経済産業副大臣 西野 あきら 氏
政府参考人
(経済産業省大臣官房商務流通審議官) 迎 陽一 氏
(国土交通省大臣官房審議官) 加藤 利男 氏
高木(陽)委員
公明党の高木陽介でございます。
先日の国土交通委員会と経済産業委員会の連合審査でも質問させていただきまして、引き続きお伺いさせていただきたいと思います。前回は国土交通委員として質問をしまして、今回は経済産業委員として、両方兼ねておりますので、質問させていただきたいと思います。
昨日、まちづくり三法の改正ということで、その一つの大きな柱である都市計画法の方が衆議院の本会議で通過をいたしました。本委員会にかかっている中活法、中心市街地活性化法の改正ということで、この車の両輪の問題、これはともにしっかりと連携をとりながらやらなければいけないということで、まず、きょうは国土交通省も来ていただいておりますので、国交省の方に御質問申し上げたいと思います。
今回の改正で、中心市街地に大規模集客施設を集めていこう、こういう発想があると思うんですけれども、これまでの経緯の中で、もう既に郊外型になってしまった町というのはいっぱいあるわけですね。もう既にそこに人が住んでいる、そこに大規模店舗もある、そこで一つの完結してしまっているような郊外型。こういう地域を改めてまた中心市街地に集約していくというのはなかなか難しいと思うんですけれども、そういった地域はどうしていくのかという問題、これがまず一つ。
さらに、本来であれば、それぞれ生活をしている、中心市街地に生活している人もいますし、また郊外に生活している人もいる、こういったそれぞれがしっかりと並立することが重要ではないかなとも思うんです。この中心市街地に居住する人、または隣接地域に居住している人、歩いて暮らせるまちづくり、こういうコンセプトの中で、そちらの方の人たちはいいんですけれども、じゃ、郊外の人たち、今車を中心に生活をしている人たち、これはどうなっていくのか、こういった問題についてお答え願いたいと思います。
加藤政府参考人
ただいま御質問二点あったと思いますが、一つは、既に郊外型となった地域を改めて中心市街地に集約することは非常に難しいんじゃないかという点と、郊外にもう既に住んでおられる方の利便性についてはどう考えているんだというお尋ねだったと思います。
私ども、これからのまちづくりに当たりましては、今後の人口減少ですとか超高齢社会に対応するために、先生も御指摘ありましたが、都市機能の無秩序な拡散を防止して都市の既存ストックを有効活用したコンパクトなまちづくり、これを推進していくことが非常に重要だというふうに考えております。そのための拠点として、これまで公共交通ネットワークの拠点として整備され、あるいは既存の都市ストックが十分確保されて、そしてまた地域の核としての歴史、文化を有している中心市街地が活性化されることが非常に望ましいというふうに考えております。
ただ一方、地域によりましては、郊外に新たな拠点が先生御指摘のように既に形成されている、あるいは形成されつつあるというところもございます。したがって、そういったケースの場合まで、そこを新たなまちづくりの拠点とするというケースがあってはいかぬというふうに一律に否定するということでもないというふうに考えております。
いずれにいたしましても、これからのまちづくりは、地域が適切に判断して、都市機能の適正立地を確保する必要があるというふうに考えております。このため、今回の改正によりまして、広域的に都市構造やインフラに大きな影響を与える大規模な集客施設について、これまでの土地利用の原則を逆転させまして、一たん立地を制限した上で、立地する場合には都市計画の手続を経ることにより、地域が判断する制度に改めるということにしたものでございます。
こうした施策を取り入れることによりまして、中心市街地が活性化されれば、郊外に住んでおられる方々も中心市街地でのにぎわい等を享受することができるというふうにも考えておりますし、また、郊外居住者の日常生活の身の回りの買い物等につきましては、今回の改正では、先ほども御議論がありましたように、大規模集客施設については一万平米以上ということになってございますので、一万平米以下の施設を制限の対象とはしておりません。したがって、今申し上げました日常生活の身の回りの買い物等について郊外居住者が不便を来すようなことはないというふうに考えております。
高木(陽)委員
先ほど自民党の山本委員も御質問して、この都市計画法のこれまでの経緯、ずっとお話をされて、答弁もされたと思うんですけれども、そもそも日本のまちづくりというのは計画性がない中で進んできてしまったな、こう思わざるを得ないと思うんですね。
そういった中で、国土交通省、前の建設省も努力をされて、都市計画法等々つくりながらやってまいりましたけれども、例えばヨーロッパの町を見た場合に、都市、町というのができてくるのは五年、十年の単位ではなくて、百年、二百年の単位で町というのができてきて、やはりそこには、そこに住んでいる人たち、またはそこにかかわる人たちがみずからつくり上げてきた、そういった歴史と伝統というのがあるんですね。
日本の場合にも、江戸時代、またさらにその昔の時代から、それぞれ町というのが存立しながらやってきましたけれども、そういった中で、明治維新以降、近代国家になってから、都市という概念というのがなかなか定着しないまま来てしまった。一つのチャンスは、昭和二十年の敗戦から復興するときに本来であればつくるべきであったのが、そういったことがないままに来てしまったのではないかなと感ぜざるを得ません。
しかしながら、だからといってそれを否定していてもしようがありませんので、今回の改正法でしっかりとまたさらにまちづくりに取り組んでいってもらいたいし、私たちも取り組んでいきたいと思います。
続いて、これは大臣にお伺いした方がいいかなと思うんですけれども、今回の中心市街地活性化法の改正、内閣の中に中心市街地活性化本部ができる、さらに、地域においては中心市街地活性化協議会、この役割というのがすごく重要になってくると思うんですけれども、要は、どういうようなシステムをつくられても、問題は人によると思うんですね。人材がしっかりしていないと、ここら辺のところは、仏つくって魂入れずじゃありませんけれども、この点、地域の人材育成、これは商店街等々も含めて、みんな努力はしているんですけれども、やはり何をしていいのかわからない、こういう現状が多いと思うんですけれども、この人材育成について、どのように経済産業省としてお考えか。では、副大臣。
西野副大臣
古い言葉に企業は人なりということがあります。まちづくりも、当然町を形成するのは人でありますし、それを担うのも人であろう、このように思いますから、人材の育成、人というものは大変大切なことだというふうに思っております。特に、まちづくりの中で成功しておる例が多々あるわけでございますが、そういうところを見ましても、実に、まちづくりに対して熱意とやる気のある人、打ち込むことができる人、そういう人が現に存在をしておるということでございます。
さらに、それだけではありませんで、先生も今一部触れておられましたけれども、それぞれの町には歴史や文化があるわけでありまして、そういう独創的な事柄を取り入れて、その中からアイデアというものが出てくる、そこに一つのすばらしい町の形成というものができるのではないかというふうに思っておるところでございます。
したがいまして、経産省といたしましても、将来のまちづくりのリーダーとなるべく人材の育成に積極的に取り組んでいるところでありますが、本年度から、各地域で、経験豊かな、しかも強い責任感を持って実行できる、そういう優秀な方をまちづくりの人材として活用できるように、その活動支援を行っていきたい、このように考えております。
高木(陽)委員
まさに、人によって生きるも死ぬも変わってくる。
特に二階大臣は観光の方も詳しかったので、私も国交省の政務官をやっていたときに観光の方をずっとかかわってきて、例えば湯布院という町が本当に観光地として全国的にすばらしい中で、観光カリスマがいらっしゃって、いろいろなお話をお伺いしたときに、あそこの町は江戸時代から隠れキリシタンの町だった、ある意味で言うと迫害をされ続けてきて、その中で、お上から支援を得ない、そういう発想がもう根づいてしまった、だから、逆に言えば自分たちでやるしかないということで、結局、戦後五十年間、六十年間の間に自分たちでずっと町をつくってきた、そういう経緯があるわけですね。
そういうことを考えますと、今副大臣もお話になった歴史、伝統、こういった中で、それぞれの地域の人を本当に生かしていけるようなシステムというのを、やはりバックアップをしっかりとしていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。
続きまして、都市計画法の問題、もう一つお伺いをしたいんです。
今回、ゾーニングの強化ということで、大規模店舗の立地の問題ということで規制がかかっていくわけでありますけれども、この法律案が去年からことしにかけてずっと検討されている。特に一部マスコミでは、これは規制緩和の流れに逆行するのではないかな、こういった論調がすごく目立ちまして、ただ、私の個人的な意見というか考え方を申し上げれば、本来、まちづくり、都市計画というものはもっときちっとしていかなければいけない、今回の改正というのは本来のあり方に戻るんだぐらいなことであると思うんですね。ところが、そうじゃないんだというような論調がずっと、特にメディアに出ますと、何だこの法律は、小泉内閣が構造改革をしようとしてやっている流れに逆行するんじゃないか、こういうような形で、逆に誤った認識が広まってしまうと思うんですね。
そこら辺のところでは、やはり、そこに住んでいる人たち、またそこに出店しようとする人たち、またそれ以外の関係者の方々すべてにわたって国民の理解を得なければいけないと思うんですけれども、説明責任というものはやはり担っていると思うんですが、その点についてどのようにお考えか、聞きたいと思います。
加藤政府参考人
お答えいたします。
今回の都市計画法の改正の趣旨、目的について国民によく理解していただくことは、先生も御指摘のとおりでございまして、改正を実効あるものにするために必要であり、そのために、国民に対する説明責任を果たすことが重要であるというふうに考えております。
国土交通省といたしましては、これまで、改正案の検討過程で、社会資本整備審議会の報告書案をパブリックコメントにかけまして、一万八千通を超えます貴重な御意見をいただくとともに、関係団体に対して説明や意見交換を行ってまいりました。
今後、成立させていただきますと、施行までの間に、先ほどもございましたが、施行期間、一定の期間置かれておりますが、それまでの間に、ホームページですとか広報誌等を通じて直接国民への情報提供に努めるほか、説明会の開催ですとかガイドラインの策定、公表、パンフレットの作成等により、今回の改正の趣旨、目的について国民に対する周知徹底を図り、国民の理解を深めていきたいというふうに考えております。
高木(陽)委員
一生懸命やろうとされる思いはわかるんですね。
一つ申し上げておきたいのは、今までもいろいろな法律改正が行われた。ある意味で言うと、役所にとってみれば、それは商品なわけですね。民間企業でいえば、新たな商品を出すときというのはいろいろな形で宣伝をしていく。何もテレビコマーシャルをやれということじゃないんですけれども、いわゆるパブコメをとっています、また、ホームページへ載っけました。それで説明責任を果たしたと言えば言えるかもしれませんけれども、一番大切なのは、やっていますということじゃなくて、理解をさせたというその実態なんですね。
その点について、経産省の方もいらっしゃいますから、とにかくこれは、今回の法律だけじゃなくて、それぞれの政策を実現していく、それを打ち出していく、このときの姿勢、または理解のあり方、やはり国民が主体ですから、そういった部分で、役所がこうやって発表していますよ、知らないのはそちらの責任ですよということじゃなくて、やはりさまざまな知恵を絞っていただきたいなと思います。
続きまして、まちづくりの主体、これはどうしても、国がやるわけじゃなくて、そこに住んでいる人、住民、もう少し言いますと、そこの中心となるのはやはり自治体だと思うんですね。この自治体の取り組みが重要なのでありますけれども、自治体によってかなり能力の差がある。
今、市町村合併が行われまして、三千が千八百までずっと集約されてきています。私は多摩地域なんですけれども、二十六の市、三町一村東京にもあるわけですね。私も、地元のいろいろな首長さんと話をすると、かなりレベルの差があるなというのを感じます。いわゆる意識のある自治体または首長さんは、こういうのはどんどんどんどんやっていくんですけれども、今説明責任と言いましたけれども、自治体の方も、今回の法改正についてしっかり認識していないと、全くと言っていいほど、せっかく中活法が変わった、いろいろな支援体制がある、これを利用しないままいってしまうというパターンがあるわけですね。
官民一体となってまちづくりに取り組むのが必要ですけれども、そういう自治体の能力も含めて、この能力の差、ここら辺のところをどうしていくか、それについてどういった支援をしていくのか、ここら辺のところを伺いたいと思います。
迎政府参考人
まさに施策内容は商品であるというふうなことで、私ども、新しい制度を御理解、活用いただくという努力は傾けたいと思います。
それから、基本計画をつくるのはまさに市町村でございますので、市町村の能力といいますか、そこでしっかりやっていただかなければならないというふうなことでございます。
私どもとしても、先ほども申し上げました、そういうノウハウを持った人材を活用する場合の支援ですとか、あるいは、情報提供の面でも、成功事例の情報を提供いたしますとか、それから、地方の経済産業局の職員なんかも現地に赴いて、長期間滞在をしてそのお手伝いをするとか、そういった支援を最大限やってまいりたいと思っております。
しかしながら、最後は、地元の方が、市町村、あるいは、市町村のみならず、そこの商工会議所ですとか、その他の開発を手がけておられる方とか、こういった中心市街地活性化協議会なんかに集まられる方が、当事者が本気になって知恵を絞っていただくというのがやはり成功のためには不可欠であろうかと思っております。そのために支援はやってまいりますけれども、最後は、そういうところでぜひ知恵を絞って頑張っていただきたい、こういうふうに思っております。
高木(陽)委員
今、迎さんがお話しになった、そのとおりだと思うんですね。国としてできることは、あくまでも環境整備、そして支援体制までで、それを生かすも殺すもやはり地域だ。そういった意味では、取っかかりとなる知恵または情報、こういったものをうまく発信してやっていただきたいなと思います。
時間も参りますので、最後の質問になると思いますが、今回の中活法、そして都計法の改正ということで、大型店舗の中心市街地への誘致によって中心市街地活性化の引き金としていきたい、こういった考え方だと思うんです。大規模店舗の歴史を見ると、昔、大店法がありまして、商調協があって、なかなか出店ができない。これが今度なくなりまして、大店立地法になる。最初は商店街のところに大規模店舗が来てほしくないという流れが、それがまた、郊外に行ってこれは困ったと、本当に都合がいいなというふうに思われてしまうような考え方なのかもしれません。
今回、中心市街地に誘致することによって、商店、これはこれで存続してもらうためのものなんですけれども、競合、共存、ここら辺のところはどうなっていくのか。さらに、商店街の魅力というのをどうやって引き出していくのか。この点を最後にお伺いして、質問を終わりたいと思います。
迎政府参考人
まさに、昔、大店法ができたころというのは、中心市街地のようなところがございまして、そこの隣に大型店が出てきて、お客を奪われるというふうな紛争といいますか議論が多かったわけですけれども、その後、私ども、いろいろなアンケート調査なんかを見ましても、中心部に出てきてくれるというのはむしろ全体の集客という意味でプラスになって、逆に、郊外に、離れたところにできるというのが中心部の空洞化につながるというふうなことで、大対中小みたいな関係から、郊外対中心部みたいなことで図式が変化をしてきたというふうな実態があろうかと思っております。
したがいまして、今回の法律案でも、中心市街地活性化のために、例えば、中心部の大型店が閉店をすることが中心市街地の活性化には大変マイナスになるということで、そういうふうなケースなんかは地域の発意で大店立地法の手続の期間を短縮するような措置がとれる。現にこれは特区法で宇都宮なんかで実施をしていて、現実に空き店舗を早期に埋めるというふうなことでも大変効果があったわけですので、そんな方策なんかも地域でお考えいただいて、活用いただいて、大型店も中心部のにぎわい回復、商業活性化に活用できる場合は活用していただくということで取り組んでいただければというふうに思っております。
高木(陽)委員
時間が参りました。今回の法改正が一つの起爆剤となって、本当に中心市街地、そしてまちづくりというものが進展しますことを、私たち国会議員もしっかりとバックアップしていかなきゃいけませんし、経産省、国交省、ただこの二つの役所だけじゃなくて、今回、政府、いわゆる内閣の中に中心市街地活性化本部もできるわけでありますから、本当に政府を挙げてこの問題に取り組んでいただきたいということをお願い申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
ありがとうございました。
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