河上委員長 次に、高木陽介君。
高木(陽)委員 公明党の高木陽介でございます。
先日、大臣所信を述べられまして、それについての質問ということですので、きょうは全般的なことについてお話をお伺いしたいと思います。
まず最初にお伺いをしたいのはWTOとFTAという問題でございますけれども、我が国の経済を見た場合に、この貿易の自由化というのは本当に重要な 問題である。特に、ここ三四半期は踊り場的な経済の動向でございますけれども、この数年の間、やはりアメリカまたは中国等との貿易によりましてかなり経済
が引っ張られてきた、こういうような現状をだれもが認識していると思います。
そういった意味で、WTOについては、自由貿易の牽引役を果たしてきたというのは、これもだれもが認めるところでありますけれども、ただ、現実、新 ラウンドについては、なかなか加盟国が多いわけでございますので、そういった調整、これは本当に厳しい状態、膠着状態というのが続いている。その一方で、
加盟各国は貿易拡大をねらってFTAに傾斜していくという、こんな形が多く見られていると思います。
その上で、まずは経済界、これはその当事者となるわけでございますけれども、それがこの貿易拡大を望んでいる中で、今の日本のFTA、WTOのとら え方、取り組み方についてどのように認識をしているかということを、経産省としてどのように考えているかをちょっとお伺いしたいのと、大臣所信で、先日中
川大臣は「経済連携については、現在交渉中のタイ、マレーシア、韓国、さらには、本年四月から開始されるASEAN全体との交渉などを積極的に推進してま
いります。また、昨年枠組み合意に至ったWTOドーハ・ラウンド交渉を加速化するとともに、国際ルールの強化、活用に努力いたします。さらに、アジア諸国
との連携のもと、輸出管理体制の整備や知的財産の保護などに取り組んでまいります。」というふうに述べられました。
この二つの問題、WTO、そのもとでこのFTAだとは思うんですけれども、やはりFTAを進めていかなければいけない、現実問題としてやらなければ いけないという中で、こればかり走ってしまうと、この自由貿易時代、その域内、その両国間ではいいですけれども、それ以外とは逆に格差ができてしまう。こ
ういう現実の中で、我が国の基本方針は一体どうなっているのか、ここをまた改めてお伺いしたいと思います。
中川国務大臣 WTOにつきましては、所信でも申し上げましたけれども、大分、二〇〇〇年からスタートをして、各国、百四十八の加盟国、そしてその 中の多くはいわゆる途上国という中で、やはりごく一部の先進国に比べて非常に要求が厳しいといいましょうか、日本やアメリカやヨーロッパとかなり違う部分
も現実ございます。しかし、日本としては、貿易立国として、世界じゅうの国々と貿易あるいはまた投資、人の移動等々を通じて、あるいはまた、先進国として
は、その国々の経済的なレベル、技術レベルあるいはまたキャパシティービルディングを含めて、お手伝いをさせていただくということも非常に大事だろうと 思っております。
これは、あくまでも一般論としてWTOのルールの中でやっていきましょうと。ただ、大分スケジュールがおくれておりまして、去年のジュネーブでは、 農業の枠組み合意はできましたけれども、ほかの分野についてはまだまだ、例えばサービス交渉の提出なんというのはほとんどの国がまだやっていないとか、非
常に各セクターでばらつきがございます。しかも、これはコンセンサスとしては、ことしの十二月の香港閣僚会議で基本的なモダリティーをつくり上げていこう
ということになりますと、かなりスピードアップをしていかなければいけない。これは共通の認識であるわけでございますので、折に触れて、これから急ピッチ
で、非公式閣僚会合、あるいはまた高級事務レベル会合、あるいはまた日常やっておりますジュネーブでの会合等々を初めとして、あらゆる場でこれをやってい
くことが、最終的には加盟国全体にとっての基本的な意味でのプラスになっていくんだという認識のもとで作業を進めていかなければならないというふうに思っ
ております。
他方、FTA、EPAにつきましては、これはあくまでも、対立する概念ではなくて、いわゆるWTOプラス、一般法のもとに特別法があるようなもので ございまして、お互いにメリットになるものについては、そのルールを超えてやっていくことにメリットがありますねという場合にお互いに進めていこうという
ことであります。
これは個人的な話で大変恐縮なんですけれども、私が今から三、四年前にメキシコに行ったときに、メキシコの車というのは、ほとんど日本車が走っていると思ったところが、古い車は走っておりますけれども、いわゆる日本の新車というのはほとんど走っていない。
これは、NAFTAがあり、それからメキシコとEUとのFTAがあって、あっという間にハンディキャップを負ってしまって、これはちょっと大変なこ とだなというふうに思って、日本も貿易立国としてFTAに真剣に取り組んでいかないと、貿易立国として世界と通商をやります、投資をやりますといっても、
現実はかなりおくれてくるということの実感を私自身持ったものですから、もちろんウイン・ウインの関係というものが大前提で、また、譲るところは譲る、譲
らないところは譲らないという大原則がありますけれども、そのぎりぎりのところで各国とEPAをやっていく。その場合には、東アジアの国々、あるいはまた
お互いにメリットになる国々というところを優先してやっていく。
今委員も御指摘になったように、あらゆる国と今やっていくということは、事務的にも大変な作業も現実にございますので、優先順位を決めて、そして、 できるだけ貿易立国として、お互いにウイン・ウインの経済連携の枠組みをつくっていきたいというのが基本的な考え方でございます。
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