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第163回国会 衆議院会議録
2007(平成19)年05月15日
 
 


第166回 衆議院 「国土交通委員会」18号

 

国土交通大臣 冬柴 鐵三
文部科学省大臣官房審議官 板谷 憲次
国土交通省国土地理院長 藤本 貴也

 

高木(陽)委員

 公明党の高木陽介でございます。
 今回の測量法の改正について質問させていただきます。
 今回の改正は、昭和二十四年の法制定以来初めて抜本的な改正ということなんですけれども、最近のインターネットの普及またはデジタル地図の時代の到来、こういったことを踏まえての改正と受けとめておりますけれども、特に最近、デジタル地図の普及というものは本当に目覚ましいものだなと。多くの人たちも利用しているカーナビ、これは日進月歩の進化をしておりまして、最近では携帯電話にGPS機能がついている、こういった形で、まさに地図というものが私たちの身の回りに大変普及をしているんです。
  ただ、このデジタル地図が国民の間で広く、そして深く浸透している時代の中で、やはり大切なのは、そのもととなる、大もとの地図の提供をするそのことであると思うんですね。その上で、正確な地図、これをまた迅速にしかも手軽に入手できるようにする、この必要性は高まっていると思う。
  そういった中での今回の改正だと思うんですが、まず最初に大臣にお伺いしたいのは、今回の測量法の改正がこのようなさまざまな経済社会活動に具体的にどのように寄与するのか、この抜本的なところをまず伺いたいと思います。


冬柴国務大臣 

 国家の三要素として、国土、国民、そして統治機構、これは三つの要素だと言われております。したがいまして、国土あるいは国民、例えば国民を公証するというのは、戸籍謄本等、国家がこの人は日本人であるということを証明するわけでございますが、同じように国土につきましても、国家が、現在これは国土地理院でございますが、領土、領空、領海のどの部分、どういう名称のこの部分が日本の国土であるということを公証するのは、国土地理院、国家の仕事であります。
  そういう観点から見まして、このような最新の地図がインターネット上で迅速に入手できるというふうにする、容易に利用できるようにする、災害時の緊急対応やその後の災害対策、それから官民におけるGIS、地理情報システムの普及など、国土の管理を初めとしたさまざまな分野での地図の活用が促進されることになります。すなわち、日本の国土の領域というものが明確に示される、国民が手軽にそれを入手できる、こういう状況になってきたわけであります。
  具体的にというお話でございましたが、地震のとき等の災害時に、地元市町村などの関係行政機関へのインターネットを介した迅速な地図データの送付、それから、各地方公共団体における防災マップや、地方公共団体や民間において取り組まれているGISの基礎となる地図データの更新頻度の向上ということが図られます。それから、これらの取り組みを行う主体が、国土地理院や地方公共団体等さまざまな地図データを入手するに際し、国土地理院の総合窓口に一元化をいたしまして、インターネット上でワンストップサービスの手続を受けることが可能となるといった効果が期待され、実りある社会経済活動の支えとなると思っております。
  大変画期的な改正だと自負をいたしておりますので、よろしくお願いいたします。


高木(陽)委員

 今、災害対策等にも役に立つというお話もいただきました。さまざまな分野での経済社会活動について役に立っていくんですけれども、その一方で、地図そのものが持つ根源的な意義、そういった価値にも目を向ける必要があると思うんですね。
  地図といいますと、やはり学校で習う地理の時間で、地理を理解するということは、地域の風土、また歴史を含めた文化、こういったものを理解していくことにつながりまして、教育の面におきましても多大な効果があると思うんです。皆さん方もそうだと思うんですが、やはりいろいろと地図を見ながらさまざまな勉強をしてきたと思うんです。
  我が党がことし二月に教育問題について提言をさせていただきまして、「教育や子育ては“社会総がかり”で取り組むことが重要」、このように述べておりますけれども、地理教育についても、学校の授業だけではなくて地域社会で取り組む必要があるんですけれども、そういうことから考えまして、国土地理院として、地図、ひいては地理の普及という観点から、国民に向けてどのような取り組みを行っているのか、これをちょっと伺いたいと思うんです。


藤本政府参考人

 先ほど大臣からお話がありました国の構成要件、国土というのが一つございましたけれども、国土を具体的に形にあらわしたものが地図だろうと思います。その地図には、御承知のとおり、行政界ですとか地名とか、そういう目に見えない部分と、それから、いわゆる地上に分布する地形、地物、こういうものを表現、その位置とか形をあらわしているわけでございます。
  地図というのは、地理教育の基礎ということだけではなくて、いろいろな事業をやる上で、ビジネスの分野あるいは観光の分野あるいは国民生活の分野、さまざまな分野で頻繁に利用されるわけでございます。そういう意味で、地理院としても、地図の役割、内容を正しく理解あるいは活用していただくための普及啓発活動は非常に重要だと思っております。
  具体的には、私ども、つくばに地理院がございますけれども、そのつくばの地理院の横に地図と測量の科学館というのをつくらせていただきまして、そこにいろいろな皆さんに来ていただいて地図の理解をしていただく、そういう情報を発信するというものもございます。あるいは、六月三日を測量の日というふうに定めさせていただいています。全国で講演会とかあるいは測量体験等の啓発活動、こういうものをさせていただいております。それから、各ブロックごとに年一回、地図展というのをやらせていただきまして、その地域にありますいろいろな古い地図ですとか特色のある地図、そういうものを皆さんに御紹介して、地図に対する関心を高めていただく。あるいは、社会科の教育の一環でありますけれども、いろいろな地図を子供たちにつくっていただいて、全国児童生徒地図優秀作品展、こういうものを毎年開かせていただいております。こんなようなことで、いろいろな普及啓発活動をやらせていただいております。
  また、平成十七年度でありますけれども、地図に対する関心を高めるために、風車それから老人ホーム、これの新しい地図記号を定めさせてもらいました。これも皆さんに公募をしまして、皆さんからアイデア募集で、小中学生の公募で決定をしております。十二万件の応募がございまして、十八年六月に、そういう風車と老人ホームの記号を新たに決めさせていただく。
  こんなようなことで、今後とも、いろいろな機会をとらえまして、地図、地理に関する普及啓発活動をやっていきたいと思っております。


高木(陽)委員 

 今いろいろな啓発活動をやっておられるということで、例えば北方領土にしろ、または竹島にしろ尖閣にしろ、我が国の固有の領土なわけですね、これは地図に載っているわけです。こういったものをしっかりと認識していかなきゃいけない。結構授業でも、こういった部分というのは何かナーバスになって、しっかりと伝えられていない、こういう気もしますので、ここら辺のところもしっかりやっていかなければいけないなと考えております。
  その上で、もちろん情報というものをしっかりと公開していく、これが一つの流れであり、その一方で、ネットの普及によりまして情報がどんどんどんどん垂れ流しされていく。
  先ほど西銘委員のときにも質問がありましたけれども、例えば、先ほど申し上げました北方領土または竹島、尖閣、そういった境界線のところというのも、結構、私たちの固有の領土でありながら、これはまたいろいろと外交的なかかわりも持っている。その上で、地図といいますと、やはり安全保障の問題、さらには個人情報、この問題について、やはり公開をしながらも、こういった問題というのはしっかりと考えていかなければいけない問題であると思うんですが、その点について、先ほど西銘議員も質問がありましたけれども、再度お伺いをしたいと思います。
  特に、空中写真というのは上から撮るわけですけれども、そういった中での対応についてどのようになっているのか、伺いたいと思います。


藤本政府参考人 

 地理院でいろいろ測量いたしました成果、その成果の一番わかりやすいものが地図ですとかあるいは空中写真、そういうものだと思っておりますけれども、そういうものはできるだけ皆さんに活用していただこう、そのためにはできるだけ公開をし、皆さんに使っていただこう、こういう姿勢でおるわけでございます。
  その中で、先ほどもお答えさせていただきましたけれども、地図あるいは空中写真のセキュリティーの問題、個人情報の問題であります。特に、先ほど先生の方から空中写真についてということでございますので、若干繰り返しになりますが申し上げさせていただきたいと思います。
  空中写真につきましては、現在刊行しております空中写真の解像度は、個人が特定できるような解像の状況にならない状態で今公開をしております。そんなことで、これまでもそういう安全保障、個人情報の問題は余り指摘されたことはございません。ただ、今後、解像度の高い空中写真をインターネットで提供する。そうすると、だんだんみんなが自由に使える、あるいは組み合わせができるようになってくる。こうなりますと、そういう問題が出てくる可能性はございますので、そういう場合には解像度を下げるだとか、そんなような工夫を今後していく必要があるのかな、こういうふうに思っております。


高木(陽)委員 

 よく住宅地図、航空写真という言い方でしておりますけれども、これなどは今、個人情報保護法ができて以来、それぞれ、この家はだれだれさんの家、そういった部分でかなりナーバスになってきて、今まではそんなの当たり前だと思っていたのが、やはりそれを特定してしまうということについての当事者の問題というのもあると思います。
  その上で、空からの画像の技術というのは、これは本当に解像度がどんどん技術としては増していくと思うんですね。ただ、道具も使いようで、例えば人工衛星による地表の正確な把握、これはいろいろな可能性があるわけです。我が国の科学技術の進歩を妨げるようなことがあってはならないんですけれども、最近では、高い分解機能を持つ、宇宙からの撮影機能を備えた「だいち」という人工衛星、これは宇宙航空研究開発機構、JAXAが打ち上げて運用しているんです。
  そこで、きょうは文科省にも来ていただきましたので、「だいち」を初めとする人工衛星による我が国の国土の様子、その変化の把握、これにどのように取り組んでいるか、まず伺いたいと思います。


板谷政府参考人 

 お答え申し上げます。
 今御指摘の陸域観測技術衛星「だいち」でございますが、これは地球観測衛星と呼ばれる分野に属するかと思います。この地球観測衛星でございますけれども、観測手段としての広域性、そして耐災害性というものがやはりその特徴でございまして、御指摘の地図作成を初めさまざまな分野での利用が行われているところでございます。
  さて、その陸域観測技術衛星「だいち」でございますけれども、昨年の一月二十四日に、御指摘ございました独立行政法人宇宙航空研究開発機構、JAXAでございますけれども、それによって打ち上げられた衛星でございます。そして、初期機能確認を経まして、昨年の十月二十四日から本格運用に入ってございます。
  この衛星でございますけれども、御指摘のように、地図作成、地域観測、そして災害状況の把握、資源探査、こういったところを目的としておる衛星でございます。さまざまな分野での利活用、貢献が期待されているところでございます。
  そして、その目的の一つでございます地図作成でございますけれども、現在、JAXAと国土地理院との共同研究として進められております。具体的には、国土地理院におきまして、二万五千分の一の日本地図の作成及び修正の実証に関する研究等のために「だいち」が取得したデータを活用していると承知しております。
  私ども文部科学省といたしましては、JAXAと協力して、今後も、「だいち」の運用に万全を期し、地図作成等に役立つ衛星データの提供に努めてまいりたいというふうに考えております。


高木(陽)委員 

 今、地図作成等にも利用している、また資源探査、まさに科学技術でしっかりいろいろと役に立つことをやっているんですけれども、これも、やはり技術がどんどん進むと、その解像度が進んで、まさに人工衛星から撮影した場合、これは空中写真もそうなんですけれども、撮られる側というのはそんなのを認識していないわけですね。上からいつの間にか撮られている。それが、これぐらいの広さで、また庭に何があってだとか、いろいろと情報としては撮られる可能性があるわけですね。
  国土地理院、先ほど、空中写真の場合には解像度がそうでもないので、ただ、その後解像度が増していった場合には、そこはしっかりと配慮しながら、注意しながらやっていきたいという御答弁もありましたけれども、こういう情報というのは、今、国土地理院と文科省の間、JAXAの間でまた連携をしながら研究しているのはいいんですが、逆に、第一次情報としてこれがまたいろいろと漏れたり、または個人情報、先ほどの安全保障の問題、こういった観点もしっかりと取り組まなければいけないのではないかなと思うんですが、その点について、文科省はどのような対策、考えがあるか、伺いたいと思います。


板谷政府参考人 

 お答えを申し上げます。
  「だいち」のデータということでございますが、これにつきましては、先ほどお話ししましたように、地図作成や災害状況の把握などの分野におきまして、衛星データ利用を促進して社会への貢献を図ることを目的とした衛星でございまして、この観測データというのは、原則としては公にし得るものというふうに私どもは考えております。
  ちなみに、分解能でございますけれども、光学のカラーで約十メートルの分解能、そしてレーダー部分につきましても十メートルということでございます。これの詳細度というのをどういうふうに考えるかというのはまた一つあるかと思います。
  ただ、私ども文部科学省といたしましても、国の安全保障や個人情報保護に関する対応につきましては極めて重要と考えておりまして、必要に応じ関係省庁と連携しつつ、適切に対処してまいりたいというふうに考えております。


高木(陽)委員

 例えばアメリカ等の軍事衛星というのはもっと解像度が鮮明であって、そういったことから考えますと、技術的にはできると思うんですね。しかも、先ほど公にしているという話がありましたから、もちろん、そういう情報、公に利するものはどんどん公開していかなきゃいけないんですけれども、そういった観点は絶えず意識をしていただきたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。
 続きまして、今度、地震災害の軽減という観点から伺いたいと思うんです。
  実は、私の地元の立川、東京の立川市でございますが、立川断層というのがあるんですね。これは関東では最大規模の断層というふうに言われておりまして、平成十五年の政府の地震調査委員会で立川断層の評価が行われておりまして、将来、マグニチュード七・四、阪神・淡路大震災がマグニチュード七・三でございますから、同規模、それ以上のものが起こる可能性がある、この発生確率も日本の活断層の中ではやや高いグループに属していると。
  実は、この立川断層の真上に政府の防災基地があるわけですね。何で断層のところに防災基地があるのかなと思うんですけれども、立川基地が返還されて、それだけのスペースがあるということでそうなったんでしょうけれども。
  そういった観点から、地震の備えを万全にするということでいろいろなことに取り組まれているんですが、この防災対策の観点で、災害対策基本法をもとに体制が整備されており、国土地理院というのは、この法律に規定する指定行政機関、こうなっておりまして、この地震対策にもしっかりと対応していただかなきゃいけないんですが、この立川断層での地震防災対策に関する国土地理院の対応状況、これをちょっと伺いたいと思うんです。


藤本政府参考人

 先生御指摘のように、地震防災対策は政府全体として取り組むべき重要な課題だというふうに思っておりますし、その中で地理院も重要な役割を果たしていくべきだ、こういうふうに思っております。
  今お話がございました立川断層でございますけれども、少し自慢をするわけではございませんけれども、昭和五十年ごろでございますが、国土地理院の職員が空中写真を見まして、がけがずっと連続的につながっているというのを発見いたしまして、それで立川断層というふうに命名をさせていただいて、発表させていただいたというふうに聞いております。これも活断層でございます。
  活断層というのは、プレートが移動しましてどんどん落ちてくる、その圧力によりまして地殻に蓄積したひずみが、弱いところで繰り返し解放されるといいますか、そういう形で何度もずれて動いて、その痕跡が断層になる、したがってこれは航空写真にもあらわれてくる、こういうことでございます。
  活断層につきましては、これは動きますと地震が起こる、そしてその断層周辺で大きな被害が生ずる、こういうことでございますので、地方自治体におきましても、活断層の位置ですとか大きさですとかあるいは活動度、こんなものを十分把握する必要があるわけでございます。また、一般の住民の方も、そういうものをあらかじめ知っているということは避難活動等の上でも非常に重要だというように思っております。
  そういう意味で、地理院といたしましても、こういうものにこたえるために、地震による大きな被害が予想される都市域あるいはその周辺について、活断層の位置を詳細に表示した二万五千分の一の都市圏活断層図というものを作成させていただいております。立川断層を含みます活断層図「青梅」という形で活断層図をつくっております。これを平成八年、発行させていただいております。
  それとあわせまして、地理院では、GPSを使いまして常時地殻の変動をとらえております電子基準点というものを設けておりますけれども、その電子基準点を立川断層の周辺にも複数個設置しまして、地震の発生の原因となる地殻のひずみあるいは蓄積の監視、こういうものに今用いているところでございます。
  この電子基準点の観測データは、地震が発生しますと、その発生後地殻がどう動いたかというのが直ちに入手できるというふうになっております。能登半島の地震においても、これを入手しまして、どういうふうに地殻が動き、断層がどういうふうな形だったか、こういうものを推定させていただいておりますし、また、被害の範囲だとか復旧のためにも非常に重要だ、こう思っております。
  いずれにしましても、これらのいろいろな技術を用いまして、地殻変動の観測あるいは地震発生メカニズムの解明、こういうものに努めてまいりたいと思っております。


高木(陽)委員

 今までいろいろと全体的な話で伺ってまいりまして、また、立川断層のこと、地震災害のことも伺いました。
  今回の測量法改正に関する具体的な話なんですけれども、今回、デジタル地図がネット上でダウンロードできる、これは大きな目玉なんですけれども、実際どのような地図がダウンロードが可能になるか。また、今回の改正によりまして、承認が要らなくなる。今まで承認が必要だったわけですけれども、それはどういう場合か、またそれがどのような効果があるか、それを伺いたいと思います。


藤本政府参考人

 先ほども申し上げましたけれども、地図につきましては、できるだけ皆さんに活用していただこうということでございます。そういう意味で、従来、刊行というのが義務づけられておったわけでございまして、紙地図だとかあるいはCD―ROMの形で刊行をさせていただいておりました。今回の測量法の改正で、国土交通大臣の義務といたしまして、刊行だけではなくてインターネットによる地図情報の提供、これも制度的に位置づけをさせていただいたわけでございます。
  それはどういうものかということでございまして、現在、いろいろなものを刊行しておりますけれども、その中で、例えば二万五千分の一の地形図、これが一番汎用性の高いものでございますし、あるいは、物によってはCD―ROMの形で既にデジタル化して提供しているものもございます。そういうものの中で、できるだけ皆さんのニーズを見ながら、順次インターネットでのダウンロードができるようにしてまいりたい、こう思っております。
  また、我々のそういう地形図とか基本的なものだけではなくて、先ほど申しました災害現況図だとか、そういうたぐいのものも、ニーズを見ながら、ダウンロードできるような措置も今後検討してまいりたいというふうに思っております。
  それから、複製承認の関係でございます。
  測量法ができましたのは昭和二十四年でございますけれども、当時は、正確に複製をするというのは非常に大変なことでした。ほとんど手書きでトレースをする、こんなことでございまして、最近は技術が進展いたしまして、非常に正確な複製がやりやすくなってきた、こんな背景もございます。
  測量にいろいろ使うために測量成果を複製しようというときに、刊行したり、あるいはインターネットで不特定多数の人が使えるような状態にするものについては、そうはいっても、不正確なものが出回りますといろいろ問題が出てくるということで、これは複製承認をしてもらおうということでございますけれども、そうでないようなもの、個人的に使われるようなもの、こういうものについては、刊行への影響も少ないということで、複製承認を不要にしていきたいというふうに思っております。


高木(陽)委員

 地図を複製しようとする人が、事前にどのような基準で複製承認が必要かそうでないか、これが判断できないと困るわけですね。規制緩和の流れの中で、ここら辺の基準だとかそういったものをしっかりと認識しないといけないんですが、そのあたりどういうふうに考えているのか、これを伺いたいと思います。


藤本政府参考人

 委員御指摘のとおり、どういうものが複製承認の対象になるのか、あるいは複製承認の必要がなくなるのか、あるいは複製承認の考え方はどうか、こういうふうなことでございますけれども、そういうことを容易に判断ができないと、手続を合理化してもその効果は十分じゃない、こういうことになろうかと思います。
  そういう意味で、私どもといたしましては、この法律を通していただきましたら、できるだけ早く具体的な事例を示したガイドラインを作成いたしまして、インターネット等で公表していくということを予定したい、こう思っております。


高木(陽)委員

 やはりガイドラインというのが必要だと思うんですね。この点、しっかりとやっていただきたいと思います。
  最後の質問になりますが、地図の複製また使用承認手続、これはワンストップサービスについてですけれども、その実現のためには実際に連携をとる公共団体の協力が重要だ。この公共団体が全般的に困難な財政状況にあるわけですね。協力関係というふうには言うんですけれども、どういった形で公共団体との関係を保っていくのか、この点について最後伺って、質問を終わりたいと思います。


藤本政府参考人

 複製承認のためのワンストップサービス、これをできるだけ広く皆さんに活用していただくということは非常に重要なことだと思います。
  ワンストップサービス実現のためには、国土地理院と各地方公共団体等との間をオンラインで結びまして、インターネット上の手続がスムーズにいくというふうにする必要があるわけでございます。
  そのためにいろいろ負担も要るわけでございますけれども、この法を施行するまでの間に、地方公共団体等にできるだけ大きな負担がかからないように、既存のシステムを極力有効活用するなど、実現可能なシステムのあり方についても、各公共団体等と十分調整しながら、ワンストップサービスの実現に努めてまいりたいというふうに思っております。


高木(陽)委員

 この測量法の改正でございますが、地図という私たちの日常生活に大きくかかわっているものでございますので、今後も国土地理院としてはしっかりと対応していただくことを要望いたしまして、質問を終わりたいと思います。
  ありがとうございました。

 

 

 

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