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第163回国会 衆議院会議録
2005(平成17)年03月30日
 
 


第162回衆議院「経済産業委員会」8号
原子力の安全の問題について

 

今後のエネルギー政策全般について

 

河上委員長 次に、高木陽介君。
高木(陽)委員 公明党の高木陽介でございます。

今回の原子力二法の質問をする前に、先ほど武田委員も冒頭にお話がございました、本日、関電美浜原発事故の事故調査委員会の報告が出てくるということで、後ほど当委員会の理事会でもその報告を受けるようになっております。

この問題、まさに事故が起きた当初から、本当に多くの国民が原子力に対しての不安、これを感じてきた問題でもございますし、この調査報告をもって終わりにするのではなくて、またこれをさらに原子力の安全確保に対しての再スタートにしていただきたいと思います。

また、それに伴いましてというか、関電の方も社長が辞任をするというようなことになりまして、ただ、この発表の仕方また報道のされ方、マスコミ等もかなり批判的にそれをとらえておりまして、当委員会でも午後はこの審議が打ち切られるという形となっておりますし、この問題についてはしっかりと当委員会内で論議をさせていただきたい、このことを最初に申し上げたいと思います。

積立金法案について

その上で、まず最初に今回の積立金法案の問題をお伺いしたいと思うんですけれども、今申し上げたように、原子力の安全の問題というのはかなりというか、ほとんどの方々がこの問題、安全というテーマについて関心を持っている。もう少し申し上げますと、私自身もまたうちの党も、この原子力発電に関してはしっかりと推進をしていかなければいけない。特に、資源のない日本において今後のエネルギー問題ということは本当に重要な課題であり、この原子力をどう活用していくのか、生かしていくのか。こういった問題のある中で、原発のメリット、これは核燃サイクルとあわせましてやっていかなければいけない、これはすごく理解をするんですけれども、何度も申し上げます安全、この問題についていろいろと取りざたされる。特にこの核燃のリサイクルについて多様な意見がございますね、批判もいろいろと出てまいりますし。

やはりこういったエネルギー問題、国民の生活にとって重要な問題でございますから、これを進めていく上において幅広い理解、いわゆる国民の理解がなければ進められないということで、この核燃のリサイクル、これはちょっと大きくとらえますけれども、この政策の推進について、まず大臣、どのようにしていくのか、お考えをお聞かせ願いたいと思います。

中川国務大臣 エネルギー基本計画あるいはまた原子力長期計画等々で長期間濃密な御議論をいただいておりますし、また、当委員会を初め国民を代表する国会の場でもいろいろな御議論をずっと、私自身何回も御質問をいただき、また答弁させていただいております。また、国民の皆様にも、また御地元を初め国民全体に広くいろいろな意見をいただいて、また議論をしていただいて、進めさせていただいているところでございますけれども、今、高木委員の御指摘のとおり、安全であるということがもう大前提であります、巨大なエネルギー施設であるわけでございますから。しかも、これは核物質を使ったエネルギーであるということで、当然安全であるということが第一。

 そしてまた、安全であるだけではなくて、先ほど武田委員からも御指摘があったように、国民に対してきちっとした情報提供をする。これは何もいいことだけではなくて、いろいろなことをすべて国民にきちっと情報提供をする。その上で、御地元を初め国民の皆さんの御理解をいただきながら原子力エネルギー行政を進めていきたいと思っております。

今までは、どちらかというと単発の原子力についてどういうふうにしていくかということでございましたけれども、いよいよサイクルという一つの循環の中での作業の中でこの法案を御審議いただいているわけでございまして、そういう意味で、ある意味では一たん燃やした原子力エネルギーが再処理することによってまた新たなエネルギーに生まれ変わるということを、リユースといいましょうか、最近はやりの言葉で言いますともったいないといいましょうか、使えるものについては使っていくということが、もともと安定的であり安価であるこのエネルギーをさらに再利用していくということを、我々としてはぜひ安全とか理解とかいうことを前提にして推し進めていきたい。

もちろん、いろいろなお考えがあることも承知をしておりますけれども、議論を尽くした上でこのサイクル事業を推し進めていきたいというふうに考えているところでございます。

高木(陽)委員 今、大臣のお話がありましたように、国民の理解を得る、これが一番重要な部分であるかなと思うんです。

このサイクル事業が、みんな話を聞くと、なるほど、いいなと。今、マータイさんの話ですね、もったいないという言葉。まさにしっかりと循環型にしていくという、これも我が党がずっと主張してきた政策でございますので、推し進めていただきたいんですが、これは一方的にやってしまうと、またこれが反発を受けて、本当にボタンのかけ違いが大変なことになるということで、この点はしっかりとやっていただきたいと思います。

その上で、今回の法律、使用済み燃料の再処理等の必要な資金、これはあらかじめ外部に積み立てること、こういうことでございますけれども、六ケ所村ではもう商業用再処理工場がほぼ完成しつつある。この六ケ所で再処理される使用済み燃料に対応した積み立てのみを行うということですけれども、六ケ所で再処理しようとしまいと、使用済み燃料はいずれ再処理される以上、六ケ所工場で再処理されない使用済み燃料に対応した積み立て、これも行うべきではないかと思うんですけれども、この点についてはいかがでしょうか。

小此木副大臣 中間貯蔵をされた後の使用済み燃料についても、最終的にはすべて再処理をするというのが我が国の基本方針であるということはまず言えることなんです。

しかしながら、当面は貯蔵し、将来再処理を行うこととする使用済み燃料については、昨年の十一月に取りまとめられた原子力委員会新計画策定会議の中間取りまとめにおいて、六ケ所再処理工場に続く施設については二〇一〇年ごろから検討が開始されることとされており、現時点においては再処理等に要する費用の合理的見積もりができないということ、また、本法案に基づく積立額については、発電コストの一部をなすことから電気料金として回収されることとなるため、そのような費用についてまで積み立てを義務づけた場合には、需要家に対し適正性を欠く負担を強いることとなる可能性があるということから、当面貯蔵される使用済み燃料については、二〇一〇年ごろから検討が開始されることになっている六ケ所再処理工場に続く施設の建設計画が具体化して、再処理等に要する合理的な見積もりが可能となった段階で、適切な検討を行った上で積み立てさせることとしております。

 

 

電気料金への影響について

 

高木(陽)委員 中間貯蔵、これはこれで理解するんですけれども、核燃料のサイクル事業が円滑に実施されるためには十分な中間貯蔵施設が確保されなければならないわけですね。この立地状況、現状、これはどうなっているのか。

もう一つあわせてお伺いしたいのは、電気料金の話も出ました。最終的にはこの積立額というのは電気料金に転嫁される。電気料金というのは生活にとって負担となってくるというか、国民生活にとっては重要な問題であるということで、電気料金にどのような影響が出てくるのか。負担増加はすると思うんですけれども、ここら辺のところもあわせて御説明をいただきたいと思います。

小平政府参考人 まず中間貯蔵施設でございますけれども、これは、現在事業者が二〇一〇年までに操業を開始すべく準備を進めております。

具体的な動きといたしましては、東京電力が青森県むつ市への中間貯蔵施設の立地を計画いたしておりまして、昨年二月に青森県及びむつ市に対しまして立地協力の要請をいたしました。現在、青森県とむつ市によりまして、立地の可否に関しまして検討が進められているところでございます。

私どもといたしましても、この中間貯蔵施設の円滑な立地が確保されるように、今後とも広聴・広報活動に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

次に、電力料金につきましてのお尋ねでございます。

この法案によりまして費用の外部積み立てを電力会社は行うわけでございますけれども、この費用相当額は料金原価に織り込まれまして、電気料金として回収されることになるわけでございます。

他方、電力各社が料金において具体的にどう扱うかにつきましては、この再処理等に要する費用を考慮するということだけではございませんで、その他の費用の動向でございますとか、経営効率化の進展状況などを総合的に判断した上で実施をされることになりますので、いつ料金改定が行われるのか、また電気料金が値上がりするかどうかにつきましては、現時点では確たることは申し上げられない状況にございます。

他方で、原子力発電におきますバックエンド事業に要する費用だけで見ました場合には、総合資源エネルギー調査会の電気事業分科会の試算によりますと、現在既に行われております内部留保型の準備金制度におきましても料金回収を行っておりますので、今回の制度改正の前後におきまして、需要家の負担に大きな影響が出ることはないというふうに考えているところでございます。

高木(陽)委員 今、長官が電気料金に大きな影響を与えることはないという言い方も最後にされましたけれども、ただ、やはり生活にかかわる問題でございますので、各電力会社がどういうふうにそれに転嫁するのか、していかないのか、こういうことも含めて、ここら辺のところは細かく常時説明責任を果たしていただかなければいけないであろう。特に公共料金でありますから、電気料金というのは。そういう部分では、国民が納得するような形、これを十分に配慮していただきたい、このように申し上げておきます。

もう一つ、積立金の運用ですね。この積立金というのは極めて公共性の高い資金ということになってくると思うんですけれども、この残高が将来的には三兆程度になるというふうにも伺っております。この公共性の高い三兆円程度の資金について、これは運用を失敗しますとまた大変なことになる。これまでにも、去年年金の論議がありましたときに、年金の積立金の運用がどうのこうのといろいろと国会でも議論になりました。そういうようなことで、この積立金をどのように運用していこうと考えているのか、ここら辺のところを具体的にお聞かせ願いたいと思います。

安達政府参考人 積立金の運用についてのお尋ねでございますが、資金管理法人に積み立てられました資金は、極めて長期間にわたる核燃料サイクル事業に備えるものでございます。そういった意味で、長期間でございます。それから、御指摘のとおり、安全かつ確実に管理される必要があると認識してございます。

このため、資金管理法人が行う資金の運用につきましては、その方法を本法案第十四条第一項において法定してございます。すなわち、「国債その他経済産業大臣の指定する有価証券の保有」、「銀行その他経済産業大臣の指定する金融機関への預金又は郵便貯金」、三番目でございますが、「信託業務を営む金融機関への金銭信託」に限定することとしてございます。

具体的な資金管理法人が行う資金運用についてでございますが、基本的には、国債その他安全な有価証券の保有等で行われるということが原則でございますが、電気事業者が再処理のための資金を取り戻す際に必要となる分につきましては、流動性を確保する観点から、短期間の金融機関への預け入れ等によって行われるものと考えてございます。

いずれにいたしましても、当省としては、資金の運用に当たっては、安全性、確実性を旨とし、長期安定的運用が行われるよう十分監督をしてまいる所存でございます。

 

放射性廃棄物の最終処分について

 

 

高木(陽)委員 今のお言葉、きれいなお言葉なんですけれども、本当にこういった問題はしっかりとやっていただきたい。またここら辺のところでミスが出ますと、ここでまた信頼が損なわれるということですね、よろしくお願い申し上げたいと思います。

この法案について最後の質問になりますけれども、最終処分場について。

この法案が成立しますと、原子力発電のバックエンド事業、これについてはより一層の環境整備が図られてくる。ただ、先ほど小此木副大臣の答弁にもございました、大切なのはバックエンド事業の高レベル放射性廃棄物の最終処分ですね。既に環境整備の法律が制定されているけれども、いまだ場所が決まっていない。これは超長期の事業であるけれども、この選定に当たっては、いろいろな地域のそういう問題等々があるけれども、最終処分場の選定を初め、この最終処分事業の円滑な実施に向けて、大臣はどのようにお考えなのか、お聞かせ願いたいと思います。

中川国務大臣 核燃サイクルの最後の段階、つまり最終的な廃棄物、その中の高レベルのものについては、当然これはきちっとサイクルの中で位置づけていかなければいけないわけでございますが、一つには、まだまだ作業に時間的な余裕があると言ったら変ですけれども、我々、今慎重に作業を進めているところでございます。

特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律というものに基づきまして、実施主体として原子力発電環境整備機構というものを設立したところでございますけれども、最終処分したものが本当に放射能を発することがなくなるのにこれまたとんでもない時間がかかるわけでございますので、超長期的な観点からこの問題に取り組んでいかなければいけませんけれども、既に平成十四年から全国の市町村に、ぜひ最終処分場として手を挙げてくださいというお願いをしているところでございます。

国としても、またこの機構あるいはまた電力会社とともに、最終的に重要な、そして超長期的なこの国家的プロジェクトにぜひ御協力いただけるような自治体が出ていただけるように、我々としても今後も一層努力していかなければならない、避けて通れないことだということは言うまでもないことだと思っております。

高木(陽)委員 自治体の方としてみれば、なかなか、そういったものを受け入れるというのはかなり勇気の要ることでありますし、住民の方々が、全員が賛成してくれればいいんでしょうけれども、絶対反対者が出るであろう。だからこそ、原子力の必要性また安全性、そういった部分をしっかりと浸透させていく、こういう問題もあわせて必要な部分であろうな、このように考えておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。

 

原子炉等の規制法案について

 

 

続きまして、原子炉等の規制法案の方に移りたいと思いますが、まず、守秘義務と情報公開との関係ということでちょっとお伺いをしたいと思います。

今回の法案で、原子力に関するテロを防ぐ、防護に関する機微な情報がテロリストに漏れないようにする、これは当然ですね。逆に言えば、これまでそういったものがなかったのはなぜだったんだろう、そういうふうに思うぐらいですけれども。

今回の改正におきましてこういう機微な情報を知り得る者に守秘義務を課す、秘密を漏らした者に対して厳しく罰則、これは本当に必要でありますけれども、一方で、守秘義務というものがありながら、原子力というものは、先ほどから何度も申している、安全を担保するために、または安心を担保するために公開の原則、これも必要だと思うんですね。

国民の中には、原子力事業者の隠ぺい体質を問題視する声、これもあるわけですけれども、ここら辺のところで、事業者に守秘義務が課せられていることを口実にしまして事業者が情報公開というものをぐっと、これはだめなんです、こういうふうに消極的になってしまう、これは避けなければいけないと思うんですが、事業者に守秘義務を課すことが本当に原子力の情報公開の妨げにならないか、ここら辺の関係性について御見解を伺いたいと思います。

小此木副大臣 守秘義務の対象となる秘密は、国際原子力機関、IAEAのガイドラインに規定されている、不法に開示されると核物質及び原子力施設の防護を損なうおそれのある情報というのを基準にしております。

限定的にこれを設定することとしておりまして、具体的な秘密の範囲でありますけれども、原子炉等規制法の関係省令で特定をして、守秘義務者の範囲を示した指針を国が策定いたします。これを受けて事業者が情報管理要領を策定し、具体的な秘密事項とそれぞれの秘密保持義務者を規定することを予定しているということであります。

また、事業者が設定した秘密の範囲に過不足がないかを国が確認して、新たに設置する第三者機関も、情報公開の精神等に照らし妥当であるかどうかを確認いたします。

守秘義務の対象は限定的かつ明示的に特定されるため、守秘義務を課すことが情報公開の妨げになるとは考えておりません。

いずれにせよ、情報公開の精神等にもとることのないように、厳格かつ適正な運用を実施してまいりたいと思います。

高木(陽)委員 今、明示していくというふうな副大臣の御答弁もありました。これははっきりしないと、本当に事業者の方がいろいろな理由をつけて持っている情報を隠してしまう可能性もありますので、その守秘義務をだれが課せられていくのか。

一方、守秘義務を課せられる人というのはいろいろな人がいると思うんですね。原子力施設にかかわる人、これは例えば清掃をする人もいるでしょうし、こういった問題も含めまして、このだれがということと秘密の範囲ですね。これについて、明示するというふうに言われたように、はっきりとして、もっと言いますと、第三者が見てはっきりわかるような形にしていただきたいなと。そうしないと、恣意的にゆがめられる可能性がございますし、また、その関係者、だれがというのがはっきりしないことには、自分はどうなのかな、こういうことも出てきますので、この点はよろしくお願い申し上げたいと思います。

クリアランス制度について

 

 

続きまして、クリアランス制度、この導入の意義ですね。

クリアランス制度は、従来の放射性廃棄物として処理していたもののうち、人体に悪影響のない、極めて低い放射能濃度レベルの資材について再利用すること、これを可能にする。先ほどの法案の方でも申し上げました循環型社会、公明党もずっと主張しておりましたけれども、こういう観点から重要な制度であるというふうには認識しているんです。

一方で、放射性廃棄物として厳重に処理されていたものを再生利用や通常の廃棄物と同等の処分を可能にするというこの制度が、逆に不安を抱かせる可能性もあるわけですね。原子力の分野において、何度も先ほどから申し上げておりますが、安全性というものが重視される、されなければならない。この導入が、単に規制を緩和することによって事業者だけがメリットを受けているんじゃないか、こういうように思われたら逆にこれはマイナスになりますので、この制度導入の意義について御見解を、大臣政務官、よろしくお願いします。

平田大臣政務官 恐れ入ります。私から答弁申し上げたいというふうに思っております。

もう御承知だとは思いますが、この制度、IAEAの最新の安全指針による数値から設定をされておるわけでございまして、放射性廃棄物と、放射性廃棄物として扱う必要のないものの区分、こういうことでございまして、これによりまして、原子力利用に伴い発生をいたします廃棄物の安全な処理処分並びに資源の再利用も可能になると考えておるわけでございます。

当然、これはもう原子力施設の廃止措置がこれからいよいよ本格化するわけでございますので、それをさらに円滑に進める上で必要不可欠でございますので、御指摘の、制度の意義やその安全性につきまして、さまざまな機会をとらえまして、広く国民の皆さんに御理解いただけるように努めてまいりたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。

高木(陽)委員 クリアランスされたものが原子力施設の外に搬出される。これが、不適切なクリアランスによって放射性廃棄物が施設の外に搬出されるようなことになれば、これだけでまた、先ほどの美浜の原発じゃないですけれども、また大きな問題となって原子力行政についての信頼を損なってしまうということで、それぞれの事業者、これはこれでしっかりとやっていただかなきゃいけないんですが、まさにここも国が関与していかなければいけないであろうと。

国がしっかりとチェックする、この点について、具体的にどういうふうにしていくのか、この点を伺いたいと思います。

松永政府参考人 お答え申し上げます。

クリアランス制度におきましても、クリアランスレベル以下のものであるという確認を行うことは、一義的には、ほかの原子力の安全確保の分野と同様に事業者の責任でございますけれども、国といたしましても、その活動が適切だということにつきまして、この法案に基づきまして厳格にチェックすることにいたしております。

具体的に申し上げますと、クリアランスの確認におきましては、原子力事業者は、国が定めました技術基準などに基づきまして、対象となります資材の測定及び評価の方法を定めます。この定めた方法に従いまして判断したものにつきましては、搬出までの間、適切に保管管理をする、あるいはまた測定などの記録を作成、保管する、こういう義務を課しているわけでございます。

こうした事業者の活動につきまして、国といたしましては、まず、事業者が定めます測定、評価の方法が技術基準に照らして妥当かどうかということをあらかじめ審査して認可をいたします。次に、具体的な測定、評価の結果につきましても、記録あるいは国みずからが抜き取り測定をするというような形で確認をしてまいります。

また、年に四回行います保安検査あるいは随時の立入検査等を通じまして、こうした品質保証活動がきちっと行われているかどうかということにつきましてもチェックすることとしております。

高木(陽)委員 そういう制度が国のチェックのもとで導入される、これはこれで理解はしますけれども、新しい制度を導入するときに、やはり移行期間というのを考えなければいけないのではないかなと。いわゆる安心と安全ということなんです。どういうことかというと、安全だといっても、国民の中には安心感があるかどうか。

これはちょっと別角度なんですけれども、例えばBSE問題で、日本の牛には全頭検査を、全部やるようになった。安全ですよと言われても、やはり心の中のどこかには不安感がありますから、すぐに牛肉の消費というのは戻ってこなかった、いわゆる全頭検査をやってもですよね。

と同じように、やはりこういった制度を導入するときには移行期間みたいなことをしっかりと考えた方が、定着するまで考えた方がいいのではないかなというふうに思うのと、もう一つ、そうはいっても、一〇〇%絶対に大丈夫だというふうに思いながら信じてやっていくわけですが、やはり不測の事態というのは起きるわけです。原発の事故というのはそういうものですね。これはもうつくる前から完璧にしてやっているはずなんですけれども、それには人為的なミス、そういったものもあるでしょう。

そういった問題に関して、万一の事態が起きた場合、いざというとき、そういうことも想定して制度の設計ということが必要なのではないかと思うんですが、クリアランスされたものにまじって、原子力施設のほかに放射性廃棄物が搬出されたのが見つかった場合、国はどういうふうに対応するのか、この点もあわせてお伺いいたします。

松永政府参考人 お答え申し上げます。

クリアランス制度の運用の結果クリアランスされたものにつきましては、御指摘のとおり、廃棄物と同様の取り扱いを受けることになりますけれども、一方で、新しい制度でございますので、定着するまでの間、まさに国民に信頼感をもって受け入れられるような、そういう取り組みも必要だと考えております。

 具体的には、再生利用、処分の場合にはどこに最初に搬出されるのか、あるいは、有価物として再生利用する場合にはそういう処理をする会社はどこなのかということにつきまして、国といたしましても、事業者に対して、具体的に把握するように求めていきたいと思っております。

これを受けまして、事業者におきましては、当分の間、クリアランスされたものにつきまして、率先して社会の理解が得られるように、あらかじめ了解済みの処理業者あるいは限定された産業廃棄物処分場に搬出をするということを表明しておりまして、こうした形で円滑な制度の定着に努めてまいりたい、かように考えております。

それから、仮にクリアランスレベルを超えるようなものが外に出たということでございますけれども、もともと確認対象の資材につきましては、汚染のレベルが低いものをあらかじめ選定しておりますので、このような事態になり得ましても、直ちに人の健康に影響が及ぶ、こういう事態にはないというふうに考えております。ただ、そうした事態が発生いたした場合には、国といたしましては、きちっと調査を行いまして、炉規制法に基づきまして適切な措置を講ずることとしております。

具体的には、炉規制法に基づきまして、放射性廃棄物の回収を含む措置命令を発出する、あるいはこの命令に従わない場合には罰則を適用する、こうした法律を厳格に適用してまいりたいと考えております。

また、具体的にこうしたプロセスをどのような形で進めていくのかということにつきまして、環境省等も含めて、具体的なマニュアルづくりみたいなものも検討してまいりたい、かように考えております。

高木(陽)委員 時間が参りましたのでこれで終わりますが、特に原子力問題、この問題につきましては、これまでもずっと言われ続けてきましたけれども、一番重要なのは透明性である。もう一つは、透明性があるとともに、多くの国民はこの原子力問題については素人なわけですね、その方々が理解ができる、そういう説明責任、これがやはり問われていると思うんです。ここのところが車の両輪のごとく、透明性、そしてまた説明責任と、これが相まって初めて信頼というものが高まってくる、これを、何度も言われ続けてきたと思いますけれども、あえて申し上げまして、質問を終わりたいと思います。

ありがとうございました。

 

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