の御指摘のとおり、昨年はSARSとかございまして、特にアジアの観光客の方に大勢おいでいただかないと、日本の地理的要件からいっても二〇一〇年に倍増するということはできないんですけれども、かなり低迷しまして、どうなることかと心配をしておりましたが、後半は何か爆発的に伸びまして、これもビジット・ジャパン・キャンペーンも一定の寄与をしたんじゃないかなと思ってはおるのでございます。 そんな中で、ワールドカップの日韓共催があった二〇〇二年をもしかしたら抜くんじゃないかというようなところまで来たということは、喜ばしいことだと思います。しかし、それでも五百四十万人。まだ先は遠いなというような感じがいたすわけでございます。 昨年の七月には、これまでは国土交通省だけでございましたけれども、関係府省と連絡を十分にとらせていただきまして、観光立国行動計画、これは高木委員も御議論に御参加いただいて御貢献された計画でございますけれども、政府全体で初めてこの問題に取り組んでいこうという体制が整ったわけでございます。 そして、委員の御質問にお答えするいいサジェスチョンを下さるような会議が、今月の十八日に総理官邸で開かれました。中国、韓国、香港、あるいはアメリカ、フランス、イギリス、イタリア、スペインといったような、いわゆる観光客が何千万人も訪れる国の大使の皆様方をお招きしまして、観光だけは内政干渉大いに結構というようなお話も出まして、いろいろな御意見をちょうだいしました。 そんな中で、私、印象に残った話が二、三あるんですけれども、やはり、ビジット・ジャパン・キャンペーンといっておきながら、日本にこういう魅力のある観光地がある、あるいは観光の施設があるというようなことのPRがまだまだヨーロッパ等々では足りないんじゃないかといったような御意見。あるいはビザの問題、これは外務省、法務省と今密接に連絡をとらせていただいておりますけれども、入国手続が少しかたいんじゃないか。あるいは、安くなったとはいえ、まだまだ日本を旅行する費用、コストが高いんじゃないか、こんな話が出たわけでございます。 これは、どれもこれももっともだなということでございまして、すぐに解決できる問題もたくさんありましたので、今問題を整理させていただきまして、来年度に入ったらすぐにこれが実施できるように、改善策に取り組ませていただいております。 あともう一つ、非常にびっくりした話は、これはお会いすることはなかったんですが、昨年の秋でございますか、イタリアで日本ツアーというのをローマで募集したんだそうです。そうしましたら、ローマからですとなかなか時間、距離も遠いわけですけれども、七百人応募があって、ジャンボ機二機で日本に来た。ただ、コストを下げるためにイタリアから四泊六日だったということでございますけれども、ローマっ子ばかり七百人来て、大変喜んで帰られた。 やはりコストを考えると、遠いヨーロッパの地からも、私どもがヨーロッパに出かけると同じようにお客様においでいただける。こういうことはしっかりとこれからも取り組んでいかなければならない問題であると考えておりますし、各国の大使からいただいた問題点あるいは改良すべき点というものはすぐにもできますので、しっかりと取り組ませていただきたいと考えております。
○高木(陽)委員 今大臣の方からお話がございました課題、幾つかございましたけれども、ビザの拡大ということが一つ大きな問題かなと思うんです。 ビジット・ジャパン・キャンペーンということで、中国、韓国、香港、台湾そしてアメリカ、この五カ国・地域、ここをしっかり重点的に日本に呼び寄せよう、こういった角度を持っていながら、その中でも一番可能性がある、市場として拡大できそうなのは、やはり中国ではないかと思うんですね。 中国の昨年の出国数というのが何か二千万人を突破しているという話をお伺いしまして、現在、中国が海外旅行できるのは団体旅行ということで、日本も、北京、上海、広東省、この三地域に限ってビザを発給している。ただ、昨年の七月ですか、中国の観光大臣が、江蘇省や浙江省などの五地域、いわゆる沿岸地域、今、中国はかなり発展しておりまして、先日、私も公明党の訪中団で中国に行かせていただいてその発展ぶりを目の当たりにするとともに、向こうの政府、国家指導者、いろいろとお会いする中で、やはり日本との交流というのをかなり望んでいた。そういった観点から、やはりこのビザの拡大というのがかなり大きな課題となってくるんであろうというふうにも思います。 その上で、今大臣がお話がありましたように、外務省、法務省等と連携をとりながら、政府挙げてこの問題を解決しようとされているとありましたけれども、現実どのような状況になっているのか、まず外務省から伺いたいと思います。
○鹿取政府参考人 今先生から御指摘のありました、対象地域の拡大についてでございます。 これは、御指摘のとおり、関係省庁と調整して、その後また中国側とも協議したいと考えております。具体的にどのように拡大していくかについては、現時点においてはまだ我々の方も考えが固まっておりません。 外務省といたしましても、外国人観光客の訪日促進、日中間の人的交流促進の観点から、中国国民訪日団体観光の拡大に前向きに取り組んでいきたいとは考えております。ただ、具体的に、今の段階では、どのように拡大していくかについてはまだ固まっておりません。
○高木(陽)委員 では、続いて法務省からもお伺いをしたいと思います。 特にいろいろな治安の問題等々、きょうは警察庁を呼んでいないんですけれども、そこら辺のところで水際でとめなきゃいけないという発想がかなりあるというふうに伺っておりますけれども、そこのところでのこのビザの拡大の関係、お伺いしたいと思います。
○増田政府参考人 お尋ねの中国国民訪日団体観光旅行は、中国との人的交流を増進させ、日中双方の民間レベルでの相互理解を深めることに大いに役立っていると考えております。 他方、我が国においては、不法入国、不法滞在の問題等もございます。委員からお尋ねのありましたとおり、団体観光旅行で現に失踪者を出しているというようなこともございます。 そういったこともありますので、入国管理局といたしましては、そういった事情も踏まえまして、関係省庁とも十分協議し、必要な対策をとりつつ、順次査証発給対象地域の拡大について検討してまいりたいと考えているところでございます。
○高木(陽)委員 特に、失踪者がいて、それが不法滞在、そしてまた治安等々いろいろと問題があるということ、これは理解をするんですけれども、やはり、そういう問題が出たからといってすべて水際でとめてしまうと、これはもう一向に進展はしないわけですね。だからこそ交渉があるわけです。中国の方と、例えばそういう人たちを出国させないでもらいたい、それは当然申し入れていると思うんですけれども、ここのところのルールをもっと厳密にする、そうすればもっと自由に来られるようになるわけですから。そこら辺のところの交渉事ですけれども、今お話をお伺いすると、努力はしているなとは思う反面、やはりお役所的な堂々めぐりで、なかなか解決しない。 このままでいきますと、小泉総理が去年初めて、通常国会、施政方針演説で観光に触れたわけです。総理がやろうと言っている。これに関して、現実、現場はなかなか大変なんですよ、こういう話で一向に進まなかったら、それは政治として成り立たないと思うんですよね。ここら辺のところ、外務省、法務省、しっかりとやっていただきたいと思いますし、国交省の方も、このビザの問題、しっかりと対応していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 続きまして、料金の問題も大臣が触れられました。 実は、中国から欧州に行く場合には一万元ぐらい、日本も大体それぐらいじゃないかと言われている中で、お隣、韓国に中国から行く場合に三千元ぐらいのツアーがあるという。やはり安い方に人が集まるというのは、市場原理、当然のことでございます。そういった中で、この料金の問題への対策、もちろんこれは民間がやることであると思いますけれども、国交省としてどのような対策があるのか、お伺いしたいと思います。
○澤井政府参考人 ただいま三千元というお話がございましたけれども、現在中国で販売されております旅行商品の価格をざっと見てみますと、例えば中国から韓国向け五日間のツアーで約五万円前後というものが多いようでございます。これに対して、中国から日本向けの五日間のツアーでは七万円から十万円、さらに十万円を超えるもの、かなりばらつきがございます。そういうことでありますけれども、比較すれば、比較的高い状況にあると思います。 こうした中で中国からのお客様をふやしていくためには、一方で、価格に見合った、高いなら高いなりにそれだけの値打ちがあるなという旅行商品をつくる。その前提として、日本各地の魅力をさらに高めていくという努力は要ると思います。ただ、他方で、旅行価格をできるだけ下げていく努力も必要だと思っております。 ビジット・ジャパン・キャンペーン実施本部におきましては、いろいろな検討をしておりますけれども、その中で、訪日旅行者のニーズに合わせまして、ある意味では旅行商品の選択の幅を広げる、高くてもいい方にはそれにふさわしいもの、また、安い方がいいという方にそういうものを選べる、そういう選択の幅を広げるための検討を行いたいと思っております。 現在でも、一例を申しますと、観光カリスマに選定されているある旅館の経営者でございますが、この旅館では、食事をとるかどうかということをお客様の選択に任せておりまして、食事は要らない、近くで食べる、そこは紹介するというようなシステムをとっておられると聞いておりますが、そういう場合には一泊五千円という相当安い料金で宿泊できるサービスの提供をしています。これが外国の方に大変好評を博しておりまして、外国人を中心としたお客様で、その旅館の稼働率は年間平均で九割を超えているという例もあります。 このような、やはり私ども役人の頭では考えられないような民間の非常な創意工夫というものも大いに参考にしながら、御指摘の点についてさらに戦略的な議論をしていきたいと思っております。
○高木(陽)委員 今、澤井局長が例を挙げていただきましたけれども、そういった格好ないい例、こういうのをもっともっとうまく宣伝したり、それこそビジット・ジャパン・キャンペーンの一つの流れの中に入れながらそういう選択肢をふやしていただくということ、これも努力いただきたいと思います。 ビジット・ジャパン・キャンペーンで予算がつきまして、海外向けのCM、これに小泉総理が登場していると。これについて、日本の方々は余り見られていないとは思うんですけれども、どこの国でどの程度放映されているのか、この現状をお伺いしたいと思います。
○澤井政府参考人 小泉総理大臣がビジット・ジャパン・キャンペーンをPRするビデオにつきましては、まず、成田空港ほか三空港、成田、羽田、関空、福岡空港で放映をしております。 また、航空会社、外国の会社も含めまして二十一社の国際線の機内で放映をしております。 海外におきましては、韓国のテレビ会社三社につきまして、来月、三月六日から二十九日の間、合計で二百十一本、韓国語で放映をする予定でございます。また、アメリカでは、CNNテレビを通じまして、三月の一日から二十八日の間、合計百四本を放映することにしております。 さらに、石原大臣が中国語で訪日促進を働きかけるビデオを作成いたしまして、本年一月の初めには上海で旅行博がございまして、そのオープニングで放映をいたしました。このビデオにつきまして、今後、英語及び韓国語でもつくってPRをしていきたいと考えております。
○高木(陽)委員 やはり宣伝というのは必要なんですけれども、今局長の方からもお話があった、韓国のバージョンができてきたと。ただ、最初、英語と日本語、特に成田だとか羽田だとか、もう来ているわけですから。来てもらうために見てもらうというそこら辺の発想からいきますと、現地の方で放映されるような形をもっととらなきゃいけないのかなというのが一つ。 石原大臣が中国語でという話がございましたけれども、やはりターゲットとなるのはアジアではないのか。どうしても、海外というと英語圏、欧米、そういった発想がまだまだあるのかな。でも、倍増計画をやるためには絶対にアジアの方々に来ていただかなきゃいけない。そういった意味では、韓国語で、または中国語で、そういった観点をしっかり持っていただきたいというのを主張させていただきます。 さらに、この映像を私も一回見せていただきましたけれども、富士山だとか舞子さん、歌舞伎、新幹線、日本を象徴するというんですけれども、どうしてもこういう発想というのは、これもお役所的なのかな。例えば韓国なんかはアニメ、アメリカもそうなんですけれども、日本のアニメですとか、皆さん方の発想ではなかなか出てこないものもはやっているというところもしっかりと認識をしていただきたいというふうに申し上げておきます。 続きまして、バリアフリーについて質問させていただきます。 交通バリアフリー法、公明党も主張をさせていただきまして、平成十二年に成立をして、その後、特に公共交通の駅で続々とバリアフリー化されていますけれども、現状どのようになっているのか、お伺いをしたいと思います。
○丸山政府参考人 ただいま先生御指摘のとおり、十二年にバリアフリー法が成立をいたしまして、鉄道事業者でございますとか地方公共団体、関係者、バリアフリーの努力をしてまいりました。 国、国土交通省といたしましても、財政上の措置などをとることによりまして、鉄道駅などのバリアフリーを進めてきたところでございます。 それで、バリアフリーの目的は、一日当たり利用者が五千人を超える駅について段差を解消する、こういう目標になっているわけでございますが、現在、段差がなくなった、いわゆるバリアフリー基準にかなう駅は三九%ということになっております。 これをどういうふうに評価するかということでございますが、平成十二年末で二九%でありました。平成十三年度末は三三ということで四ポイント上がった。それから、平成十三年から十四年度末は一年で六ポイント上がっているということで、一定の成果を上げているというふうに言っていいのではないかと思っております。 ちなみに、完全に段差の解消には至っておりませんが、エレベーターなりエスカレーターがあるというものについて見ますと、エレベーターの設置率は五二%、エスカレーターは六七%ということで、徐々にバリアフリー化に向けて進んでいるというふうに私どもは評価しております。
○高木(陽)委員 今、五千人以上の駅で、平成二十二年ですか、一〇〇%を目指そうということでやっておりますし、また、公明党もそのようにマニフェストでも掲げさせていただいておりますけれども、やはり今、公共事業というのはずっと予算が削られていく、こういう流れの中にあって、このバリアフリー化という問題は、本当にこれからの少子高齢社会の中にあって重要な施策であると思うんです。 そういった中で、ことしの平成十六年度予算は、この交通バリアフリーの予算は昨年度よりは増額をさせていただいていると思うんですけれども、ここら辺の意識をもっと高める中でやっていかないと、本当にこれは一〇〇%達成できるのかな、そういったちょっと不安感を覚えておりますけれども、そこのところを大臣としてどのようにお考えか、お伺いしたいと思います。
○石原国務大臣 ただいま高木委員が御指摘されましたように、今、地下鉄の駅なんかでは、民家を借りたりしてエレベーターをつけるなど、設置面積が非常に少ないところでも努力をしておりますが、それが本当にすべて乗降客五千人以上のところでできるのか。二十二年の来る前に再検証して一〇〇%を目指しませんと、そこに段差がある限りは越えられないわけですから、取り組んでいかなければならないと思っております。 公共事業全体で三・二%のマイナスという大変厳しい十六年度予算を作成させていただいておりますけれども、バリアフリーに関しましては、前年度比一割アップの七十九億円を計上している。必要なところには、めり張りでございますので、しっかりとつけていかなければならないと思っておりますし、委員御指摘の点も十分クリアするように、鉄道駅等のバリアフリー化の目標達成のために全力を尽くしてまいりたいと考えております。
○高木(陽)委員 バリアフリーを進めるということに関しましては、与党、野党関係なく皆さん賛成すると思うんです。こういったものは本当に全会派挙げてしっかりとバックアップをしていかなければいけないと思いますし、ぜひとも野党の皆様方もよろしくお願いしたいと思います。 その上で、交通バリアフリー法ができたことによりまして、各自治体で基本構想をつくる、こういうふうになっていたと思うんですけれども、きのう資料をいただいたんですけれども、現在、思ったほどできていないのかな。五千人以上の旅客施設を持つ市町村でバリアフリーの基本構想をつくるという話なんですけれども、現在、五百六十五自治体が対象となっている中で百二十。これは、できているのか、できていないのかという評価はなかなか難しいんですが、その中でも特に、私も大臣も東京が地元でございますから、東京の自治体がかなりおくれておる。 例えば二十三区でいきますと、北区、千代田区、杉並区、大臣の地元ですか、あと、多摩の三十市町村の方では、羽村市、武蔵野市、八王子市、三鷹市。特に東京というのは、人口がこれだけ多い、人口だけではなくて人が集まってくる、だからこそ、自治体での基本構想、バリアフリー化というものに関して積極的に取り組まなければいけないと思います。 その一方で、ほかの自治体がなかなか頑張っている中で、東京また首都圏、なかなか進んでいない。こういう実態を見ますと、本当にこのバリアフリーの基本構想計画はどうなっているんだろうか、こういうふうに思いますが、そこのところをお聞かせ願いたいと思います。
○澤井政府参考人 ただいま御指摘のように、五千人以上の旅客施設を持つ市町村五百六十五、一応これは母集団でありますが、実は、それ以外の市町村でもこの基本構想をつくっているところがありまして、それを含めまして、市町村の数で百十五、構想の数で百二十、こうなっております。 なお、まだまだというお話がございましたが、法律が制定されてから三年ぐらいの間の経年変化を見ますと、最初の平成十三年度は十五市町村でした。ところが、十四年度には四十七、それから十五年度、これまでに五十八市町村が策定しておりまして、かなりペースが上がってきたのではないかと思います。 我々の方でも、この策定促進の観点から、いろいろな先進的な事例の紹介などをして普及していきたい。 それからまた、インセンティブということもあろうかと思います。例えば、基本構想を策定しまして、その基本構想に即して事業計画をつくり、それに従って実施される事業については、例えばエレベーターをつくるための建屋をつくるというような場合には、不動産取得税、固定資産税の特例措置などが働く仕掛けもございます。また、基本構想に定められた区画整理事業の中で事業をやる場合、保留地の確保についての特例もございます。 そんなようなことも含めまして進めていきたいというふうに思っております。
○高木(陽)委員 これからさらに進めていただきたいんですが、実は、各自治体によって、そういうインセンティブがあるんだとか、こういった情報がまだまだ少ないんじゃないかなとも思うんですね。 例えば私の多摩地域の地元なんかで、駅にエレベーター、エスカレーターを設置してもらいたいと地元が要望している。国も三分の一出しますから、これも準備をしている。東京の場合には、さらに東京都とそれぞれの地元の区市町村で折半ですから六分の一。ただ、そこの地元自治体がなかなか、いや、お金がないんですだとか、そういった部分で消極的になっている、こういう部分もある。 今、構想をつくって、それに基づいてやればというお話がありましたけれども、やはりそういうところを各自治体にしっかりとまた伝えていっていただきたいと思いますし、これはそれぞれの地方運輸局のお仕事になると思いますけれども、全自治体にやるというのはなかなか大変かもしれませんけれども、そういった細かいことがバリアフリー化を進めていく大きな流れとなっていくと思うんです。そういった意味では、ぜひともよろしくお願いを申し上げたいと思います。 時間がやってまいりまして、最後に一つ、住宅問題ということでお話をお伺いしたいと思いますが、今、少子高齢化がどんどん進んでおります。その中で、特に今国会は年金改革ということで、年金問題について大きな論議をしていくという流れとなっておりますけれども、その中にあって、今回の年金問題というのは、一体幾らもらえるのか、そして、給付だけじゃなくて負担は幾らか、こういった論議となっています。 しかしながら、少子高齢問題というのは、お金だけの問題じゃなくて、一体どういう生活ができるのか、その中で、やはり住宅という問題は大きいと思うんですね。そもそも、低所得者の方々は公営住宅という制度でしっかりとフォローしていこう、昭和三十年代、中堅所得層の方々、民間がなかなか発達していないというところで公団住宅ができてまいりました。しかしながら、ここに来て大分民間も成熟してきたということで、昨年、都市公団の法改正がございまして、独法になるということで、ことしから独立行政法人となってまいります。そういった流れの中で、民間市場中心の流れとなる。 しかしながら、持ち家、自宅を持っている人と賃貸に住んでいる人、これはやはり生活パターンが違いますし、その中で年金を同じ額だけもらっても、それがやはり大きな差となってくる。こういった問題も含めまして、今は、年金問題または高齢者の就労の問題ということで厚生労働省なんですけれども、やはり住宅問題を、国交省住宅局だけで考えるのではなくて、そういう枠を超えて、大臣が閣内でリーダーシップを発揮していただく中で、住宅、特に高齢者の問題としてとらえていっていただきたいと思いますが、その点についてどのようにお考えか、お聞かせ願いたいと思います。
○松野政府参考人 お答えいたします。 御指摘のとおり、今後、高齢化がさらに進展していくと見込まれておりますが、こうした中から、当然持ち家もそうですが、持ち家のみならず、賃貸住宅に居住いたします高齢者の居住の安定を図ることも重要でございます。 そうした際に、当然、公共賃貸住宅のバリアフリー化の推進、あるいは、これは民間市場を十分に考慮してつくられた法律でございますが、高齢者居住法に基づきまして、高齢者向け優良賃貸住宅の供給促進をする、あるいは民間賃貸住宅で高齢者世帯の入居を拒まない賃貸住宅の登録・閲覧制度、それから、登録された住宅を対象とします家賃債務保証といった賃貸住宅市場の整備に力を入れているところでございます。 また、御指摘のとおり、特に高齢者問題は福祉との連携というのが大変重要でございます。厚生労働省とも連携をいたしまして、公営住宅と、ライフサポートアドバイザー、LSAと言っておりますが、この方々による日常生活支援サービスをあわせて提供いたしますシルバーハウジング・プロジェクト、こういったものも推進しております。 また、公共賃貸住宅の整備あるいは再開発事業におきまして、デイサービスセンターなど社会福祉施設との一体的整備をさらに推進して取り組んでいるところでございます。 今後とも、関係省庁と連携をとりながら、高齢者の居住の安定のための施策を積極的に推進してまいりたいと考えております。
○高木(陽)委員 終わります。
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