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第163回国会 衆議院会議録
2005(平成17)年03月29日
 
 


参議院「国土交通委員会」6号

 

「公共工事の品質確保の促進に関する法律案」について

 

魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。

良質な公共工事は国民の願いでございますし、また国民経済上も大事なことだと思っておりまして、今まで各機関、長年の努力を積み上げられてきており まして、今回の法案もその集大成の一つではないかなというふうに思っておりまして、その意味で各先生方のおまとめに心から敬意を表するものでございます。

 

今、先行質問の中でも、過当競争等ということで、ダンピング受注が後を絶たないというような現状を踏まえての適正な入札の執行を促すべく提案された というふうに認識をしておりますが、ただ先ほど、先行の北澤先生の方からは、公共工事調達特例法ですか、そういう名前の方がいいんじゃないか、もっと分か りやすく言えば、たたき防止法という、そういう声が、廊下で教えていただいたところでございますが、簡単で結構でございますので、本法律案のねらいといい ますか、目的についてお伺いをしたいと思います。

 

衆議院議員(高木陽介君) 今回の法律案のねらいというふうな御質問でございますけれども、先ほどからの質疑でも出ておりましたけれども、この公共工事というのはこれまでのほかの物品調達とはちょっと異なっていると。

 

例えば、ほかの物品調達というのは、既に市販をされていて市場原理の中で淘汰をされている。どれがいいか悪いかというのは、これはある程度の部分で は見極めが付くという部分がありますけれども、公共工事の場合は、これは、その工事が終わりまして、その目的物、構造物ができて初めてその品質というもの が分かってくると。

 

また、施工者の技術力、そういったその技術力によって品質が左右される、こういった問題、特性が有しておりますので、価格のみの競争から、価格、更 にそれに加えて品質という総合的に優れた調達を原則とすることが必要であると、このように考えておりまして、しかしながら、先ほどからこれも質疑の中で出 ておりましたけれども、多くの発注者においてはその受注者の選定に当たって十分な技術力の審査が行われていない、又は監督検査についても要領さえ整備され ていない、そういう実態が明らかになっておりまして、低価格の入札やくじ引による落札者が決定、こういうのが急増しておりますことによって、技術力を持た ない、そういった者が施工することによって不良品ができると、こういうことも考えられますので、今回はこの法律案によりまして品質をしっかりと確保してい こうと、このような考えの中で法案を提案させていただきました。

 

 

議員立法としての法律案

 

魚住裕一郎君 その今のねらいを含めて、長年の努力というものが、工夫というか、されてきたわけで、国土交通省でもしっかり通達等でやってきたというふうに思いますが、あえて閣法ではなくして議員立法でやったという意味がどういうところにあるんでしょうか。

 

衆議院議員(高木陽介君) 公共工事自体は、これは社会資本整備の上において私たち又は国民の生活にとって重要であると、このような認識の下で、先 ほど申し上げました品質を確保しなければならない。その上において、今現在の公共事業の発注量が減る中にあって、先ほど委員も御指摘がありましたたたき合 いという言葉もございましたように、低価格競争、これがかなり各地で散見される状況の中にありまして喫緊の課題であると。閣法で国交省の方で検討されて出 されるという、こういう考えもありましたけれども、逆にそういう現状をしっかりと認識をして、その問題点を抽出し、さらにその対応策を練るというのが本来 私たち議員の責任でもあるということでの議員立法の提案というふうにさせていただいた次第でございます。

 

 

公共工事における透明性、公正性の確保について

 

魚住裕一郎君 先ほどもございましたけれども、この技術提案ということが大きくクローズアップされておりますけれども、この審査が非常に専門家とい う形になるわけですが、発注者側の恣意的な運用を排除するということが必要かと思いますが、透明性、公正性の確保ということが大事かと思いますけれども、 この法律案ではどのような措置がなされているのか、お伺いをしたいと思います。

 

あわせて、談合ということが言われておりますけれども、全般的なこの法律の中でどのような配慮がなされているのか、お聞きしたいと思います。

 

衆議院議員(高木陽介君) 今二点御質問があったと思います。一つは、その技術提案の審査における恣意的な運用を排除するための透明性、公正性の確 保と、もう一つは、談合等これをどのように防止していくかということで、それについては自民、公明、民主三党でこの議員立法を作り上げるときにいろいろ議 論を重ねてまいりました。

 

その結果、まず本法律案の第三条四項におきまして、基本理念の中でございますけれども、この品質確保に当たりまして、透明性、公正性が確保されるこ とにより、談合等の不正行為が排除されること等により、入札、契約の適正化が図られるように配慮されなければならないと、このように、配慮規定でございま すけれども、明確に透明性、公正性の確保をうたった法律案にさせていただきました。

 

また、その第十二条第二項におきまして、発注者は技術提案の審査及び評価に当たり、中立かつ公正な審査が行われるよう、当事者からの苦情を適切に処 理すること、その他の必要な措置を講ずるものと、このようにも規定をさせていただきまして、一方的に発注者側の恣意的にやらないという、こういったことで 苦情処理に関しても規定をさせていただきました。

 

さらに、その同第十二条四項におきましても、技術提案を求めて落札者を決定する場合には、あらかじめその旨及びその評価の方法を公表するとともに、 その評価の後にその結果を公表しなければならないということで、評価の方法、これが一番重要であると思います。この点についてもしっかりと情報公開をしな さいということで条文の中にしっかりと規定をさせていただきまして、委員御指摘の透明性、公正性の確保又は談合等、こういった問題をしっかりと排除し、適 正に運用していただけるように提案をさしていただきました。

 

 

複数年度の継続案件に対する債務負担行為について

 

〔理事大江康弘君退席、委員長着席〕

 

魚住裕一郎君 今回はこの品質確保ということが主眼ではありますけれども、やはり一連の入札適正化法でありますとか、あるいは逆の面からいえば官製 談合防止法とかやってきたわけでございますが、入札の改革といいますかね、そういう中で、例えば入札のボンドの方式でありますとかあるいは複数年度継続案 件というような場合には国等の債務負担行為の活用というようなことも考えられるところでございますけれども、今回はそういうことは見送られているようでご ざいますが、これはどのような理由からでしょうか。

 

衆議院議員(高木陽介君) 談合防止に関しましてこれまでも様々な立法措置が図られてまいりましたけれども、その今委員御指摘の入札ボンド、これに 関連しまして、国交省の方で平成十三年十二月から平成十四年の七月まで研究会をずっと持っておられまして、その中で、受注業者の破綻リスクの回避と適切な 施工確保、建設産業の淘汰・再編の観点で意義を有するということのほか、公共工事の受注者選定における恣意性の排除等の観点においても効果があるものと考 えられると、このように入札ボンドに関しては評価をしておりますけれども、ただ、現状、その保険市場、これの方の問題として、収縮等の背景があるというこ とで、その引受手の方の問題として、現状ではその導入は困難であると、このようにその国交省の研究会の方も結論を出しております。

 

そういった観点から考えますと、今回、入札ボンドの問題については、研究会で指摘したようにその効果は認められますので、そういった受入れの保険市場、こういった問題もかんがみながら今後更に改めて検討を行っていくべきであろうと、このように考えております。

 

もう一つ、複数年度の継続案件に対する債務負担行為ですね。これに関連しまして、公共工事という場合には単年度でできる場合と複数年度、特に大規模 工事の場合には複数年度にわたることが多々ございます。そういった観点。これは年度ごとに分割されて発注される結果、競争性の確保の観点から問題がある場 合も指摘されておりますし、このため、複数年度にわたる調達全体については、どのように競争的公共調達を行うことが適当かを検討した上で、複数年度にわた る契約の締結や事業を実施することが合理的な場合、その方がしっかりとした公共調達になるであろうと、こういう場合には国庫債務負担行為を積極的に活用す ることで競争性を確保していくべきであろうと、このように考えております。

 

魚住裕一郎君 いや、だからね、今の、何でそこの部分はパスしたのかということなんですが。

 

衆議院議員(高木陽介君) 今回の法案を検討するに当たりまして、これは国だけでやる問題ではございません、公共工事の場合には地方公共団体を始め地方全般にわたってやるということで、これも先ほどからの質疑でございました。

 

審査をしていく上において、それだけの能力があるのかどうか、さらには、今この債務負担行為の部分もそうですけれども、財政の問題もあると思いま す。国の場合には国債を発行して複数の、複数年度の公共調達ということが割に可能である、しかしながら地方公共団体の場合にはそれだけの財政能力があるの か、そういった観点もございますので、やはり現状をかんがみながら、今回はこの法律に入れるのは適切ではないと、こういう判断で、更に検討を進めていくべ きであろうと、このように考えております。

 

 

 

 

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