参考人
大分県知事 広瀬 勝貞
都市交通分析モデル開発者 松下 文洋
専修大学商学部教授 太田 和博
奈良自治体問題研究所事務局長 小井 修一
高木(陽)委員
公明党の高木陽介でございます。
本日、四人の参考人の方々には、貴重な御意見を聞かせていただきまして、ありがとうございました。
私の方からは、まず広瀬参考人にお伺いをしたいと思うんですけれども、先ほどから一般財源化の問題がいろいろと議論となっていました。先ほど広瀬参考人のお話の中で、一世帯当たりの保有台数の比較から、東京の三倍納税をしている。特に自動車関係諸税ですね。そういった観点からいきますと、この一般財源化という言葉を聞くと、何となく改革なのかなみたいなイメージがかなり浸透はしていると思うんです、全体としては。
しかしながら、納税者の理解を得なければいけないというのが原則だと思うんですね。特に公平感を持たなければいけない。先ほど、負担の公平でいきますと、東京と比べた場合に大分の場合には三倍の納税をしている。先日も予算委員会で我が党の井上副代表が質問をしたときに、これは国交省の資料を調べて参考にしたんですけれども、今最も一世帯当たりの車の保有台数の少ない自治体というのは東京の中野区、これが〇・二八八台。一番多いのは愛知県の飛島村というところですか、これは二・八八台。大体十倍ですね。
そうなりますと、特に地方の方が道路がおくれているというふうに言われている中で、納税する県民の方々が多いわけですね。そこのところの公平感というふうなところから、広瀬参考人、どのようにお考えなのか、伺いたいと思います。
広瀬参考人
今高木委員からお話があったとおりでございまして、やはり総合交通体系の問題がありましたけれども、地方の場合には、通勤通学、買い物、車に頼っている面が多うございます。そうしますと、一世帯が一台だけじゃなくて二台も三台も持っている。離島の方なんかは、毎日本島の方に来て仕事に行くものですから、島の方にも持っているし、こっちの方にも持っているというようなこともあるわけです。そんなことで保有台数も多い。したがって、ガソリンの使用量も多いということで、ちょっと申し上げましたけれども、一世帯当たりの負担は九万円ぐらいでございまして、東京の一世帯はたしか三万円ぐらいでございましたから、というようなことになるわけでございます。
そこで、そういう中でもとにかく道路のために一生懸命負担をしてきた、そろそろ自分たちのところにも道が来るぞということでやっていたわけでございまして、そういう気持ちからすると、一般財源化してまたわけのわからない形で配分されるということになりますと、やはり住民の皆さんは大変に失望するだろうし、これまで何をやってきたのかという感じになってくるだろうというふうに思います。受益者負担というところをやはり徹底していただきたいというふうに思います。
高木(陽)委員
同じような形で、太田参考人にお伺いしたいと思います。
太田参考人の最初の意見陳述の中でも、消費税の問題に触れられました。一般財源化と受益者負担をどう両立させるかというのが問題だと思うんですね。そういった観点から、重複する部分もあると思うんですが、もう一度御意見を伺いたいと思うんです。
〔西銘委員長代理退席、委員長着席〕
太田参考人
私の意見は先ほど申し上げたとおりなんですけれども、今広瀬知事の方からもお話がありましたが、地方部におきまして車利用が非常に必需的になっている。しかも、たばことかお酒とは違うので、たばことお酒につきましては消費税とは別な税金がかかっているわけですね、一般税収に入るために。違いますので、担税力があるからといってそれをもとに一般財源とするということは、消費税以上に逆進的だというふうに考えます。
そういう意味では、これはここでの議論とは別なところでやらなければいけないと思うんですけれども、国の財政赤字を返すためには何とかせなければいかぬという話があった場合に、道路利用者から取る、より逆進的なものを使うというのは、公平性の議論に非常に大きな問題があると思います。
そういう意味では、消費税の問題というのはすべての国民に影響しますので慎重に議論しなければいけないとは思うのですけれども、やはり負担は公平にしなければいけませんから、国債を償還するために何らかの負担を国民に求める場合に、まず所得の多い人からたくさん払ってもらいましょう、たくさん資産を持っている人からたくさん払ってもらいましょう、次は消費に対して平等に払っていただきましょう、そして最後に、どうしても、道路特定財源の方が少し潤沢ならお願いしますというのが恐らく順番だと思うんですね。それをいきなり頭から、担税力があるから払えというのは、これはかなり乱暴な議論だというふうに思っております。
高木(陽)委員
今の太田参考人からの御意見の中で、順番があるんじゃないかと。
そんな中で今回も、この道路特定財源問題ということで法案が出てまいりまして、昨年の暮れそして一昨年の暮れに政府・与党で合意をして、特に一昨年の暮れは閣議決定までした。その中で、道路特定財源で、これはシーリングがかかりますからどうしても余る部分がある、その余剰部分を一般財源化しましょう、そういう考え方に立っているわけですね。そういった部分では、公平感をしっかりと保ちながら、受益者負担ということで特に地方の方々にもしっかりと還元できる、そういった観点からの今回の法案だと思うんですけれども、この点について太田参考人はどのようにお考えか。
太田参考人
直接お答えになるかどうかわかりませんが、まず一番初めにシーリングの話なんですけれども、シーリングをかけていること自体が、一般会計というのはお金をうまく配分できていないということだと思うんですよね。本来、シーリングがなくてもめり張りをつけられるんです。おまえのところはもう要らないんだからばんと減らせ、ここのところはふやせという話なので、シーリングがかかっているような一般会計は、私は余り信用していないということです。
その中で幹線道路は、今後十年間で完成させないともう二度とできないので、やはりこれは必要だろう。その一方で、地方部の生活基盤としての生活道路をきっちり整備していかなければいけない。そういう意味では、この事業量というのはかなり私は適切なものだと思っております。それは、やはり道路利用者に負担してもらうのが筋で、地方部におきましては、先ほど申し上げましたように、二分の一なり三分の一なりを、一般道路ですけれども、地方部の財源で入れていただくというような形で、バランスのとれた形で、ある程度フレキシビリティーがある中で整備が進むんじゃないか。
今回、重点化のことを非常にやっていますので、九八年より前のようなおかしなことは起こらないだろうと思います。ただ、それは監視していかなきゃいけませんので、今後五年間見て、やはり一般会計の方がすごく優秀だねというのであれば、一般会計の方でやりましょうという議論もしてもいいと思いますし、いや、特別会計の方が優秀だねということであれば、それでゆだねればいいと思います。
つまり、これは世界じゅうで、一般会計でやっているところもあるし、特別会計でやっているところもあるので、それはまさに、本当に会計同士の競争として、よりよい政策をどっちが打てるか、そういうふうな視点で国民は見ているんだと思います。
高木(陽)委員
今回の道路特定財源問題で、政府・与党と野党の皆さん方と結構意見が食い違っている部分が多いんですけれども、特に民主党の皆さん方が、まずは暫定税率をなくす、そして一般財源化をする、さらには、必要な道路はしっかりつくって地方には迷惑をかけないという、こういった言われ方をしているんですが、現実問題、国の直轄関係の方は、これは減らざるを得ないというふうに民主党の皆さん方も結構主張されていて、そうなりますと、やはりこれは広瀬参考人にちょっとお伺いしたいんです。
例えば、直轄事業が大幅に縮小されてしまう、地方は何とかしなきゃいけないんですけれども、大分県単独の、もし負担をかけないで、ここはしっかりやっていただくような形をとっても、いわゆる国の事業自体がずっと減ってくるわけですから、そのとき、特に幹線道路にかなり影響を、これは、新しいのをつくるだけじゃなくて、いわゆる補修だとか維持管理だとか、こういったことにも影響が出てくるように思うんです。そういった場合の例えば地元大分県としての影響、ここら辺はどのようにお考えか、伺いたいと思います。
広瀬参考人
大分県の場合には、なかなか財政が厳しいものですから、できるだけ国の資金を持ってこようという努力を、悲しいかな実はしているところでございまして、国の補助事業あるいは交付金をどうやって持ってこられるか。そしてまた、大変難しいところは、できるだけ直轄事業でやってもらおうというようなことでやっているのが現状でございます。
つい昨年も、それまで県が管理をしておりました国道を、もう一度国の方に戻して、そして国の管理にしてもらって、そのかわり補修事業はそちらでやってくれというようなことでやっているというのが現状でございまして、そういうことからしますと、やはり直轄事業あるいは補助事業によっているところはかなり多いというのが現状でございます。
特にまた、幹線道路、幹線のところは、県と県を結び、九州全体としてどうやって循環型道路をつくっていくかとか、そういうこととの関連もあるものですから、やはり直轄なり高速道路体系でやっていただくということが非常に大事なんじゃないかなというふうに考えております。
したがって、一般財源化の議論がありますけれども、国の分、地方の分を合わせて、負担と受益の関係がちゃんと維持できるようなことを考えておいていただかないと、地方の分はもう全部面倒を見るからいいだろうと言われても、地方は決して喜べない現状にあるということをひとつ御理解願いたいと思います。
高木(陽)委員
今、広瀬参考人の方は、国と地方とのバランス、これをしっかりやってもらいたいということだと思うんですけれども。
先日も、九州の東国原宮崎知事と民主党の菅代表代行が公開討論会をやられまして、あと福岡の麻生知事も出られて。そんな中で、終わった後のコメントというか、これは私はテレビのニュースで見たんですけれども、民主党は地方に迷惑をかけないと言っているけれどもそこは信用できないというニュアンスの言われ方をしておりました。
だから、ここのところを、現場でやっておられる知事さん、または首長さん、この不安感というのはやはりあると思うんですね。そこら辺のところの、民主党の今の、対案とまでは言っていないんですけれども、主張に対する御見解を伺いたいと思うんです。
広瀬参考人
大変御熱心にいろいろ御議論をいただいているということについては、各党の皆さん方に大変敬意を表するわけでございますけれども、私どもやはり、冒頭申し上げましたように、総額としての財源を、道路関係の予算の財源をどう確保するか。そこのところは地方としてもう本当に四苦八苦しているものですから、そこの総額の財源が確保されるということが非常に大事だということ。それから、道路が本当に必要なところにちゃんと配分されるような仕組みが維持されるということが必要だ。それから、やはり納税者の納得が得られるような形がとられるということが必要だというふうに考えております。
そういうことで考えてみますと、暫定税率を廃止するということになりますと、二兆六千億円の財源がなくなるということでございます。消費税一%分ということにもなるわけでございまして、その分を本当にどう捻出できるのかなというところを大変心配しております。
それから、一般財源ということになったときの、今私が申し上げたような心配がちゃんとクリアできるのかどうかということについて、受益と負担との関係とか、配分方法とか財源の確保といったようなことについて、維持できるのかについてもやはり心配をしているというのが現状でございます。
高木(陽)委員
続きまして太田参考人にお伺いしたいんですが、先ほど民主党の後藤委員との話で、高速道路の話もちょっと出ておりました。この高速道路の料金、今回の法案の中でも、国の負担で下げる、債務をある意味では国が負担していく、こういう流れの中で利用者に対する負担をなるべく下げていこう、こういった考え方になっております。
これについて、どのような御見解を持っておられるのか、伺えればと思います。
太田参考人
まず、恐らく二つの議論があって、現実はそうじゃないんですけれども、一種の補助金に近い形になる。機構に入れてという形で、リース料を下げるという形で料金を下げるんですが、補助金に近いんじゃないかという議論がまず一点。もう一点は、それが有効に使われるかどうかという話があると思います。
まず、補助金に関しましては、これはもちろん大きな判断でありますので、そういう判断があってもいいんだろうというふうに思いますが、私自身は、これは受益と負担の考え方に合っていると考えています。
それは、もともと高速道路の上を走っている人もガソリン税を払っているわけですね。恐らくその額は、年間四千億円から五千億円ぐらいのガソリン税を払っているはずですよね。先ほどからいろいろなところで議論が出ていますけれども、有料道路料金を払って、それで道路も全部つくっている。だけれども、それプラスアルファ燃料関係の税金を払っているわけですね。その部分をお返しするというのがもともと昔の補助金の考え方で、受益と負担の考え方に合致していたんですね。それが突然、特殊法人改革で、全部補助金を一律やめるということですよね。それは一般会計から出ていた補助金じゃないし、受益と負担を合わせるための仕組みだったのが、何かいきなりなくなってしまったということであります。
そういう意味では、適切に有料道路利用者に還元するというのはやるべきことだったと私は思っています。しかし、制度が変わっておりますので、このたびそういう形で入れる場合に、一律下げるのはやはり効果がないですねということなので、より効果的にやりましょうということです。
小井参考人の方から先ほど議論が出ていましたけれども、いや、無料のいい道路が欲しいんだ、有料道路なんか要らないよというような部分では、有料道路の利用が非常に落ちてしまいますので、有料道路の料金を下げることによって下の道から上がってもらいましょう、その方が明らかに環境にも優しいというような形で対処する。
それから、これは特に夜、高速道路を使わずに一般道をトラックが走る、周りの住民の方々が非常に迷惑している。そういうものに関しては、トラックの夜間の高速道路料金を割り引くことによって上に上がっていただく。制度上、そういうことに使うというふうにしているわけです。
そういう意味では、昔のように一律公団にお金を入れてというような形ではなくなったものですから、より有効に使えるような仕組みに変えられたので、一たん、ちょっとおかしな形で補助金がなくなって受益と負担が乖離したんですけれども、改善されることになったというふうに考えています。
高木(陽)委員
あと高速道路で、特に今回の中期計画で、基幹ネットワークの整備二十三兆円というのが計上されていて、これについて、一万四千キロ必要なのか、必要じゃないのか。いろいろと委員会等々の答弁を聞きますと、一万四千キロというのをすべてつくるということではないんだ、こういった言われ方もしますし、また、今ある現道をしっかりと利用しながら、そこと接続しながら使っていく場面もある等々、そういう話が出てきております。
今回のネットワーク、これは必要だと私自身は思っているんですけれども、このことについて、また済みません、太田参考人はどのように今回の中期計画のネットワークを考えているか、伺えればと思います。
太田参考人
一万四千キロまで必要か、必要じゃないかという議論は、恐らくきっちりとしなきゃいけないんだろうと思います。
ただ、どの時点で必要かというのはいろいろ議論があって、この道路特定財源制度が始まった昭和三十年の時点で一万四千キロ、そんなものは、車がないんだから必要ありませんね。では、我々が最も高齢化が進んだだろうと思われている二〇二五年の段階でどのぐらい必要なのかという議論だと思うんですね。その場合、一万四千キロなのか二万キロなのか、いや、もっと一万四千キロより少なくてもいいのかということに関しては、慎重に議論しなきゃいけないと思っています。
ただ、二つのことを申し上げたいんですけれども、まず一つは、この一万四千キロの計画をつくるときには、主要な町の中心から一時間で高速道路まで行けるということ、及びネットワークの構造でぶつ切れになるとおかしいですから、つくっているわけですね。ですから、もし一万四千キロを縮小するというのであれば、主要な町から幾つかの町を外して、おまえさんのところはもう一時間で着けなくてもいいんですよということを決めることが恐らく必要だろうというふうに思います。
したがいまして、一万四千キロ自体の議論より、むしろ一万四千キロを決めたもとの基準の方についてやはりきっちりと議論をする。七千六百キロのときは二時間だったわけですね。それを一時間に短縮して一万四千キロになっているわけですから、縮小するのであれば、幾つかの町を切るか、もしくは一時間半でもいいよというふうに基準を緩和して縮小するべきだという話だと思います。
もう一つは、これは私は政治の失敗だというふうに思っているんですけれども、整備が例えば三千キロしかされていないときには、一万四千キロつくりましょうという話になるわけです。それが八千キロ整備されると一万四千キロは要らないという話になるわけです。これは、先に自分でつくっておいてもらった方は、もうこれ以上要らないと言うわけですね。
ですから、制度を一番初めにつくったときに、一万四千キロで全国のネットワークをつくりますよということをもし約束したのであれば、それを最も安いコストでつくるように制度設計をすべきだ。ただ、幾つかの理由によって、順番が違うよねとか規格が高過ぎるよねというようなことでおかしなことがあって非常に大きな批判になっているんですけれども、そこのところはよく考えなきゃいけない。
例えば、静岡県の十八歳の免許取りたての少年が、もう東名は費用を全部払っているはずだからただにしろと言ったとしましょう。その一方で、まだ高速道路のない宮崎の十八歳の少年が高速道路が欲しいと言ったとしましょう。その場合は、静岡の十八歳の少年は、それは親が払っているかもしれないけれども、本人は全く負担していないわけですよね。
そういう意味では、一万四千キロが決められたことの意味というのをやはり確認する必要がありますし、それが、やはりコストの問題がいろいろありましたし、一般国道との、幹線道路との関係もありますので、幾つかの部分はほかのもので代替できるものもあるでしょう。それは時代が変わってきましたから。その辺は精査しながら、本来の目的、高速交通体系に国民の多くがすべからく一時間でアクセスできるという目標を達成するためにどの方法が一番いいかを考えるべきで、それを否定するのであれば、きっちりと、先ほど申し上げたように、切る町、それから切る時間というものを議論する必要があると思います。
高木(陽)委員
残り時間も少なくなってまいりましたので、松下参考人に最後ちょっとお伺いしたいと思うんですが、先ほど杉田委員の質問のときに日本は道路予算約十一兆円じゃないかというふうなお話があったんですが、ことしの予算案もそうですし、昨年もそうなんですけれども、この十年間で、ピーク時の十五兆円から、国と地方合わせまして八兆円に今なっているということ、これを確認の意味でちょっと申し上げておきたいと思うんです。
その上で、先ほどパネルを出されて、私ども委員にも資料を配っていただいたんですけれども、圏央道とM25ですか、イギリスの環状高速道を比較されました。私は地元が多摩地域、八王子のところの圏央道を通っているところなので、これまでも圏央道の建設促進についてはいろいろとこの委員会を通じて質問させていただきました。昨日も三環状道路について委員会で質問させていただいたんですが、ここに書かれている、既に三十年経過、まだ建設中、五十年後ということで、これは一九八五年からスタートしましたから、今二十七年たっている。
ただ、これは昨年、中央高速までつながりまして、今は東名につなげる工事をしている。北側の方、いわゆる東北道、常磐道、さらには東関道につなげる道も今どんどん進捗しているんですけれども、今の計画だと、平成二十四年、二〇一二年にできる。ただ、五十年後というふうにここに、クエスチョンですけれども、これはどういう根拠で言われたのか伺いたいんですが。
松下参考人
今現在、二百三十キロの計画ですが、完成しているのは、わずか八王子インターから鶴ケ島インターまでの四十七キロですね。あとはまだ全然手つかずですね。(発言する者あり)
高木(陽)委員
今現在の進捗率はそのとおりだと思うんですね。実際問題、事業着手をして、工事着工しているところが各地でもうスタートしておりまして、それは、ある意味で言うと、事業着手、工事着工して進捗していますが、まだ完成していませんので、完成率からいくと、今言われた八王子―鶴ケ島間だと思うんです。
ただ、その中で、それぞれ用地買収もしておりまして、そういう形からいきますと、この平成二十四年の全線開通はほぼ見通しが立ってきている。ここら辺のところを、こういう形の数字をぱっと出されますと、なかなか、えっという形になると思うので、ここら辺もよろしくお願い申し上げたいなと思います。
その上で、環状道路について、私はいろいろな国のも調べさせていただいておりまして、日本はおくれておるなという感触があるんです。実は、このM25環状高速道は、イギリスで一九七三年から十三年かけて八六年に完成された。ただ、これは市街地の外縁というか、グリーンベルトを中心にかなりつくられたので、ある意味では家屋だとかまたは居住者、そういう用地の買収等々に関しては、圏央道の場合は例えば横浜、八王子そして筑波といった業務核都市のところも通りますので、そこら辺のところの比較を同じようにして、こちらは何年、こちらは何年。また、用地買収に関しても、金額も土地の値段も大分違いますから、そういう部分で一律に比較はし切れないんじゃないかなと思うんですが、どうでしょうか。
松下参考人
そのとおりです。
ただ、私は、完成したときに、運輸省の方に一緒に乗ってもらってここをドライブしたんです。そうしましたら、女性の担当官でしたけれども、大体百五十キロぐらいで走りました、小さいシビックで。それから、コンクリートは二メーターで打っているから、戦車でも飛行機でもおりられる。片側四車線でした。八車線ということですね。
それから、人家についてですけれども、私も、グリーンベルトを通っているので人家はないと思ったんです。ところが大間違いで、軒先すれすれまで走っておりました。たくさんそういうところを通っています。
高木(陽)委員
いずれにしても、国が違って、土地の値段も違う、そういった部分でなかなか一律に比較はできないんですが、松下参考人が言われた、やはりコストを下げていく、これはまさに必要なことだと思うんですね。そのためには何ができるのかということを、いろいろな国の事情も勘案しながら検討していかなければいけないと思うんです。
まさに、これはこれからこの委員会で最後に法案の決着をつけなければいけないんですけれども、それで終わりじゃなくて、やはり、こういった問題については、国会として、または委員会としても絶えずチェックをしながらやっていきたいな、このようにも感じます。
最後に一言。最近この道路問題がメディア等でもかなり取り上げられる中で、特に松下参考人がいろいろなところで御発言をされたり、テレビでコメントをされているのを私も何度か拝見させていただいて、そういった部分では、今までそういった経験を積まれてきた、それをもとにお話をされているんですが、できればこういう数字の部分は、きのうも委員会でそういう議論になったんですけれども、丁寧にというか、数字の扱い方をなるべく慎重にしていただきたいな、こういうことをお願い申し上げまして、質疑を終わりたいと思います。
ありがとうございました。
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