会 議 録

第159回 衆 「国土交通委員会」 22号
2004/5/19

○赤羽委員長 高木陽介君。

○高木(陽)委員 公明党の高木陽介でございます。
 現在、自動車関係手続につきまして多くの関係諸機関に出頭しなければならない。その上で、休日ですとか、また夜ですとか、そういうことができないわけですね。サラリーマンを含めて普通の方々は、昼間そういった手続をなかなかしづらい、こういう状況になっている中で、国民の利便性に十分配慮したものとは言えない。
 行政サービスとしては、国としてより国民の立場に立って努力していただきたいと思いますけれども、今回のワンストップサービス、この法案によりまして、どの程度自動車関係手続に要する時間、労力、費用など、そういう負担が軽減されるか、まず最初にこれをお伺いしたいと思います。

○峰久政府参考人 今回のワンストップサービスシステムの稼働によりまして、関係の手続が、各種行政手続の申請を電子的に一カ所または一回の手続で行うことができるということで、出頭の手間の軽減あるいは添付書類の取得の手間の軽減ができるということでございます。
 具体的には、おっしゃいましたように、オンラインで、休日も含めて二十四時間、三百六十五日の申請が可能ということでございます。それで、例えば会社を休んで申請に出向くというような必要はなくなります。
 それから、関係機関への出頭の回数でございますけれども、自動車検査証等の受け取りについてはまだ残る面はございますけれども、出向く回数は現在の六回から二回に軽減されます。
 それと同時に、手続に要する日数についても、現在、一週間、実質六日かかっておりますけれども、これが二日程度短縮されるものと思っております。また、それで、先ほどの休日でないと申請に行けないような方々、こういう人たちの都合によって六日以上、一週間以上かかっている場合については、当然その日数がさらに短縮されるということでございます。
 それから、コスト的にも、手続にかかる手間、時間の削減と交通費の削減等、こういうふうな効果は期待できます。
 また、あわせまして、ディーラー等に手続を委託している場合の手数料について、ディーラーさん等が窓口に出向くための時間、手間、交通費が相当削減されますので、この業務量に見合った代行手数料については低廉化されるものというふうに思っております。

○高木(陽)委員 我が国の自動車保有台数というのは七千七百万台を超えておりまして、自動車は私たちの生活にとっては欠くことのできないものになっていますね。
 その上で、特に高齢者の方々なんかも自動車の恩恵というのを受けているんですけれども、ワンストップサービスで、お年寄りの皆様方はなかなかパソコン、今は結構使っている方も多いと思うんですけれども、その取り扱いがふなれな人たちもいるわけですね。やはり国民すべてがその恩恵を受けなければいけないと思うんですけれども、そういった方々に対する対策等々はどのように考えておられるのか。

○峰久政府参考人 ワンストップサービスシステムでは、申請者本人が申請手続ができるということは当然でございますけれども、その申請画面の操作方法を可能な限り簡便なものとして、操作方法や用語の説明を申請画面上やリーフレット等でわかりやすく説明する必要があると思っております。
 それから、わからない点について、各手続、複数のところの手続がございますので、そういうものを個別に問い合わせていると不便でございますので、それをまとめて問い合わせができるように、問い合わせ先が一元化できるようなコールセンターの設置についても考えております。
 それから、現状で代理申請もたくさんあるわけでございますが、この申請手続自体を代理人に依頼できるように、代理申請の仕組みも簡単な方法でできるように検討しているところでございます。
 いずれにしても、そういう意味で、高齢者の方を含めて国民一般にワンストップサービスが利用できるような方法を引き続き努力していく必要があると思っております。

○高木(陽)委員 今ちょっと代理申請の話も出ましたけれども、やはり、役所の窓口まで行ってやる、これは結構面倒くさい手続ですので、ディーラー等に申請手続、これを任せちゃっている、代行してもらっているケースがあるわけですね。今回のワンストップサービスにおいて、そういったふなれな人たちがほかの人に申請手続をかわりにお願いしたい、こういうケース、これが考えられると思うんですけれども、この代理申請は可能なのかどうか。
 そしてまた、代理申請を行う場合、申請者というのは、本人確認に必要な住基カード、これを代理人に預けなければならないのかどうか。住基カードには、これは個人情報保護法の問題でも議論となりましたけれども、個人情報がさまざま入っているわけですね。これを他人に預けるとなると、個人情報が悪用される、やはりこういう危険性も考えられると思うんですけれども、この点につきましてどのように考えているか、お聞かせ願いたいと思います。

○峰久政府参考人 ワンストップサービスの運用開始後におきましても、現行と同様にディーラーあるいは行政書士の方々が申請を代理できる、そういうケースは考えられますので、その関係者からの要望等も受けまして、代理申請の仕組みをつくることを考えております。
 その申請の仕組みとしては、現在、申請者が電子署名した電子委任状を代理人が申請書に添付して申請を行う委任状添付方式を考えております。
 それで、おっしゃいましたように、住基カードを他人に預けたりすると個人情報上非常に問題だろうということでございますが、この場合におきましては、ワンストップサービスシステムのホームページで委任状作成画面を開いて、委任する内容を簡便に選択、入力して、電子署名を行って代理人に送付し、代理人がこれを添付して申請するという方法でございますので、こういうシステムを活用すれば、申請者は住民基本台帳カードを代理人に預けることなく手続を依頼することが可能となると思っております。
 それから、代理人のところ自体で住基カードを読み取っていただく、そういう手続の場合には、そこで手渡したりそういうことをしないように注意することはもちろん大切だというふうに思っております。

○高木(陽)委員 今、個人情報の問題ちょっと触れましたけれども、最近、大量の個人情報の流出というのがクローズアップされているというか社会問題となっています。
 セキュリティーに対して万全を期す、これは当然なんですけれども、ワンストップサービスの利用に当たりまして、こうした個人情報の流出または悪用があると、これは個人の問題じゃなくて行政としての責任の問題にもなってくると思うわけです。
 このワンストップサービスシステムで、多くの行政機関や民間の機関と連携して、官民の膨大な個人情報、これが取り扱われるようになると思うんですけれども、行政側の情報、例えば、オンラインで結ばれていますから、税の申告情報などが民間の登録情報処理機関に流出してしまったり、あと、ハッカー等が外部から侵入しさまざまな障害を起こす、こういうことも考えられると思うんです。こういうことはないのかどうか、お聞かせください。

○峰久政府参考人 国とそれから登録情報処理機関が照会、回答等を行うわけでございますけれども、自動車関係手続を行うに当たって必要な民間の証明書情報について、国が、国土交通大臣が民間登録情報機関に照会するに際しましては、登録情報処理機関でないシステムとの情報のやりとりが行われないような、そういうふうな相手のシステムを確認するためのサーバー認証を行うということ。それから登録情報処理機関に対しましても、プログラムの設計上、車両を特定する車体番号など以外はデータが流れないような仕組みとしております。
 こういうふうなシステム上の対応によりまして、税の申告情報等の行政側の情報が登録情報機関に送られることはないことになっております。
 それから、税の申告情報などを持っている行政機関側の情報に対して、ハッカー等による不正なアクセスがあるんじゃないかということでございますが、これは厳格なファイアウオールの設置でありますとか、あるいは、内部の役割に応じてセグメント化して、重要な情報を保持する機能については外部と接続しているセグメントから分離するというふうなこと。それから、システムの稼働時の不正アクセスをチェックする、情報のやりとりに関する記録をとっておくなど、こういうふうなセキュリティーの監視体制を整備することとしております。
 それから、あわせまして、そういうふうなシステム面のことに加えまして、運用面でも、識別番号あるいは暗証番号による運用者の確認、操作履歴の記録をとったり、あるいは部外者のアクセス制限、施設への出入りの監視等を行って、管理運用に万全を期すようにしております。
 なお、平成十七年四月から、行政機関の個人情報保護法が施行されます。これで、行政機関の職員が個人の秘密に関する事項が記録されている電子ファイルを漏えいしたような場合、こういう場合には、罰則、二年以下の懲役または百万円以下の罰金、こういうふうな新たな適用が起こるようになっております。
 以上のような対策を講じることによりまして、外部への個人情報の流出を未然に防止するようにしていきたいと思っております。

○高木(陽)委員 いろいろな安全対策というのを打っているとは思うんですけれども、今回、年金の未加入、未納問題というのが社会的に大きくクローズアップされる中で、いろいろと、社会保険庁から漏れたんじゃないか、こんな指摘もございまして、行政が情報を守っていく姿勢というものをしっかりと持っていただきたいな、このようにも思います。
 あと、ワンストップサービスでは、どのような自動車の関係手続を対象とするか、これを質問したいと思いますが、自動車というのは新車だけじゃありませんね。中古車も多く流通しておりますし、中古車に関する手続について、このワンストップサービスがどのような状況になるのか。または個人間、いわゆる個別に、個人同士で譲渡をしたりだとか引っ越したときの住所変更等々、いろいろとあると思うんですけれども、こういった場合にも利用できるのかどうか。これも確認させていただきたいと思います。

○峰久政府参考人 ワンストップサービスの対象手続でございますが、今、新規登録、移転登録、変更登録、抹消登録、継続検査で、年間四千万件が処理されております。
 これで、当初の稼働時にはシステムが安定的な稼働をする必要があるとか、あるいはその際に業務が円滑に確実に移行ができるだとか、あるいは効果の高い手続から優先稼働させるという意味で、現時点では、当初は新規登録を中心に考えております。
 ただ、先ほど言われました移転登録、抹消登録あるいは住所の変更登録など、こういうことについても、当然、できるだけ早い機会にサービスの対象としたいというふうに考えております。若干先ほども議論ありましたが、リサイクルの関係で、抹消登録等について、リサイクルの制度の運用と合わすために若干時間がかかるでありますとか、あるいは、移転、変更登録につきましては、ナンバープレートの現物の動きをどうするか、こういう詰めるところがあるので、若干おくれますけれども、そういうものについてもできるだけ早く対象にしていきたいということでございます。

○高木(陽)委員 いろいろな抹消登録だとか移転登録等々、速やかに、これは全部できるようにならなければ余り効果というのが期待できないと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
 あと、このワンストップサービスによって、自動車の関係手続が簡便になる、これは望ましいことであると思うんですけれども、やはり全国どこでも、これが一番重要だと思うんですね。全国どこでも利用できるかどうか、この点についてお伺いをしたいと思います。

○峰久政府参考人 このサービスの運用につきましては、自動車税などの都道府県税でありますとか都道府県警察の保管場所証明書との連携が可能なシステムの整備が不可欠ということで、そういう意味で、十五年、十六年では試験運用として六―八地域を見込み、当初においてはすべてのところではできないというのが現状でございます。
 ただ、十七年の当初におきましては全国での利用は難しいものの、その後の数年間ではすべての地域で自動車ユーザーが公平にこのシステムを活用していただけるように、総務省をも通じながら、多くの都道府県の参加を呼びかけていきたいと思っております。

○高木(陽)委員 最後に大臣にもお伺いをしたいと思うんですが、今回のワンストップサービスにつきまして、全国であらゆる方々が利用できる、早急にシステム整備は行うべきであると考えるんですけれども、こうしたシステム整備に当たって、国、地方自治体、都道府県警察、今局長の方からもお話がありましたけれども、そういう関係の行政機関の連携が非常に重要になってくると思うんですね。
 国土交通省として、この問題についてどのように取り組んでいくか、最後に大臣のお考えをお伺いしたいと思います。

○石原国務大臣 政府参考人からも、委員の御質問に対して、全国どこでもだれでもが公平に早くこのシステムを利用できるようにとの決意を述べさせていただきましたけれども、まさにIT社会の中で、これは時代の要請ではないかと考えております。
 委員の御指摘のとおり、関係省庁と連携いたしまして、対象地域の拡大、対象手続の拡大というものをあわせて全力で取り組んでまいりたいと思います。
 具体的には、限られた地域がまず入ってくるわけでございますけれども、国と地方公共団体が参画いたします試験運用連絡会議というものを設置することになっておりますが、そういうものを利用して、参加のメリット、聞いてみませんと、やはり現場の声を吸い上げて、それをいかに皆様方にお知らせするかということだと思います。また、それをやるにこんなに苦労があった、必要なシステムの内容はこんなものだったよ、こんなこともしっかりと説明をさせていただき、関係者の皆様方の協力を得ながら、全力で委員の御指摘の方向で一日も早く実現するように努めたいと思っております。

○高木(陽)委員 国民にとって便利な制度、システムでございますので、一刻も早く完璧な形にしていただきたいということを申し上げまして、本日は、委員会のスタートがかなりおくれましたので、時間はまだ残っておりますけれども、終わりにさせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。


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