証人
姉歯 秀次 氏
木村 盛好 氏
篠塚 明 氏
内河 健 氏
高木(陽)委員
公明党の高木陽介でございます。
本日は、姉歯証人に来ていただきまして証人喚問ということで、この問題が発覚してから、十一月の十七日、国土交通省で偽装問題が発表され、約一カ月間、この間、姉歯証人が手がけた偽装の物件、これが次から次へと広がっていく中で、まずは被害住民、特にマンションに住まわれている方々も、大変な思いをして今生活をされておられる。さらには、それ以外の普通のマンションに住んでおられる方々も、この問題をきっかけに、本当に耐震構造は大丈夫なのか、こういった問題の国民的不安をあおっているという、大変な問題になっております。
そういった部分において、今回の証人喚問において姉歯証人がしっかりと、今までの経緯、より具体的に述べることによってその責任の所在をはっきりさせることが一番重要だと思います。さらには、そのことが次の再発防止にもつながっていくということで、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
その上において、まず、先ほど委員長からの質問、さらには同僚議員からの質問がありました。そこで、一番最初の偽装のきっかけの部分、これを述べておられましたけれども、さらに具体的にお伺いしたいと思うんです。
姉歯証人がこの問題を公の場でお話をされたのは、事件が発覚したとき、事務所において、事務所前でマスコミのインタビューを受けたその一回と、さらには、十一月の二十四日、国土交通省の聴聞において述べたこと。しかし、この国交省の聴聞というのは、その全容が明らかになっていません。その点を踏まえながら、時間の経過とともに思い出したこともあるでしょうし、そういった点、訂正もされても結構ですので、しっかりとお話しをいただきたいと思います。
そこで、まず、そのきっかけということで、先ほどお話のあった木村建設の篠塚元支店長、東京支店長から圧力があったというふうにありましたけれども、十一月の二十四日の国交省の聴聞において、取引先の施工会社三社の名を挙げて、うち一社から依頼で構造計算書を作成したところ、鉄筋量を減らせと指示され計算書をつくり直した、しかし、再度もっと減らせと迫られ、これ以上減らすと問題が生じると反論したが、それなら他の設計事務所にかえると言われた、このため、仕事がないと生活に困るので応じたというようなことを述べたというふうに報じられておりますけれども、この部分について、これが木村建設篠塚東京支店長ということでよろしいですか。
姉歯証人
はい、そのとおりです。
高木(陽)委員
そうなりますと、先ほどのお話では、九八年ごろというお話がありました。先日行われましたこの国会での参考人質疑において、木村建設は、姉歯証人とのつながり、九六年ごろ、ある鉄骨会社の紹介によりつながったというふうなお話がありましたけれども、それでよろしいか。それとも、その鉄骨会社の紹介の後、具体的な物件、いわゆるマンションなのかそれともホテルなのか、九六年、九七年、偽装をまだ手がけていないときは、どういう物件をやっていたのか。これを伺いたいと思います。
姉歯証人
木村建設とのきっかけは、九州の鉄骨会社の方がきっかけであります。それはそのとおりでございます。
それで、その後すぐ仕事が来たわけではありませんで、小規模のちょっと、物件はちょっと思い出せないんですけれども、まあ、年に一件か二件というか、数件程度の取引だったと思います。
高木(陽)委員
その年に数件程度の取引のときに、もうその時点から、篠塚支店長から具体的に、鉄筋量を減らせ、こういった指示があったかどうか。その点はどうですか。
姉歯証人
小規模の建物に関しましては、訂正かける必要がなく経済設計できましたので、そういったことはなかったと思います。
高木(陽)委員
先ほどの質問の中でお答えがありました、グランドステージ池上が最初じゃないかというようなお話がありましたけれども、その以前に鉄筋量を減らせという話はなかったんですか。
姉歯証人
その以前はほとんど、もう支店長とほとんどお会いする機会もなかったので、多分なかったと思います。
高木(陽)委員
では、そのグランドステージ池上の物件のときに初めて、木村支店長から具体的にその鉄筋量の話というのが出たんでしょうか。
姉歯証人
始まりはそうだったと思います。
高木(陽)委員
そのときに、先ほどのやりとり、お答えの中で、これ以上やると問題が生じる、いわゆる法令違反になるということを言われたと思うんですけれども、それを言ってもさらに木村支店長が、それでも減らせと言ってきた。ここをもう一度確認をしたいんです。
姉歯証人
まず、一回目の図面を出しまして、それで見積もりをかけます。それで、見積もりの予算書を出しまして、予算が合わないからやり直してくれという感じです。
高木(陽)委員
つまり、木村支店長はその時点で、これはもう法令違反になる、そういう認識はあったというふうに言ってよろしいでしょうか。
姉歯証人
私が申し上げている、これ以上できませんという言葉の中にはそういう意味が含まれておりますので、もう十分に認識はあったと思います。
高木(陽)委員
もう十分に認識があったというふうに今、姉歯証人、おっしゃられました。これは重要な発言だと思うんですね。
前回の参考人質疑のときに、私、篠塚支店長に質問をしたときに、姉歯証人が国交省の聴聞でそういったことを言われた。一方、篠塚支店長は、鉄筋量を減らせと言ったかもしれないけれども、法令遵守の範囲内だ、こういうふうに言った。では、どっちがうそをついているんだというふうに聞いたときに、そのとき、姉歯証人のことはわかりませんけれども、私はうそはついていませんというふうに彼は言ったんです。つまり、今の証言によって、木村支店長は十分にこれが法令違反になるという認識があったという、こういうことが今の証人の発言によって明らかになってきたと思うんですね。
さあ、その上で、今回の問題というのは、一つはマンションの問題、一つはホテルの問題というのがあります。俗に言うホテルルート、マンションルートといって、きょう呼ばれるメンバーというのは大方ホテルの部分でありますけれども、その点でもう少しお伺いしたいのは、問題の発覚となった一番最初、これは二〇〇三年の段階、横浜の設計事務所において、この間、参考人質疑で来ていただきましたアトラス設計の渡辺社長がこの問題を指摘したのが一番最初であった、こういうのが明らかになってきました。
そのときに、これも参考人質疑で明らかになりました、その場にいたのが、総研の四ケ所さん、さらには木村建設の篠塚支店長、そして平成設計の担当者、そして姉歯証人。これが四人そろう中で渡辺社長がその問題を指摘したという、こういうのがあったんですけれども、それは事実でしょうか。
姉歯証人
はい、事実です。
高木(陽)委員
そのときに渡辺社長が問題を指摘したところ、姉歯証人はそれを外注したということで言われて、その後その物件はおりたという話になったというふうに証言をされています。
さあ、その点において、外注をされたのか、それとも姉歯証人がみずからやったにもかかわらず外注をしたというふうに言い繕ったのか。この点はどうでしょう。
姉歯証人
外注したかどうかは、言ったかは私ははっきりとは覚えていませんが、そういうニュアンスで言ったかもしれません。はい。
高木(陽)委員
そうすると、その物件の構造計算については、姉歯さんがやったんですか、それとも別の方がやったんですか。どうですか。
姉歯証人
私がやりました。それで、その場で指摘されましたので、先ほどの説明みたいな感じで言われましたので、その場で、間違いました、間違ったというか、違っていますねと、違っていますとその場でお答えいたしました。
高木(陽)委員
その点で、それはいわゆる偽装をしていたということなんですけれども、まあ間違っていたということでその場は認めたんですが、そのことについて、鉄筋量を減らすだとかそういった偽装工作について、その場所にいた木村建設篠塚支店長、さらには総研の四ケ所さん、もう一人は平成設計の担当者、この方々は、そういった姉歯証人が偽装しているという認識はあったのかどうか。この点はどう思われますか。
姉歯証人
偽装していた認識といいますか、私がその場で低減していますねということを認めておりますので、それは私の横で聞いておりますので。どういうふうに判断されたかはわかりませんけれども、事実、低減したということは聞いております。
高木(陽)委員
今回の問題について、よく言われている、組織的にやっているんじゃないかという疑問なんですね。そこを、今回姉歯証人の証言によって、一つ一つ事実を確認していきたいと思うんです。
さあ、そういった中で、具体的に鉄筋量を減らせと言われたのは木村建設篠塚東京支店長というふうな話をされましたが、いわゆる二十四日の国交省の聴聞において三社の名前を挙げたというふうに、これは国交省の方も発表されているんですけれども、その残りの二社、これは、俗に言われているのはヒューザーとシノケンというふうに言われているんですけれども、その点はいかがなのか。また逆に、この会社からもそういったプレッシャー、圧力等があったのかどうか。この点はどうですか。
姉歯証人
シノケンに関しましては、オーナーさんがシノケンになっておりますが、元設計もシノケン、施工法人もシノケンというふうになっておりますが、実際に行ったのは、元設計木村建設、施工法人木村建設。俗に言う、業界で丸投げという形をとっておりました。
ヒューザーの関与は、ちょっと、どうもよくわかりませんけれども。
高木(陽)委員
そうしますと、木村に丸投げして木村が全部やったという、こういう認識でよろしいわけですね。
もう一つ。ヒューザーの問題はちょっとおいておいて、これも重要な問題なんです、マンションルートというのは。これは、姉歯証人の証言というのはこれから大きな問題になりますので、後ほど聞きたいんですが、もう一つ、一つのルートとして、姉歯証人がいる、それを発注している木村建設、または平成設計、もう一つ上に総研がいるという、こういうことなんですが、総研というのはなかなか見えてこない。
きょうは内河所長が証人喚問をされるということで予定しておりますけれども、その内河所長が先日国交省で記者会見をやられたときに、姉歯という名前なんか聞いたことない、会ったこともない、こういうふうに言われているんですが、この点について、総研のセミナーで姉歯証人が講師をやったという話を聞いているんですが、それは事実としてあるかどうか。どうでしょう。
姉歯証人
講師をやったのは事実です。
それで、内河所長とは、平成設計の先代の社長が何年か前にお亡くなりになったんですが、そこの葬式といいますか、告別式でしたかな、お通夜だったか告別式だったかで、お話はしませんでしたけれども、そこでお顔だけは拝見いたしたというか、すれ違いのような感じでお会いしたことはあります。
高木(陽)委員
平成設計の先代の告別式のときにすれ違った、そのときには名刺交換だとかそういう形で、お互いが認識するという形じゃなかったんですか。
姉歯証人
名刺交換は内河所長とはしておりません。
高木(陽)委員
では、もう一つ。先ほど伺った、総研のセミナーで講師をやられた、そのとき、それは、いつ、どこの場所で、また、その場所において内河所長はおられたのか。また、内河所長とそういうような何らかの接点、交流、または会話、したのかどうか。その点はどうでしょう。
姉歯証人
セミナーのときは、ちょっと担当の方、今ちょっとおやめになって、名前は思い出せないんですが、コストダウンについてお話を、総研の本社で、平河町の本社の方で、私が、全部やったわけじゃないんですけれども、部分的に一時間ぐらいの時間、講師いたしました。(高木(陽)委員「いつ」と呼ぶ)ちょっと何年前かは忘れたんですけれども、何年ぐらいになりましたか、四、五年以上前になるかもしれません。
高木(陽)委員
そのときに内河所長はおられましたか。
姉歯証人
担当の者、名前はわからないですが、一名だけで、内河所長はおりませんでした。
高木(陽)委員
あともう一つ。総研というこのコンサルタント会社がホテル業をやっていたと。実際問題、今、国交省や地方公共団体等特定行政庁が調べている中で、姉歯証人の二百十物件、そのうち七十一が今のところ偽装しているというのが明らかになっている、まだ調査中のものはありますが。その中で、やはり半分はホテルなわけですね。時期的に言うとホテルが先なんですけれども、先ほどグランドステージ池上が最初じゃないかというふうにお話がありましたけれども、この点、もう一度確認します。
ホテルも九九年、先ほど九八年が最初だと言いましたけれども、ホテルも九八年から九年にかけてからスタートされていると思うんですが、この点、どちらが先だったのか。この点、どうでしょうか。
姉歯証人
記憶は定かではありませんが、恐らく、九八年ごろのグランドステージ池上という物件が多分ホテルよりも先、前というか先だったと思います。はい。
高木(陽)委員
あともう一つ、きょうは証人喚問でお呼びしていないんですけれども、平成設計との関係ですね。
先ほど御指摘しました横浜の設計事務所の件で、港区の物件ですね、このときにお会いしたときに、名刺を平成設計の名刺を使われた、こういうふうにも言われているんですが、この点、平成設計とのかかわりというのはどういう経緯だったのか。また、どれぐらいの形で偽装、ある意味では、平成設計担当者から具体的な偽装の話はなかったのかどうか。その点について伺いたいと思います。
姉歯証人
名刺につきましては、平成設計が向こうでつくりまして、打ち合わせごとに、今回は平成設計でいってくれというときに、この名刺を使ってくれという形で向こうで用意されました。
平成設計というのは、基本的に木村建設の一〇〇%子会社でありまして、木村建設の傘下といいますか、下請的というか下の立場になりますので、実質上、木村の方が上の立場にありますので、木村の方が主導権を握る場合が多いです。
それと何でしたっけ。――はい。
高木(陽)委員
時間が限られておりますけれども、先ほどちょっと指摘した、これで最後の質問になるかもしれませんが伺いたいのは、ホテルルートというところで、木村、平成が組んで、総研と組んでいるという一つの構図があるんですが、マンションルートになってやはりヒューザーが前面に出てきている。
この点、ヒューザー、小嶋社長または担当者等々から、このコスト削減の部分で具体的な話、例えば鉄筋量を減らせ、もう少し、具体的なその鉄筋量の話は出ないけれども、コストダウン、ここをやってくれ、またはこの金額でおさめてくれ、そういった指示はありましたでしょうか。
姉歯証人
ヒューザーからは直接的に私にはありませんけれども、打ち合わせの中の段階で、例えば、今回、坪四十五万でやる、五十万でやるとか、いろいろ物件ごとに違うんですけれども、坪単価が決まるということは、仕事がそこから始まりますので、すべて。ということは、施工の段階で相当苦痛というか何というか、負担がかかるわけでありまして、それが全部に影響すると思います。
高木(陽)委員
そうしますと、ヒューザーが坪単価を指定してくる、そうなると、施工会社である例えば木村等と打ち合わせをするときに、もうこの時点で、偽装はせざるを得ないな、偽装するのは当たり前だな、こういう認識でその構造設計に取りかかったのかどうか、この点も伺いたいと思います。
姉歯証人
いや、私はもう当たり前というふうには思っておりません。
高木(陽)委員
例えば、そのヒューザーからの物件がありました。その施工会社、そして設計として打ち合わせをする、構造設計を打ち合わせするときに、坪単価これだけ。このときに、この金額だとまた法令遵守できません、こういった会話等々は、その担当者である篠塚支店長や、またさらには売り主のヒューザー等とそういった話はされましたでしょうか。
姉歯証人
私の方の立場としましては、ヒューザー側と直接打ち合わせする立場にありませんので、必ず木村建設とのやりとりになります。その場で何度も、要するに、プランごとに形状が、壁の量とか全部違ってきますので、その都度、これじゃ無理ですよということは言ってきました。
高木(陽)委員
時間が参りましたのでこれで終わりますが、残る同僚委員、野党のメンバーも質問しますし、誠心誠意、より具体的に述べることがこの真相を、先ほど冒頭に申し上げました責任の所在をはっきりする、それは逆に住民の補償の問題にも大きくかかわるので、この点はしっかりと答弁をよろしくお願い申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
ありがとうございました。
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