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第162回国会 衆議院会議録
2005年2月10日
衆議院「憲法調査会」1号
 
象徴天皇制について

高木(陽)委員 公明党の高木陽介でございます。

冒頭に、各会派の意見ということで、我が党の意見として斉藤委員が述べて いただきましたけれども、基本的に私ども公明党としても、加憲という形をとっておりますので、その中において、今回、第一章の天皇については加憲しなくて もいいという、これが基本的な考え方であります。

 

その上で、まず象徴天皇について、これは、過去の日本の歴史においてこの象徴天皇制というのは伝統的であろうということで、これはこれまでの憲法調査会での議論の中でもおおむね御理解をいただいている、または認識をしているという考え方だと思います。

 

そ の上で、先ほどから議論にもなっております元首の問題でございますが、先ほど葉梨委員が、制定経緯に触れまして、国の代表であるという認識のもとで元首と いうふうに規定した方がいいんではないか、こういうような御提案もございました。しかしながら、その一方で、この制定経緯の中においては、国民主権という 普遍的な原理をこの憲法でしっかりと明記する上において、その調和をする形ででき上がったということも考えられると思います。

 

そ の上から考えますと、今の象徴天皇制というのが、元首というふうに規定するよりも、やはり国民の、先ほど池坊委員も言っておりましたけれども、精神的な支 え、支柱、または象徴としての存在であるということもあり得るのではないかと。そう考えますと、逆にこの元首論というのが先行してしまうと、これも斉藤委 員の意見でも出ておりましたけれども、国民の中に定着している象徴制というのが、逆に、元首論が先行してしまって崩れかねない、こういうような危惧もござ います。

 

そういった観点から、この元首の問題については、ある意味で言うと、規定をするというよりも、現状、国民の認識の中でしっかりと持っているということでいいのではないか、このように考えております。

 

も う一つ、皇位の継承の問題でございますが、この女性天皇問題については、これもこれまでの議論の中で、皇統の途絶える危機感、または男女平等、男女共同参 画社会の問題、さらには、ヨーロッパ各国の王室を有する国においての女帝の問題ということでおおむねいいのではないかという意見も出てまいりました。

 

しかしながら、ここでもう一度考えたいのは、これまでの伝統であると言われている、男系男子でなければいけない、それで、なぜ男系男子でなければいけないのかという理由が、多くの国民の納得するような形ではないと思うんです。

 

逆 に、今、世論調査等を行った場合に、女帝を認めるというのが過半数を超える、もっと言えば大半を占めるというような時代状況にあって、この問題について は、憲法で規定するということではないですけれども、皇室典範の中の議論ですが、女帝をしっかりと認めていくべきではないか。また、これも皇室典範議論の 中でその具体的な技術の問題はまだまだ議論の余地はございますが、女帝をしっかりと認めていくというようなことを私自身も強く思っております。

 

そういった中で、この天皇制については、冒頭に申し上げましたように、おおむね象徴天皇ということでの理解を深めている中で、この条文、また第一章については、現行をしっかりと維持していくというような考えを主張したいと思います。

以上でございます。

 

憲法9条と集団的自衛権について

高木(陽)委員 公明党の高木陽介でございます。

先ほど、党の見解として、太田委員の方から、これまでの党内の憲法調査会 の状況ということで御報告がありました。特に、我が党は、九条、これを堅持し、さらにそれに加憲の考え方、これもさまざまな角度から意見があるという表明 がありましたけれども、私は、その中でも、逆に党内ではちょっと少数意見で、きょうは自由討議でございますので、私個人の意見ということで申し上げたいと 思います。

 

まず、九条が戦後の日本の平和、また安定、発展に大きく寄与してきた、また、軍事大国に進まないということで歯どめの 役割を果たしてきた、さらには、九条の平和主義というのがアジア諸国、近隣諸国に対しても安心感を与えてきたということ、これは大いに評価もしたいと思い ます。その一方で、これまでの議論の中で、そうではなくて、日米安保、自衛隊の存在というものが日本の平和というものを守ってきたんだという御意見、これ も否定するものではございません。

 

その上で、先ほど大村委員も述べておられましたけれども、国際社会の中の日本をどう考えるか。 まさに憲法というのは、国のあり方、これを明確に記すものであると思いますので、そういった観点から、私は、きょうは、自衛隊の問題、自衛隊の明記の問題 と集団的自衛権について申し上げたいと思います。

 

まず、九条のもとでの自衛隊の存在というのは、我が党も合憲というふうに宣言を してまいりましたし、この問題については大半の方々が合憲であるというふうに認めておられると思います。しかしながら、これまで明文規定がないということ で、自衛隊の存在自体を否定する方々がいたのも確かでございますし、そういった観点からは、憲法というものは国民のだれもがそれを読んで明確にわかる、こ れが一番重要な問題。そういう観点から考えても、自衛隊というものをしっかりと憲法上に明記することが必要ではないかな、このように考えております。

 

も う一つ、集団的自衛権の問題でございますが、これも、自衛権というのは、各国が持つ自然権である、また国連憲章でも容認されているということで、ただ、こ れまで政府解釈として、保有はするけれども集団的自衛権は行使できないというこのこと自体、これまでのさまざまな情勢の中においての政治の決断としては評 価をしたいと思います。しかしながら、これも、今申し上げましたように、自然権としてあるこの集団的自衛権を行使するのかしないのか、まさにこれが政治の 決断であると思います。

 

その上で、国際情勢をかんがみてみますと、基本的には、最近における九・一一のテロ、アフガン、イラクの 問題等々、または周辺事態の問題等をかんがみた場合に、日米同盟の関係、こういったものを総合的に勘案して考えると、集団的自衛権を行使できるとした上 で、どこまでできるのか、どこまでやらないのか、これを安全保障基本法といった法規定の中で明確にしていった方が、これもまた多くの国民が理解をしやす い。逆に、解釈だけでやっていますと、人によってこの考え方が変わってくるという、そこがまた論争を呼んでしまいますので、ここのところは明確に規定をし た方がいいというのが私個人の意見でございます。

以上です。

 

 
 

第163回 衆議院 「国土交通委員会」15号

 

 

 

 

 
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