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第163回国会 衆議院会議録
2006(平成18)年05月17日
 
 


第164回 衆議院 「国土交通委員会」21号


  建築物の安全性の確保を図るための建築基準法等の一部を改正する法律案(内閣提出第八八号)
  居住者・利用者等の立場に立った建築物の安全性の確保等を図るための建築基準法等の一部を改正する法律案(長妻昭君外四名提出、衆法第二二号)

 

政府参考人
(国土交通省住宅局長)  山本 繁太郎 氏

 

高木(陽)委員

 公明党の高木陽介でございます。
 今回、建築基準法の改正案ということで、政府案と民主党が対案ということで出されております。民主党案について質問する場面というのは民主党からしかなかったので、今、自民党の田村議員の方からも質問がありましたけれども、私、まず最初に、民主党案から質問させていただきたいと思います。
 まず、民主党案では、指定確認検査機関が確認証または中間検査証などを交付した場合、申請者は、当該確認証や中間検査証などを添えて建築確認や中間検査を特定行政庁に申請するとされておりますけれども、確認済証や中間検査合格証などを発行する特定行政庁としては、その責任においては、申請書を最初から審査することになるのではないか、こういうようなことが考えられます。この審査、ある意味でいうと、二重審査になるのではないか、かえって非効率になるのではないか、これについてまずお考えをお聞かせ願いたい。
 もう一つ、指定確認検査機関に建築確認、中間検査など、いわゆる申請する側にとっては、指定確認検査機関から確認証、中間検査証などを受け取った後に、再度、特定行政庁に申請書及び当該確認証や中間検査証なども提出しなければならない。つまり手数料ですね、これを双方に納めることになると考えられないか。確認済証や中間検査合格証などの交付を受けるまでに指定確認検査機関において要した審査期間のみならず、その後、建築主事による審査期間を要すること、これもまた非効率ではないか。
 こういった民主党案でいきますと、いわゆる申請者側にかなり負担を増大させることになるのではないかということで、この点についてまず伺いたいと思います。

 

長妻議員 

 今、非効率というお話ありましたけれども、効率一辺倒の制度が今日の事態を招いたと我々認識しておりまして、効率だけを基準に議論をすると、これは確かに我が党案は今よりは効率は落ちる可能性は出てきます。これは否めません。しかし、安全性を高めるために、効率一辺倒でないというところがポイントでございます。
 これは、我々は、民間確認検査機関が確認済証を出すときの最終的な判こを、発行権限を特定行政庁に置いているということでございまして、何も一から全部審査をするということではございません。基本的に問題がなければそのまま発行をする。しかし、特定行政庁に、我々が求めている窓口に、不審情報、あるいは不自然に早い確認等々が起こった場合は、一たん立ちどまって民間確認検査機関に問いを発するということであります。その実効性でございます。今現在は、民間確認検査機関に問い合わせても、なかなかきちっと答えることが非常に難しいという声も聞いた上であります。
 昨年の最高裁の判決でも、結局、民間確認検査機関が確認済証を出したとしても、当該特定行政庁の建築主事による確認した事務と同様の位置づけになる、こういう最高裁の判決もありまして、今でも、あるいは我が党案でも、基本的には法的な責任というのは私は変わっていないというふうに思っております。
 そして、かなり役所に負担があるということでございますけれども、これは現実問題、政府案も、中間検査、一定の建物以上義務づける、あるいは完了検査一〇〇%にする、こういうこと等々が成りますと、もはや行政では賄い切れないというのはもうだれの目にも明らかでございまして、民間確認検査機関の仕事がこれからどんどんふえていきます。新たな申請も私はどんどんふえてくると思います。
 その意味で、特定行政庁は、実態としては、実務をするというよりは、そういう民間確認検査機関の書類を審査して、そして、我が党案では、建築主事の登録要件として、これは政府案にはありませんけれども、設計、工事監理、この実務を一定以上経験した人に限定するということで、そういうチェック役を非常に期待しているということで、にわかに事務量が膨大になってということではございませんので御理解いただきたいと思います。

 

高木(陽)委員

 ちょっと短くお願いしたいと思います、時間が限られておりますので。
 その上で、今、問題がなければという言い方をしましたよね。いわゆる確認検査機関から特定行政庁、それで問題をチェックしていく。その問題をチェックするというのは、やはり時間がかかると思うんですよ。時間がかかるだけではなくて、やはり本当にやろうと思えば一からやらなきゃいけない。そういうのは二重になるんじゃないんですか。また、それがいいという意見だったら、それはそれでもいいと思います。
 その上で、確認検査機関がもしミスをした、それを特定行政庁がチェックできなかった、そういった場合に、責任の所在、これはどっちにあるんですか。これをまず聞きたいと思います。

 

長妻議員

 これは、我が党案でも、先ほど申し上げました最高裁判決でも、今の時点でも、最終的には、建築主事の事務と同様に地方公共団体の事務であり、その事務の帰属する行政主体は、当該確認に係る建築物について確認をする権限を有する建築主事が置かれた地方公共団体であるというふうに解するという最高裁の判決があって、最終的にはもちろん特定行政庁にあるというふうに考えますが、当然、我が党案でも、特定行政庁は、事態によっては、民間確認検査機関の問題があった場合は、行政、国に報告をして業務停止なり厳しい判断をやる。
 あるいは賠償についても、今の現行法令上でも、それを駆使して、賠償責任というのは、これは法的要件が合致すれば民間確認検査機関も免れないというふうに解しております。

 

高木(陽)委員

 基本的には特定行政庁が最終責任を負うと。
 その上で、今賠償の話も出ました。これは、東京都、千葉県、横浜市、特定行政庁というのは、今回の問題を通じて、また、去年の横浜、最高裁の判決を受けて、指定確認検査機関の賠償責任の明確化というのも結構言っているわけですね。ここら辺のところ、特定行政庁、いわゆる実務を担っている、ここら辺の担当者並びにその首長なり、そういったものと調整はされたのかどうか。

 

長妻議員

 首長と調整をするということは、御意見は聞きましたけれども、これは、特定行政庁は今、私の記憶では二百六十、七十あると思うんですが、そこすべての首長さんと合意しないとできないということでは当然ないと思うんですが、意見はお伺いをしております。
 確かにいろいろ意見がございます。これは事務がふえるのではないのかという御懸念がございますが、我が党案をきちっと説明して、ある程度御納得いただくところもございますので、これからも、法案成立の暁には、そういう説明をきちっとさらにしていきたいというふうに思います。
     〔中野(正)委員長代理退席、委員長着席〕

 

高木(陽)委員

 質問通告を一つちょっと飛ばさせていただきまして、民主党案では、すべての建築物について中間検査を義務づける、すべての建築物についての中間検査義務づけということによって、特定行政庁や指定確認検査機関の業務量、これは先ほどから何度かお話が出ていますけれども、極めて増加すると考えるわけですね。具体的にどれぐらい、この中間検査義務づけによって業務量の増加を見込んでおられるか、現実的にそれが対応が可能かどうか、ここら辺のところもお伺いをしたいと思います。

 

小宮山(泰)議員

 中間検査の強化という段階におきましては、御党の大口善徳議員も平成十年の建設委員会において御指摘をしていただいております。いろいろなケースは考えておりますが、大口議員の指摘の中にも、戸建て住宅の中間検査の義務化に前向きな御発言もございました。
 民主党案については、すべての建築物についての中間検査の義務づけをしておりますが、これは現実的に可能かという御指摘でありますが、例えば東京都の例でいきますと、中間検査対象物としての、今回、政府案よりも幅広い中間検査の義務づけを現実に行われているところであります。
 特に注目するべきところは、木造の三階建ても含まれているというところでございまして、そして、この点に関しては、阪神・淡路大震災の教訓をかんがみましても、中間検査をしている住宅の被災率は低く、また、中間検査が、木造、鉄筋、戸建て、共同住宅を問わずにいかに重要であるかということを、この中で私どもは教訓として記憶し、そして、この現実を生かしていかなければいけないと考えております。
 したがいまして、現実に、自治体によっては木造の戸建て住宅についても中間検査を義務づけているところでもありますので、このような自治体におきましては業務量の増大は余り見られないものと考えておりますし、また、民間指定確認検査機関も需要の増大に応じて参入がふえるということで、件数の増大に関しましては現実的に対応が可能であると考えております。
 この点に関しては、過去の改正の時点でも、中間検査の義務づけというのは随分と指摘を受けているところでもございますので、現在から見れば、確かに業務量の増加というのは御心配をされるところもあるかと思いますが、効率性というよりもやはり安全性ということで、居住者、利用者、購入者の安全、安心を第一に考えるということが私どもは必要であると考えております。

 

高木(陽)委員

 今、我が党の大口議員の話が出ました、平成十年。このときにも、やはり理想としてみれば、各建物、全部中間検査した方がいいと思うんですよ。ただ、現実問題の中でどこまでできるのか、できなければ、ではどうするのか、こういった議論をしっかりしないといけないと思うんです。
 その上で、先ほど長妻委員が質問されたときに、イーホームズが、一つの整備局の管区を広げる、それは無理なんじゃないかという国交省住宅局のアドバイスというか、そういう中で無理をしたんじゃないかみたいな指摘もございました。やはり指定確認検査機関も、そういった部分では、業務量が拡大した場合に、逆に中間検査自体がいわゆる手抜きになる可能性だってあるわけですね。こういった現実をしっかりと踏まえた上で、やはりこの法律というものを改正していかなければいけないということをまず主張させていただきたいと思います。
 続いて、民主党案で、設計、施工、工事監理の分離を主張されておりますけれども、この点についてどのような仕組みを考えているか、これをお伺いしたいと思います。

 

田島(一)議員

 お答え申し上げます。
 設計、施工、監理の分離、そして建築士の独立性の確保こそが、今回の耐震偽装であるとか手抜き工事の防止策の中心に位置づけられるべきだというふうに私どもは考えております。
 今回の政府案、拝見をいたしますと、さきの建築基準法の改正において、この点はかなり指摘をされたというふうに記憶しておりますけれども、残念ながら、この点についての措置は何らなされているところは見受けられません。
 建築士が建設会社に従属した立場で仕事を続ける限り、設計段階そして工事段階でのコストダウンの圧力から法令違反を犯すケースをとめるということは非常に難しいことだというふうに考えます。建築士の独立性を高めて地位を向上させていかなければ、どんなに罰則を強化しても、耐震偽装、構造の偽装や手抜き工事はなくならないのではないでしょうか。政府案のように、建築士の社会的それから経済的地位というものはそのままで罰則ばかり強化をしても、かえって建築士の皆さんが萎縮をされて、誇りを持つ仕事が本当にできるのか疑問にも感じておるところであります。
 私どもは、ぜひとも、この建築家の皆さんが誇りを持って仕事をしていただくために、民主党案の方では、建築士法の大幅改正に手をつけさせていただきました。
 建築士の独立性を確保するために、まず具体的に一点目として、工事を実施する建設業者との適切な役割分担というものをうたわせていただいております。次に、二点目としましては、建築士事務所の開設者を建築士に限定し、新たに建築士法人の設立を認めまして、建設会社が開設者である建築士事務所、それから建設会社と親子関係に立つ株式会社の形態の建築士事務所を排除することとしております。
 このことによって、建築士の独立性が確保されて、設計、施工、監理の分離が実態的にもなされ、偽装や手抜きのない建築物の質が高められるというふうに考えております。
 以上です。

 

高木(陽)委員

 今、建設業界というのは何社あるか知っていますか。建設関連六十万社です。その六十万社の中で、ゼネコン、いわゆる工務店、いろいろありますね。その中で、自分の会社の中で設計部を持っているというのはどれぐらいあるか知っていますか。

 

田島(一)議員

 私もかつて建築会社に勤務をしておりましたので、その大半が設計事務所を併設しているということは存じ上げております。申しわけございません、数値まではちょっとお示しできませんが。

 

高木(陽)委員

 そうなりますと、全部分離するとなると、その設計部の人たちは別の法人をつくってやらないといけないんですか、現実的に。
 それですべて、例えばゼネコンでいいですわ、設計部でやって、ある意味では設計、施工、監理を一体とやってコストも削減しましょうと。そこは、いわゆる下請、孫請、そういう関係じゃないですよ。会社として責任を持って、設計から施工、監理までしっかりやろうという責任一体化しているわけですよ。そういうのはどうするんですか。

 

 

長妻議員

 今の発想は、現実がこうだから変えるのは無理じゃないか、そういうふうに聞こえたわけですけれども、我々は、現実をやはり変えないと、これだけ問題がありますので変えられないという前提でありまして、そういう意味では、建設会社に併設している中にあるところも、外にきちっと出て、そして建築士法人という形で、建築士がリーダーシップをとって連携できるようなそういう仕組みをつくる、こういうことでございます。

 

高木(陽)委員

 だから、実態を把握していないわけですよ。六十万社ある中でどれだけそれをやっているかという実態を知らないで、やれという。これ自体の方が無謀じゃないですか。それは理想はあるよ、理想はあります。それは考えていかなきゃいけないけれども、そういった点までしっかりと踏まえた上で法律というのを出してもらいたいと思うんですよ。その上で――いいです、いいです。この答弁は要りません。
  まず、ここではっきりさせておきたいのは、いわゆる今回の耐震偽装事件を通じて、これは与野党かかわらず、この問題は深刻な問題としてとらえているわけです。だから、国土交通委員会としてやはりこの問題を解決しなければいけない。
  一方、政府は政府としても、この問題について、この建築基準法を改正して、さらに次の段階として、建築士法等を含めた、秋を目指してやろうということで、社会資本整備審議会等々でも議論を進めながらやっている。一方、民主党は民主党として、対案として出してきた。これは、それぞれそういった思いの中でやっているということは、やはりお互い確認をし合いながらやっていかなきゃいけないと思うんです。
  しかし、今回の民主党案を見た場合に、実態をしっかりと把握した上で、実態をいわゆる認識してその上で変えていく、変えていくためのプロセスをどうしていくのかという、法律さえ変えれば、では全部やれと。これが実際問題、今、設計、施工、監理を一緒にやっている、今工事を進めているのもありますね、これから計画をしているのもありますね。これも、この民主党案が通った場合には、その段階で、施行日からできなくなるわけですね。
  そういったものも、やはり今、この現実の六十万社、しかも五百万人が建築関係で従事されていると言われる、こういった現状の中で、そういうところもしっかりと把握しながらやられなければいけないということを主張させていただきたいと思います。答弁は要りません。
  続いて、政府の方にも、限られた時間ですから質問させていただきたいと思います。
  まず……(発言する者あり)ちょっと静かにさせてください。

 

林委員長

 御静粛に願います。発言中でございます。発言者が発言中でございますので、御静粛に願います。

 

高木(陽)委員

 民主党案はここでちょっと終わりにさせていただきたいと思います。
 その上で、政府案に対して質問させていただきますが、まずは、政府案では、今回、三階建て以上の共同住宅について中間検査を義務づける、ここが違うわけですね。それ以外の建築物については中間検査の実施をどのように確保していこうとしているか、この点をまず聞きたいと思います。

 

山本政府参考人

 中間検査の制度は、平成十年の建築基準法改正において創設された制度でございます。特定行政庁が、その地方の建築物の建築の動向、あるいは工事に関する状況等を勘案した上で、一定の建築物を指定し、工事中に検査の必要な工程を指定するものでございます。現在、中間検査を実施している特定行政庁は約七割に達しております。
 具体的には、鉄骨造とか鉄骨鉄筋コンクリート造の建築物につきましては、鉄骨の建て方工事の工程あるいは柱脚工事の工程、それから木造建築物につきましては、基礎の配筋工事の工程、柱、はり、筋交いの建て方工事の工程、鉄筋コンクリート造については、基礎、あるいは一定の階の柱、はりの接合部または耐力壁の配筋工事の工程が現実には指定されております。
 今回の耐震偽装事件を契機として、特にマンションにつきましては、全国共通の課題として厳格な検査を行う必要が高まったために、改正案において、三階建て以上の共同住宅について一律に中間検査を義務づけることとしております。
 同じく改正案で、その他の建築物につきましても、確認検査事務の民間開放ということで検査の体制が充実されてきておりますので、特定行政庁が、従来は、中間検査については、対象の区域とかあるいは期間を限定してこの工程を指定するという法律となっておりましたけれども、今回の改正案で、もっと一般的に、中間検査を特定行政庁が指定して義務づけることができるようにしております。
 すべての建築物について全国一律に中間検査を義務づけることにつきましては、特定行政庁の今の実施体制、それから指定確認検査機関の検査体制ではなかなか難しいのではないかというふうに判断しております。したがいまして、三階建て以上の共同住宅以外の建築物については、引き続き、特定行政庁がみずからの地域の実情に応じて対象となる建築物を指定して、適切に必要な中間検査が行われるように徹底してまいりたいと思っております。

 

高木(陽)委員

 続きまして、政府案では、指定確認検査機関に関する情報開示、現行制度を見直すこととされていますけれども、この情報開示というのはやはり重要だと思うんですよね。消費者に対して具体的にどのような情報が開示されるのか、この点についてお答え願いたいと思います。

 

山本政府参考人

 現行制度では、指定確認検査機関に関する情報については、非常に限られた情報だけが公示されるという仕組みになっております。所在地とか取り扱う業務の区分、そういった基本的な事柄だけが公示されるという仕組みになっておりまして、十分な情報開示がなされているとは言えないと判断したところでございます。
 今回の改正案でお願いしておりますのは、指定確認検査機関に対して、事業報告書等の書類を事務所に備え置きまして、建築主とか購入者の求めがあればこれを閲覧させることを義務づけることにしております。具体的には、事業報告書、財務諸表など指定確認検査機関の業務及び財務の実績を記した書類、それから確認検査員の氏名、略歴を記載した書類、確認検査の業務に関し損害が生じた場合の賠償請求に対応するための保険契約の内容といったようなことを閲覧の対象とすることにしておりまして、情報開示の徹底を図ることとしております。

 

高木(陽)委員

 住宅の購入者の保護。先ほども保険の話が出ておりましたね。保険の加入など、住宅の売り主がいわゆる瑕疵担保責任を確実に履行するための措置、これは必要だと思うんですけれども、やはり現実問題、なかなか保険会社の方もそういうような商品をつくり切れるのかどうか、政府保証をどうするのか、こういった問題等もあると思うんですけれども、もう一回、今後どのようにここを対応していくのか、この点を伺いたいと思います。

 

山本政府参考人

 御指摘いただきましたとおり、住宅の売り主等に対して、みずからの責任でございます瑕疵担保責任を確実に実行してもらうための担保のための措置が必要であるということで、社会資本整備審議会の中間報告でも、検討する必要があるという御指摘をいただきました。
 今回の法案では、契約締結前に保険加入の有無等について説明を義務づけるということを措置しているところでございますけれども、御指摘の中にもありましたように、締結の有無という情報をお客様に開示するということからさらに進んで、保険加入を義務づけるとか銀行保証をとるとか、そういった瑕疵担保責任の履行の実効を確保するための措置もきちんと検討する必要があると考えておりまして、保険に限って申し上げましても、被害者救済に必要な保険金の支払いが安定的に確保できるのかどうか、あるいは、責任保険では対応が難しい、売り主等事業者の重過失とか故意に起因する瑕疵への対応をどうするかといったような課題がたくさんございます。
 住宅の瑕疵によって被害を受ける住宅購入者等の保護を図るというこの一点に立って、有識者の参画も得まして、研究会を設置して検討を始めました。もちろん研究会の御意見を伺って方向性を確保したいと思いますけれども、そのほかにも関係機関、金融庁とか財政当局とか連携を図りながら、国土交通省として、夏ごろまでにはこの取り扱い方針をまとめてまいりたいと考えているところでございます。

 

高木(陽)委員

 この瑕疵担保責任について、本当に消費者がしっかり守られるようなことを早急に検討して、一つの結論を出していただきたいと思います。
 最後の質問ですが、これは民主党案と政府案が対立する部分で、設計、施工、監理、さっき民主党にちょっと質問をして私も意見を述べさせていただきました。
 これは局長で結構なんですが、設計、施工、監理、この分離について、やはり理想の部分、チェックをしていく、それを対等にしていく、それは民主党の考え方は考え方として一つあると思います。しかしながら、建築士でなければ法人をつくれない。もっと言えば、ゼネコンの設計部というのは、ゼネコンの社長または工務店の社長は一級建築士じゃない方も社長をやっている方もいますね。それで一つの形をとっているというのもあるわけですし、私はそういう経営的なことはやらないけれども、しっかりとその会社の中にあってやっていくという建築士の方もいらっしゃると思うんですね。それはもう、あなたは独立してちゃんとした法人にならなければ、事務所として別個にならなければ、設計、施工、監理、これを分離するということで、できませんよ、こういう考え方に立った民主党案について、局長、どういうふうに思われるか、最後に聞きたいと思います。

 

山本政府参考人

 実際に、設計、施工、監理につきまして、現実に建築生産の場で一貫して仕事を効率的にやっているケースもありますし、分離してやっているケースもあるわけでございますけれども、設計と施工を一貫して行う方式につきましては、設計意図を十分に理解して施工する、あるいは施工方法も含めて検討された適切な建築計画の設計が可能になる、相互に、両方に矢印がつくわけですけれども、そういったメリットも考えられるわけでございます。そういう指摘もあります。したがいまして、設計と施工を人格的に常に分離することが望ましいという考えはとっていないところでございます。
 ただ、建築生産をきちんとやって質を確保するという観点からは、一貫してやる方式をとる場合であっても、あるいは分離して行う方式をとる場合であっても、設計図書どおりに施工が行われているかどうかを監理する工事監理が適正に行われるということこそ一番大事なことでございますので、この工事監理業務の適正化のためにどういうことが課題になるのかということを中間報告でも御指摘いただいておりまして、これは引き続き分科会で御議論をいただいて、一番正面に掲げていただいているのは仕事の中身ですね。これをきちんと明示するということでございますけれども、そういったような課題についてきちんと整理をした上で、建築士制度のあり方として、夏までに方針をまとめて所要の措置をしていきたいというふうに考えているところでございます。

 

高木(陽)委員

 これで終わります。ありがとうございました。

 

 

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