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第163回国会 衆議院会議録
2004(平成16)年11月19日
 
 

第161回 衆議院 「経済産業委員会」8号

 

 

高木(陽)委員 公明党の高木陽介でございます。
 本日は独禁法の改正案の審議ということで、今臨時国会がスタートいたしましてすぐに閣法として提出をされ、その後民主党案も提出をされ、ようやく今週から質疑に入ることができました。この問題は本当に重要な問題でありますので、しっかり審議をしていかなければいけないんですが、審議とともに、早期に成立するということも重要な問題でありますので、このことをまず最初に冒頭申し上げたいと思います。
 その上で、この独禁法の改正、これまでも何度もなされてまいりましたけれども、平成十四年の改正時におきまして、当衆議院の経済産業委員会、このときに附帯決議がなされております。御存じの方も多いと思いますけれども、「独占禁止法違反行為に対する抑止力の強化の観点から、課徴金、刑事罰や公正取引委員会の調査権限の在り方を含めた違反行為に対する措置体系全体について早急に見直すこと。」このような立法府の意思に基づきまして、公取の方も、この二年間さまざまな形で議論を重ねて、ようやくこの改正案を提出してきた。
 それとともに、我が党も、前回の委員会でも同僚の江田議員が質問させていただきましたけれども、この改正案の策定に当たりまして、公明党としてもプロジェクトチームをつくりまして、都合二十回、討議を重ねてまいりました。経団連を初めとする経済界の皆様方だとかさまざまな当事者の意見を聞きますと、多様な意見があるな、これを感じております。
 そういった中で一つの改正案をまとめていくという、これはこれで本当に大変なことであったなと思いますが、政府の方で、今回のこの改正案、措置体系や審判手続につきまして、まさに抜本的に見直す形で法案を練り上げた、このように私どもは認識をしておりますけれども、それだけに、こうした抜本的な見直しを行う目的は国民の前に十分に明らかにしていかなければいけない。
 これまでも、国会で議論をされても、なかなか当事者に伝わっていない。この委員会の中ではしっかりと議論が重ねられて、なるほどそうなのかと。議事録等、公報等でも公表される中で、ところが、携わる人たちにとってみればまさに死活問題であるからこそ、そのなぜという問題、どのようなという問題、それぞれしっかりと認識をさせていかなければいけないと思います。そういった意味で、今回の目的についても、多くの国民の皆様の前に十分に明らかにしていただいた方がよいかと思うんですね。
 そこで、まず最初にお伺いをしたいと思いますが、大企業が行う組織的な反競争行為であるカルテル、入札談合等の根絶をするために、今回の独禁法改正、今までどこが限界だったのか、今回の法改正でどういう方策でこれを解決していこうとしているのか、まず最初にその政府の考え方をお伺いしたいと思います。

 

竹島政府特別補佐人 大企業、中小企業を含めまして、独禁法違反事件が絶えないという現実がございます。それではいけないというのがまず基本的問題意識でございます。
 そのために、では現状ではどうしてだめなんだということでございますけれども、これは、一言で言いますと、やり得になっておるということが言われておるわけでございます。そのやり得ということである限り、行政処分であれ司法処分であれ、きちんとした制裁がなければやり得というものは直らない。したがって、課徴金の率を上げる必要がある。
 前回の委員会でもございましたけれども、日本の現実は、一企業、大企業であって三千七百万いくかいかないか、中小企業の場合には数百万いくかいかないかというのが現実に課せられている課徴金でございます。一方、過去の違反事例についてどの程度の不当利得があったかということになりますと、平均で一六・五%、その金額はそれぞれのケースでもちろん違いますけれども、今申し上げたような課徴金の額に比べると、それを大いに上回るケースが多々あるわけです。したがって、課徴金の率を上げる必要があるというのが一つでございます。
 サれからもう一つは、それは公正取引委員会がしっかりしていればもっと摘発できるんじゃないかという御指摘もいただきますけれども、これは、言いわけをするわけではございませんけれども、まず、証拠それから正確な証言、これが得られませんとどうしようもないわけでございます。ところが、脱税なんかも大変でございますが、これは、きちんとした帳簿というものがあって、それをごまかせばわかるようなことになっていまして、そう言うと国税当局はそうじゃないとおっしゃるかもしれませんが、証券取引等監視委員会にしましても、インサイダー取引があったかどうかというものについては物証が得やすいし、きちんとした報告が当局に対してあるというものでございまして、それが虚偽かどうかという判定なんですが、この独禁法違反事件についてはそういうものが全くないわけでございまして、ただ落札率が高いとか、どこかの情報でそういう情報が流れるとかいうようなことでございまして、結局は、我々としては大変摘発しにくいことで、これは何も日本に限らず、どこでもそう。
 したがって、やはりこれは、リーニエンシーというものを入れて、結局、正しい情報が当局に入って、それによって違法行為をきちんと摘発して取り締まる。そういう仕組みを入れれば、二次的に、カルテルをやろうと思ってもそのメンバー同士で疑心暗鬼が起きる、いつだれがリーニエンシーを使って公取に言っていくかもしれない、そういうことになってまいりますと、カルテルというのが結びにくくなる、談合というものもしにくくなる、こういう二次的な効果もあります。したがって、こういう手段で、両方をこの際与えていただきたい。
 それから、加えて、大事なことですけれども、適正手続上もいろいろ指摘をいただいておりますことでございますが、調査の仕方として、犯則調査権限というものを持って、場合によっては検察当局と合同できちんとやりたい。今は任意調査でございますから、経験の豊富な企業においては、弁護士の指導よろしきを得て、黙っていればいいんだ、こういうことになっておりますので、それでは問題の解明にならないということで、犯則調査権限もいただきたい、こういうことでございます。

 

高木(陽)委員 今、公取委員長の方からのお話で、公取がもっとしっかりしていれば、しかしながら、現実は、やろうと思ってもなかなかできない現状がある、犯則調査権限を初めそういった権限を与えていただく、まさにそのとおりだと思うんです。この問題については後ほどの質問に移したいと思うんです。
 もう一つ、冒頭に委員長の答弁にありました、やり得、これを何とかしなければいけない、そんな意味から、課徴金を引き上げていくという。これについて、不当利得相当額以上の金銭を徴収して違反行為の防止を図るということで今回は考えて、それを防止していこうと。これまで課徴金の性格というのは、不当利益を剥奪していく、それにすぎなかったけれども、今回の改正でこれを制裁に変更する、そういうような考え方だと思うんですけれども、そうであるのであれば、刑事罰と課徴金との二重処罰の問題、これが生じるという意見、これは特に経済界の方から多いわけですね。
 そこで、まず、課徴金の法的性格は、これまで単なる不当利得の剥奪であったのか、それが今回どう変わったのか、これを伺いたいと思います。
 そして、法的性格が変わったとしても、今回の法案で調整規定が導入され、罰金の半分を課徴金から減額することで二重処罰の問題を解消するということでしょうけれども、経済界から、これはいろいろとヒアリングもしてまいりましたけれども、調整が不十分である、そういった意見もあります。これに対しまして、政府としてどのようにお考えか、伺いたいと思います。

 

竹島政府特別補佐人 今回の改正で法理論的に一番問題になった点を御質問いただいたわけでございますけれども、従来、課徴金につきましては、不当利得の剥奪であるという説明も申し上げてまいりましたし、それが世の中の認識になっているということは率直に認めますけれども、これは、そのときそのときの議論がどういう問題意識で行われているかによって変わってくるわけでございます。課徴金というのは刑事罰と同じなのかという問題意識で質問をされたり説明を申し上げているときには、それは違います、不当利得の剥奪といいますか、その分を国庫に納付していただくにとどまるものであってというような御説明をしてきたということは、事実でございます。
 今回、我々の整理は、不当利得相当額以上の金銭をいただくという仕組みを明らかにさせていただきたい、そうすると行政上の制裁という機能がより強まるということは間違いございませんし、私どもも、そういうふうに行政上の制裁であるという御説明をしてまいりました。
 しかしながら、その法的性格は何かということについては、これは、不当利得の剥奪というのは法的性格ということではなくて、課徴金というものは、そもそも独占禁止法違反行為を防止するために行政庁たる公正取引委員会が違反事業者等に対しまして金銭的不利益を課すというものである。要するに、行政目的のために金銭的不利益を課す、その手段として課徴金がある、これが法的性格であるという点では、今も後も変わらない、見直しによってもその点は何ら変わらない、こういうことでございます。
 それから二点目、二重処罰の議論があって、罰金と課徴金の間で調整をしておるではないか、それは二分の一にしておるじゃないか、これについて、根拠がはっきりしないとか中途半端であるとかいう御指摘があるというお話でございました。
 確かにございましたし、今でもあるのかと思っていますが、私どもは、これはあくまでも、行政処分たる課徴金と、それから罰金を含む刑事罰というのは、趣旨、目的が違う、したがって、これは併科されても憲法三十九条の禁止する二重処罰に当たらないというふうに解釈しておりますし、その解釈は、何も公正取引委員会の独断のことではなくて、私どもはいろいろな法律学者等々の意見も聞いておりますが、世の中の多数説であるというふうに認識しております。
 さはさりながら、では、幾ら課徴金が上がっても、それはそういうことなのかという議論があろうかと思います。
 その点に関しても、今回お願いしているぐらいの課徴金では実質的にも二重処罰の問題ではないというふうに私は思っていますが、この改正案を練り上げていく過程において、やはり二重処罰に留意すべきであるという御議論も多々ございました。そこで、この二分の一調整規定というのは、純粋法律論としてこれがなければならぬものであるとは認識しておりませんが、まさに政策的判断として、調整規定を設けるのが適当であろうということで設けさせていただいております。
 そのときに、何で二分の一なんだ、何で全額ではないのかという議論も多々いたしました。
 全額でない理由は、全額にしてしまえば、刑事告発というのは、違反事件の中でも悪質重大である、繰り返しやっている、けしからぬということでもって告発をするわけで、その結果、有罪になって罰金がかかる。その罰金を丸々課徴金から引いてしまったのでは、その企業が負うトータルの経済的不利益は同じなのでございまして、そういう、悪質重大であろうが、そうじゃない、課徴金どまりであろうが、経済的不利益は同じということであったら、刑罰と課徴金というものを二つ置いているという制度のもとで、それは不合理ではないか、何のための罰金であるんだ、こういう問題が出てまいりますので、全額は控除できない、すべきではない。
 では、何で二分の一なのかということについては、三分の一でも四分の一でもなく二分の一かというのは、先ほど申し上げましたようなことで、我々としては、強いて理由を申し上げますと、刑事罰といっても、懲罰機能だけではなくて、こういう罪を犯してはいけませんよという予防効果があるというふうに言われています。二つの機能を持っていると言われています。予防効果という意味では、課徴金が、行政上の措置ではありますけれども、抑止力として、違反をしてくれるなという意味で持っているものであるという意味で、予防効果という意味では共通する面があるので、そういうことに理論的な根拠を求めまして、その分は二分の一と考えるのが適当であろうということで、二分の一にさせていただいているということでございます。

 

高木(陽)委員 法律というのは本当に難しいものだなと思いながらも、法理論の中で整合性を持たせなければいけない。その一方で、これは、素朴な思いとして見れば、独禁法違反、いわゆる法律を違反する、いわゆる悪いことをするわけですね。それで、それなりのものも取られてしまう。経済界が反対するというのは、それだけ被害をこうむってしまうと思うから反対をしていると思うんですが、その一方で、独禁法を違反しなければいいわけで、ごく当たり前にちゃんとした経済活動をしていけば、それはないわけですから。
 そういった意味では、大切なのは、当事者のいろいろな思い、かなり、課徴金を引き上げられるときついな、当事者のそういう思いはあるんですが、もともとの大前提というのは法律を違反しないということですから、そういった観点、ごく当たり前な国民の感覚として持っているもの、そういう意味では、今回の課徴金の引き上げの部分というのは理解できるものではないかなというふうに私自身は思っております。
 その上で、課徴金の減免制度、これも、今までアメリカだとかEU等で、刑事罰、行政措置等で減免ということをやってまいりまして、OECDも推奨している、そういう世界的な流れの中で今回この減免制度の導入があったと思うんですが、一方、経済界からも、これはすぐ容認、しかしながら、違反事業者は共同で申告し、かつ、何社でも限定なく申請することを認めるべきだとする意見も。経済界というのはいろいろなことを考えるなと思うんですが、民主党案では申請者数の限定はないようでありますけれども、他方、政府案で、対象事業者数を三社に限定、かつ、単独での申請しか認めない、このようにしております。まず、政府の方にその趣旨をお伺いしたいと思います。

 

竹島政府特別補佐人 人数を三社に限定している趣旨でございますが、これは、課徴金というのは、違反行為を犯した事業者に対しては一律にかけるべきものということでございます。したがって、その例外というものは当然限定されるべきであるということでございまして、リーニエンシーというのは、まさにその例外として設けさせていただいている。特に、イの一番に、当局が知らないうちに情報をもたらした者については一〇〇%というのが一番みそになっているわけでございまして、二番目、三番目の者についてはもっと御褒美はちっちゃくなるというところがこの制度のみそでございます。
 そういうことで、我々としては、一社だけでは情報が確実かどうか、真実かどうかというのは判定しにくいので、我々の実務経験からいって、三社が認められれば、それ相応の、我々にとって証拠をきちんと収集するに値するようなことができるだろうということでさせていただいている。
 いろいろ経済界との議論でも、我々、その他との議論でもございまして、何もそういうことをする必要はないじゃないか、欧米ではもっと認めているじゃないかという御議論もありましたけれども、私どもとしては、やはり、特に立入調査した後、何か言ってくればどんどん認めるということでは、違法行為を働くときもおててつないで談合、カルテルをやって、ばれちゃったということになったら、またおててつないで公正取引委員会に来ればまけてくれるというのでは、これはどういうものかと思っておりまして、そういうわけにはいかないというふうに考えているわけでございます。

 

高木(陽)委員 続いて、先ほど、その目的の部分でもいろいろとお話がありました犯則調査権限、特に、中小企業または消費者、高いものを買わされることによって実質的な被害をこうむる、悪質重大なカルテル行為などについて、刑事告発をもっと積極的に行うべきである、しかしながら公取としてはなかなか権限もないんですという先ほどのお話の中で、今回の改正案、新たに犯則調査権限を導入するという内容が盛り込まれておりまして、その点では大いに評価できると思うんです。
 他方で、新たな犯則調査と従来の行政調査との区別ですね。どのような透明性、いわゆるそれだけの権限を持ってしまうわけですから、この透明性を確保するつもりかどうか、ここも大きな問題となると思います。その点について御見解を伺いたいと思います。

 

伊東政府参考人 お答えいたします。
 犯則調査権限と従来の行政調査権限との区別の透明性の確保が必要ではないかという御指摘でございますけれども、私どももその方向で考えておるところでございます。
 今回、犯則調査権限を導入することといたしました理由の一つは、もちろん証拠収集能力の強化ということもございますけれども、一方で、現在、行政調査権限で調査をして、それで行政処分をする、さらに、そういう権限で集めた証拠に基づきまして告発もするというような点につきまして、令状主義の逸脱ではないか、適正手続の観点から問題ではないかというような御指摘もございまして犯則調査権限を導入することとしたわけでございます。そういう趣旨から、犯則調査部門と行政調査部門を明確に分けまして、かつ、両者間で情報が遮断されるような組織体制を設けることを予定しているところでございまして、具体的には、公正取引委員会事務総局組織令の改正等によりまして組織分離等を行い、明確にファイアウオールを設けることを考えているところでございます。

 

高木(陽)委員 続きまして、今、IT時代になりましてスピード化、経済というのもすごくスピード化されている中で、そんな状況を踏まえると、勧告制度を廃止して、弁明の機会を付与した上で排除措置命令、これを出すことによりまして必要に応じて違反行為を差しとめることができるようにする、これはこれで評価できると思うんですね。
 その上で、他方、複雑化する経済構造、市場構造を踏まえた法的判断を下すのに、審判手続を経ないで排除措置命令を出すのは問題ではないか、こんな批判もあるようでありますけれども、この点については、公取の方はどのようにお考えでしょうか。

 

竹島政府特別補佐人 この勧告という独禁法の仕組みというのが極めてユニークなんですね、我が国においては。いずれは行政処分というものが行われる、そのいわば前の手段として勧告というものが、いかにも横文字を縦に直したということがうかがわれるようなものなんですが、実態はどうかと申しますと、それは、独禁法違反行為を働いているかもしれないというぐらいで、軽い気持ちで企業に対して勧告をしているわけじゃ全然ないわけでございまして、きちんとした証拠を調べ、その適用条文をきちんと念査した上で、あなたはクロですよということで勧告もしておるわけでございます。
 その審判が後先になることによって事業者側、被審人側が不利益をこうむるのではないかという御心配かと思いますが、そういうことは全くございません。事前にきちんと、事前手続を新たに設けまして、今みたいに突然勧告するんじゃなくて、命令を出すときには必ず事前に話をし、相手の言い分も聞いた上で命令を出します。それに不服がある場合は審判をきちんとやりますということでございまして、何ら、はしょったり、向こうの防御権を今と比べて制限するとかいうようなことは、毛頭踏まえておりません。

 

高木(陽)委員 独禁法というのは、ある意味でいうと性善説に立っているのかなと。段階を踏みながらやっていく、もちろんその方がいいと思うんですけれども、大切なのは、被害をこうむっている人の側ですね。加害者の側というのは、人間がやっている、また、法人という形の中でさまざまな経済活動をしていく。ミスはあるでしょう、人間社会ですから。しかしながら、意図的にやっているものに対してはやはり毅然とやっていく、こういった考え方というのがしっかりとしていかないと、やはりモラルハザードを起こしてしまう。そういった意味では、今回の改正の中で、そこら辺のところもしっかりと配慮されているというふうに認識もしております。
 さらに、大手スーパーなどで納入業者がいじめられている、そういう優越的な地位の乱用について公取というのは最近積極的に取り組んでいるようでありますけれども、こうした取り組みを一層強化するには、流通実態に即して、百貨店業の特殊指定を見直して、優越的地位の乱用の実態を詳細に調査しまして、早急に改定すべきだと思います。これについてどうか。また、特殊指定の運用強化への取り組み姿勢についてもあわせて確認をしたいと思います。

 

竹島政府特別補佐人 今お話にございましたとおり、私ども、実態調査、書面調査を今かけておりまして、大規模小売業者、それから納入業者に対しての書面調査でございますが、それを踏まえて、あるべき新しい大規模小売業者に係る特殊指定というものを考えてまいりたい、今年度中にそれを制定したい、その過程において世の中の御意見も十分にお聞きした上で決めたい、こういうふうに思っております。
 それができますと、今あります百貨店業の特殊指定というのは古いものでございまして、今のいろいろな多様化している大規模小売業者の業態にも合っていませんし、違反行為の類型としても足りないものがある、協賛金の扱いというのが不透明であるとかいうようなこともございますので、やはりそういう違法行為の類型もきちんと見直すというようなことで、新しい特殊指定ができますと、もっと迅速に処理できますし、各大規模小売業者にせよ納入業者にせよ、そういうものを御認識いただいて、まさにもっとまともな商取引が行われることになっていくだろうというふうに思っております。

 

高木(陽)委員 バブルが崩壊してもう十年以上たちまして、景気がずっと低迷している。数字的には上がったり下がったりしながらも、現場の実態というのはなかなか苦しい。特にそれを感じているのは中小企業であると思います。
 私たち公明党としても、中小企業の対策というのを重視しながら、さまざまな提言を行ってまいりました。今回の政府案も、我が党の提案、いろいろと受け入れていただいたというふうにも認識しておりますけれども、中小企業に不当な不利益を与える不公正な取引、これについて、排除措置命令に違反してさらに中小企業いじめを行ったような場合について、罰金の上限額、これを百倍に引き上げる。格段にこの措置が強化されている。
 ここで、もう時間も参りますので、最後に民主党にお伺いしたいと思います。衆法の提案者ですね。
 この中小企業に不当な不利益を与える不公正な取引方法について、何らかの措置強化が盛り込まれていないように思うんですね。いろいろと条文を読ませていただきました。ただ、本会議の海江田先生の御答弁にはそこら辺のところも盛り込まれていたようでありますけれども、条文の中にはそのようなところがない。これは一体どうなっているのか、また、その趣旨をお伺いしたいと思います。

 

近藤(洋)議員 お答えします。
 まず、高木先生御指摘の、政府案にある排除措置命令、政府案については強化しているけれども、民主党案にはないではないかという御指摘でございますけれども、政府案は、先生御存じのとおり、排除措置命令を格上げしたのは、審判手続全体を見直す中で罰金刑を引き上げたということでございます。
 私ども民主党案は、課徴金を行政制裁金に改めるという、そちらの改正にすべてを注ぎまして、政府案の審判手続はある意味で乱暴な措置である、拙速であると判断をいたしまして、白紙に戻して、もう一度時間をかけて議論をしようという形になっております。したがいまして、排除措置命令違反に対しての罰金強化というのは、我々の案には盛り込まれていないということでございます。
 その一方で、同時に、先生御指摘のとおり、不当廉売等の不公正な取引を規制するための効果的な措置をつくるということは、私ども民主党としても極めて大切な話だと考えております。
 このため、不公正な取引方法を抑止する効果的な手段につきまして、基本的には、その不公正な取引方法の構成要件は何なのか、これを精査するのが極めて大変な作業にはなるわけですけれども、しかし、早急にやらなければいけない。構成要件を明確にした上で、私どもとしては、行政制裁金の適用の範囲にすること、こちらもかなり中身で詰めております。
 また同時に、不公正な取引方法を行ったこと自体に刑事罰を科すことも含めて速やかに検討すべき課題であると考えておりまして、附則の方に、二年以内の見直し規定の中に盛り込ませていただいているところでございます。

 

高木(陽)委員 今御答弁ありましたように、やはり中小企業の問題を含めまして、考え方としては同じ部分であるなと思うんですね。
 ただ、やはり法律でございますから、ここら辺のところはきちっと条文の中に盛り込むという作業も必要ではなかったのかな、このように私自身は考えておりますし、また、今後、質疑等々が繰り返される中で、こういった点も明確にしながら、早期に成立をしていただきたいということを要望申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

 

 

 

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