国土交通大臣 北側 一雄 氏
政府参考人
(国土交通省自動車交通局長) 宿利 正史 氏
高木(陽)委員
公明党の高木陽介でございます。
本日は、道路運送法の改正案ということで質疑を行わさせていただきますけれども、冒頭、委員会というのは国会の中でも本当に重要なものであり、特に法案の審議ということで、理事会等々でも野党の理事の先生方は、野党は質問することしかできないんだ、委員会が大切だということを重々述べられておりますので、きょうは大分席の方が、きょうは委員会が重複しているというのもありますけれども、なるべく法案審査のときには、与党側はかなり座っているんですけれども、野党側の方、なるべく、質問の内容もしっかりと聞きながら法案を深めていきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
まず最初の質問でございますけれども、規制緩和が一つの時代の流れとなっておりまして、その中で、例えば既存のバスの事業者の不採算路線からの撤退、こういうのがあると思うんですね。これによって交通の空白地域が出てしまって、地域の公共交通というのがかなり厳しい状況になっている地域もあると思われます。
私の住んでおります多摩地域もやはり、鉄道網というのが放射線に都心の方には延びているんですけれども、ある意味でいうと、南北にはなかなかないということもあって、バスというのが大きな足となっております。そういった部分を含めまして、規制緩和以降の不採算路線からの撤退、これとともに、今回の改正でどのような効果があるのかということも含めまして、冒頭、大臣にお伺いできればと思います。
北側国務大臣
平成十四年二月に規制緩和が行われたわけでございますけれども、乗り合いバス路線の廃止につきましては、実を言いますと、それまでも、この規制緩和以前においても廃止が顕著でございました。その当時は同法施行前でございますが、年平均約九千キロ、規制緩和後も年平均約八千キロでございまして、この規制緩和の前後を通じてバス路線の廃止が進展している、進んでいるという状況だと思います。
三多摩は過疎地とは言えないと思うんですが、ただ、今おっしゃったように、南北の路線について交通空白地域が生じてきているということはそういうことだと思いますし、全国的に見れば、過疎化の進行に伴いまして、地方部で交通空白地域が拡大したり、交通空白でなくても運行頻度が低下をして利用者の利便性が低下している、こういう状況にあることだというふうに認識をしているところでございます。したがって、この地域住民の足を確保していくことは大切な、重要な政策課題というふうに認識をしております。
こうした中で、各地でコミュニティーバスまたは乗り合いタクシー、ディマンド交通等が、そうした多様な形態の運送サービスが提供されてきているわけでございますけれども、具体的には、コミュニティーバスにつきましては、全国の市区町村の約半数に相当する地域でこのコミュニティーバスが導入されておりますし、乗り合いタクシーについても、一千三百ルートございますけれども、そのうちの半分近くが過疎地において運行されている、こういう状況でございます。
こうした実態を踏まえまして、今回の改正法案では、こうしたコミュニティーバス等の普及促進を図るとともに、市町村バス等の制度化を行うこととしたものでございます。そして、一方で、安全、安心な旅客運送サービスがきちんと提供されるような制度とさせていただいた、そうした方向にしっかりと努めてまいりたいと考えております。
高木(陽)委員
今、コミュニティーバスの話も出ました。本当に、自治体等も含めまして、地域でいろいろと工夫しながらやっているのは確かなんですね。ただ、なかなか財政的な部分もございまして、これは前回の法案、都市計画法の部分でも、郊外型の部分で、この公共交通の重要性というものが議論されたと思いますので、この点、今回の法改正を含めまして、しっかりと国交省の方でもこのいわゆる公共交通という角度でバックアップをしていただきたいということを要望しておきたいと思います。
続きまして、第九条四項におきまして、運賃・料金の規制につきましては、一般乗合旅客自動車運送事業者が、地域における需要に応じて住民生活に必要な旅客輸送の確保等を図るため乗り合い旅客の運送を行う場合、地方公共団体や一般乗合旅客自動車運送事業者、または住民その他、ここからですね、国土交通省令で定める関係者が合意した場合、事前の届け出で足りるとしていると。
この関係者というのは、おれは関係者だ、私は関係者だ、いろいろな人がいると思うんですね。ここら辺の範囲、またはその合意の手続。やはり、その合意というのが結果としてなされたというのは大切なんですけれども、そのプロセスの段階というのが重要だなと思うので、この点についてどのように定めているのか伺いたいと思います。
宿利政府参考人
お答えいたします。
今回、地域の関係者が運賃・料金について合意している場合、これは不当に高い運賃が設定されるというような心配がありませんから届け出で足りる、こうしたわけであります。
その場合の関係者でありますけれども、これは今後、具体的には省令で範囲を決めますが、主宰者であります市区町村、地方公共団体ですね、それから住民の代表、利用者の代表、それからバス事業者、道路管理者や警察当局、それから運輸局の職員といったような人を念頭に置いておりまして、最終的には省令の中で構成員について確定をしたいと思っております。
また、合意のプロセスでありますけれども、これらの関係者で十分議論をしていただきまして、協議が調ったということをもって合意と判断をすることにしております。
高木(陽)委員
住民にとってみればその合意の部分というのはすごく重要であり、なぜそうなったのかということをしっかりと告知するというか知らしめていく、こういった努力もよろしくお願い申し上げたいと思います。
続いて、自家用有償旅客運送者の業務につきまして、輸送の安全または旅客の利便が確保されていないと認めるときは、運送者に対して、四つございまして、一、運行の管理の方法の改善、二、路線または区域の変更、三、旅客から収受する対価の変更、四、旅客運送に関し支払う損害賠償のための保険契約の締結というのを七十九条の九で規定しておりますけれども、これもどのような基準になっているのか、輸送の安全または旅客の利便が確保されていないと判断するのかということを伺いたいと思います。
宿利政府参考人
輸送の安全や旅客の利便が確保されていない場合でありますけれども、例えば、運行管理が著しくずさんであるような場合、あるいは利用者への適切な情報提供がなされていないような場合、あるいは実費を明らかに超えるような対価を得ているような場合、あるいは必要な保険に加入しておらずに十分な損害賠償措置を講ずることができない場合、こういったことが考えられますけれども、具体的には個々の事案に即して判断することになると思っております。
高木(陽)委員
時間が限られておりまして、リコールについてちょっと伺いたいと思います。
まず、ふぐあいの初報、これからリコールの届け出の期間、平成十五年の場合には平均して十・三カ月、平成十六年は三菱ふそうの問題を除いて十・一カ月、これはちょっと長いんじゃないかな。やはり、初報があって、リコールされるまでの間、届け出るまでの間、これはこれでずっとあるわけですから、この点について、長期化の原因または時間短縮のための対策はあるのかどうか、この点を伺いたいと思います。
宿利政府参考人
一般論でございますけれども、自動車メーカーがリコール届け出を行うためには、まず、ふぐあいが最初に出てきたということ、それが幾つか出てきて、それを確認した上で発生原因を究明して、かつ改善措置を見きわめた上で届け出をしてくるということでございますから、ある程度の期間は必要だと思っております。
しかしながら、私どもとしても、安全、安心を確保するという意味では、リコール手続が速やかに行われて早期にふぐあいが改修されるということが必要だと思っていますので、自動車メーカーなどに対して速やかなリコールの届け出を指導してまいりますし、国土交通省としても、独自にふぐあい情報の収集に努めまして、早期のリコール届け出の実施について努力をしてまいりたい、このように思っております。
高木(陽)委員
今回、リコール制度の強化についてということで、技術的な検証、これは独法の交通安全環境研究所に行わせる、まさにこれは期間短縮にも役立つかなと思うんですけれども、ここら辺のところの効果、どのような効果があるか、お聞かせ願いたいと思います。
宿利政府参考人
現在は今回法律改正で予定しておりますような技術的な検証を組織的に行う体制になっておりませんので、リコールの疑いが強い案件についても、結局メーカーが提出します書面などの審査をするというようなことでとどまらざるを得ない面がありますけれども、今般の措置が講じられますと、実車実験などで技術的な検証をきちっと行いますので、それによりましてリコール隠しなどの不正行為を防止できる、このように考えております。
高木(陽)委員
最後の質問にしたいと思います。
全国の二万八千ある指定整備工場、これに対して国交省地方運輸局が監査をすると思うんですけれども、現状の地方運輸局の人員体制でこれができるのか、やり切れているのか、この点、やはり一番大切なのは現場だと思うんですね。国交省というのは巨大な官庁でありますけれども、やはり現場を持った官庁である。そういった部分では人員体制を強化していく、今行革の流れでなかなか人というのはふえない流れなんですけれども、やはり安心、安全を確保するためにはこういった点にも力を入れていかなければいけないんではないかなと思いますが、最後にこの点を伺いたいと思います。
宿利政府参考人
現在、指定整備工場に対します監査は地方運輸局の支局等の職員、約三百三十人で対応しております。年間の実績は、十六年度で、二万八千の工場に対しまして三万五千回の監査をやっております。
一方で、昨今の問題は、指定整備工場がいわゆるペーパー車検その他の悪質な違反を行う事例がふえてきておりまして、そういう意味で、監査を厳しく行うということが非常に重要な状況になってきておるわけであります。
私どもは、監査基準、処分基準の見直しをして、悪質な事業者に対してめり張りをつけた処分をやるように四月から改めました。それから、監査職員のレベルアップを図ったり、効率的な監査を行うというようなことを通じて、指導監査の充実を図ってまいりたいと思います。
要員が限られておりまして、その中でやりくりをしなければいけませんけれども、私どもでできる努力は精いっぱいやっていきたいと思っております。
高木(陽)委員
持ち時間はもう少しあるんですけれども、これまで時間が大分オーバーしてまいりましたので、ここでペーパーどおりの時間に戻したいと思いますので、いろいろとありがとうございました。
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