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第169回国会 衆議院会議録
2008(平成20)年04月16日
 
 


第169回 衆議院 「国土交通委員会」12号

 

参考人
国土交通大臣 冬柴 鐵三

国土交通省大臣官房総合観光政策審議官 本保 芳明

国土交通省都市・地域整備局長 増田 優一



高木(陽)委員

 公明党の高木陽介でございます。

 本日は、観光圏の整備による観光旅客の来訪及び滞在の促進に関する法律案、さらに、地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律案という二つの法律案を審議するということで、質問させていただきます。

 まず最初に、観光圏の整備の問題でございますけれども、これは先日も、この委員会そして本会議を通じまして、観光庁の設置についての国土交通省の設置法改正案、これは衆議院を通過いたしました。全会一致でありました。ああ、全会一致じゃありませんね、原案は共産党が反対していました。済みません。

 それで、観光というのはまさにこれからの二十一世紀の日本産業を支えていく大きな役割を担っていく、そういうお話をしてまいりました。その一貫として、ビジット・ジャパン・キャンペーンというのが今国土交通省を中心に展開をされている。特に、訪日の外国人旅行者の数というのは、平成十九年は八百三十五万人、これは順調に伸びておりまして、数年前はまだ五百万人前後だったのが、着実に一千万人を目指して伸展をしている。

 そういうところで、訪日の外国人旅行者というのは、我が国においては主にどのような地域を訪問、宿泊しているのか。やはりどうしても、空港が、成田、関空、さらには中部国際、こういった拠点空港が大都市にございますので、そういった部分では首都圏等の大都市に集中しているのが現状ではないかと思うんですが、その点についてまず最初に伺いたいと思います。

 

本保政府参考人

 お答え申し上げます。

 外国人が訪れている先の把握の仕方についてはさまざまな統計がございますが、宿泊統計が一番正確かと思いますので、これをベースに申し上げたいと思います。

 平成十九年の数字で申し上げますと、これは全体を申し上げると煩瑣になりますのでベストファイブを申し上げますが、一番が東京都、二番が大阪府、三番が北海道、四番が千葉県、五番が愛知県、こういう状況になっておりまして、委員御質問の趣旨に沿いまして、これを三大都市圏とそれ以外という区分で整理してみますと、七が三大都市圏で、三がそれ以外の地域、こういうふうになります。

 数字だけを申し上げますと三大都市圏に大変集中しているような印象になろうかと思いますが、他方、別の見方をいたしますと、外国人旅行者は三大都市圏以外でも大きなインパクトを持ちつつある、私どもこういう分析をしております。

 全体の宿泊者数に占める外国人の割合が大きいところほど大きなインパクトを持っている、こういう見方で申し上げますと、例えば一番多い東京は、全宿泊者数の二一%が外国人でございます。これに続く大阪は一六%になっております。

 こういう数字をベースにいたしまして、三大都市圏以外のところの数字をちょっと申し上げたいと思いますが、七%から一〇%というかなり高い割合を外国人が占めている地域は、長崎、熊本、大分、福岡、山梨、こういったところと北海道が七%から一〇%ということで、かなりの割合を外国人が占める、それだけ大きなインパクトを持つ地域になってきている、こんな分析をさせていただいております。

 

高木(陽)委員

 今外国人の訪日は三大都市圏が七〇%、そしてその他が三〇%。旅行者、いわゆる宿泊者等々の外国人の占める割合が多いところはかなりインパクトが強くなってくる、こういう御指摘でございましたけれども、そういうことを考えますと、例えば七%から一〇%の長崎、熊本、九州ですね、こういったところは、例えば韓国がかなり近い、また来やすい状況になっていると思います。

 そういうような地理的な観点、地政学的な観点からいってふえていくという、これはこれで当然なんですけれども、やはり地域経済の起爆剤になる、地域経済の活性化という観点からは、首都圏にまず来るわけですね。集中する訪日外国人旅行者を、今度はここで終わるんじゃなくて地方に誘導していく、こういう取り組みが必要じゃないかと思うんですね。ビジット・ジャパン・キャンペーン、先ほど申し上げました、国交省が中心となってやっていて、首都圏または三大都市圏で終わらせるんじゃなくて、それをその次のステップに持っていく、こういうようなことをするという認識、また取り組み、ここの点について伺いたいと思います。

 

本保政府参考人

 お答え申し上げます。

 ただいま委員から、九州には韓国の方が多いのではないかという御質問がございましたが、まさにそのとおりでございまして、実は、韓国の方が九州にたくさんおいでになる前は台湾の方も多くいらっしゃっていまして、その台湾の方々は今北海道に大変大勢行っております。実は、このことは、一度日本に来られた方々は、日本にほかにいいところがあれば、これを求めて行かれるという姿を示しているものと思います。

 そういう意味で、リピーターをいかにふやして、この方々に入り口になる東京、大阪からそれ以外の地に行っていただくかが重要ということでございまして、この点は委員御指摘のとおりでございます。リピーターをふやすためには、マーケットのニーズに応じまして、ニーズにふさわしい地域の魅力を発掘してプロモーションを展開していく、こういうことが必要だと思っております。

 こうした観点から、国土交通省では、地方の努力を促すという意味も含めまして、自治体などの地方の関係者と連携いたしまして、マーケティングを十分行いました上で、地方の観光魅力を活用したプロモーションに取り組んでおります。

 例えば台湾向けに、実は現在、立山黒部アルペンルートというのは大変人気が出てきておりまして、手ごたえがあるということで、これをターゲットにして、自治体それから国が一緒になったいろいろな新しいキャンペーンを行っているところでございます。

 こういった形で、現在御審議いただいております観光圏の整備による観光旅客の来訪及び滞在の促進に関する法律案に基づく、要するに魅力ある観光地づくりというベースと、それから、これと組み合わせたビジット・ジャパン・キャンペーンによる海外へのプロモーション、この連携によりまして地方への訪日外国人の一層の増大を図りたいと考えております。

 

高木(陽)委員

 今リピーターが重要だというお話がありました。これはまさに、海外から来られる方だけじゃなくて、日本の旅行者もそうなわけですね。

 これも前回のときにちょっとお話し申し上げました湯布院の例で、観光カリスマがいて、ここはやはりリピーターが多いわけですね。いろいろな雑誌だとかそういうような広告宣伝というよりも、結局、リピーターが今の湯布院という町をつくり上げてきたという指摘もあると思います。そういった部分では、行ったはいいけれども、また次来よう、あそこはよかったよということをちゃんと言ってもらわなきゃいけないわけですね。

 そのためには、ではどういう努力が必要なのかということでこの観光圏整備法案というものがいろいろと考えられていると思うんですが、今回の観光圏の整備法案というのは、地域における観光圏の整備を支援するということなんですけれども、日本人の観光客のみならず、首都圏などに集中する、先ほどから指摘している訪日外国人旅行者を地方に誘導する視点、こういうのは反映されているのか。例えば、観光圏の整備事業として、訪日外国人旅行者に向けた受け入れ、そういう環境整備なども支援されることになるのかどうか、この点も踏まえてお答え願いたいと思います。

 

本保政府参考人

 お答え申し上げます。

 今御指摘のように、観光地として本当に魅力あるためには、外国人のみならず日本人からも選ばれることが重要だというふうに御指摘いただきましたが、観光圏の整備による観光旅客の来訪及び滞在の促進に関する法律案、これは基本的に国際競争力のある観光地づくりを目指すということで、内外のお客様から選ばれるような観光地づくりをすることによりまして、日本人、外国人ともに来ていただけるような地域づくりを目指したいということでありますので、理念としてはまず対応をしていると思います。

 その中で、御指摘のように、外国人の受け入れにつきましては、特に受け入れ対策の充実が重要だ、このように理解をしております。現実にその重要性を理解して、大変うまくいっている地域もございます。

 一例を申し上げますと、北海道の富良野、美瑛の地区でございますが、こちらでは、通年型の体験観光の充実に加えまして、外国人の一人歩きを支援いたします広域観光案内所をつくりまして、積極的に外国人に呼びかけをしております。また、アクセスや回遊性を高めるためのバスの運行でございますとか、関係六市町の広域観光推進協議会の設立によりまして、ブランドイメージの確立とプロモーションの強化などの取り組みをしております。

 まさにこうした取り組みをする地域を支援することによりまして内外のお客様の増加を図りたいというのがこの法律の目的でございまして、そのために外国語による案内表示の整備などの受け入れ環境の整備につきましてさまざまな支援措置を講じてまいる、そのような仕組みになっているところでございます。

 

高木(陽)委員

 今富良野の例を挙げていただきましたけれども、どうしてもこういった観光地、観光ゾーン、圏を整備していこうとなると、ハードの面ばかりどうしても強調される。また、自治体の方も、ハードの方がわかりやすい、お金を使いやすい、お金を引っ張ってきやすい、こういうような発想が往々にしてあると思うんですよね。

 ただ、やはり大切なのは、先ほどから申し上げている、ああ来てよかったなと。これは、外国人の方がよかったなと思うというのは、日本人がよかったなと思わなければ思わないと思うんですよね。そういった点、やはりソフトの面も含めて、きめ細かいバックアップ体制が必要なんじゃないかなと思うんです。

 そういう中で、訪日の外国人の旅行者数を確実に増加させながら、地域経済の活性化も考える。ただ単にこのビジット・ジャパン・キャンペーンを実施するだけじゃなくて、受け皿としての地域における取り組みを強力に支援すべきだと思うんですね。今までの何か、まあこれは一応メニューありますよみたいな、そういう形じゃなくて、かなり集中的にやらなきゃいけないんじゃないか。

 そういう点からいくと、今回の法案というのは、受け皿づくりを支援する点では一定の評価はできますけれども、観光地域づくりという点、これは本当の成果が出せるのか、この法案の実効性、これについてどのように考えているのか伺いたいと思います。

 

本保政府参考人

 お答え申し上げます。

 この法律案には、大きく四つの特徴があると考えております。第一は、農林水産省との共管によりまして農山漁村活性化制度による支援ができることでございます。第二は、国土交通省としての総合力を生かしまして、ソフト、ハードの連携による支援を行うことでございます。第三は、事業の成果が出ますように、事業者が観光庁長官に政策の改善を提案できることでございます。第四は、ホテル、旅館による宿泊者への旅行商品の販売を可能にするなど、民間セクターの活力再生のための規制緩和を導入したことでございます。

 特に、今般の法制度では、この観光圏整備に取り組む事業者が観光施策の改善につきまして観光庁長官に対して提案できるという制度を規定しております。このような制度を通じまして、個々の要請に応じてきめ細かな対応が機敏にできるようになりますとともに、より円滑な観光圏整備に取り組めるように、関係省庁との調整が円滑に進められることができる、このように考えている次第でございます。

 また、既に行っていることでございますが、先ほども少し申し上げましたけれども、具体的なサポートという意味で、気軽に観光地域づくりのコンサルタントができる場が必要ということで、この四月一日から、私どもの観光部門と地方運輸局に観光地域づくりに関する相談窓口も設けさせていただいたところでございまして、民間のコンサルタント並みとはなかなかまいらないかもしれませんが、できるだけレベルの高い、また幅の広いサービスができればと考えている次第でございます。

 こうした観光地づくりへの支援が具体的に成果が出ますように、関係省庁ともよく調整をいたしまして、しっかり取り組んでまいりたいと思っておる次第でございます。

 

高木(陽)委員

 どうしてもお役所が考えると、縦割りという考え方の中、今度観光庁ができまして、ある意味では省庁横断的にさまざまな観光施策を融合させていく、それはそれでしっかりやってもらいたいんですが、例えば旅行に行く人の立場から見ると、これは外国人だろうが日本人だろうが、余り県だとかこだわっていないんですよね。別に何々県に行こうなんて思っていないわけです。

 一つの例で、関東近県で言うと、箱根というのは神奈川県にあるわけですね。それで、その近くでまた有名なのは例えば熱海、これは静岡県になるわけですね。もうちょっと足を伸ばすと今度は伊豆まで行く。こういうことを考えた場合に、県というのは全く関係ないわけですよね。

 ところが、どうしても行政がいろいろとそういうテーマを出していく、そうなると、せっかく観光圏というゾーンをとらえていこうというときに、やはりそこら辺の自治体との兼ね合い、そしてまたそれぞれの観光地自体の兼ね合いということで、ここら辺のところはもっとフレキシブルにやっていっていただきたいな、これは要望しておきたいと思います。

 さて、時間も限られておりますので、もう一つの法案の方の、地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律案です。

 近年、地域のさまざまな風情、情緒、たたずまい、市街地の環境、そういう歴史的風致が失われつつあるとずっと指摘されているわけですね。文化財もなかなか、いろいろな法律で守られてはきたんですけれども、そういったものに対して、その失われつつある状況、その原因等々、これをどのようにまず考えているか、そこから伺いたいと思います。

 

増田政府参考人

 お答えを申し上げます。

 歴史的風致は、その核となる重要文化財等の歴史上非常に価値の高い建造物と、それからその周辺で一体となってその市街地を形成している古くから立ち並ぶ町家の存在、さらには、そこで地域の歴史、伝統を反映した人々の営みが行われている、そういったことで醸し出される風情なわけでございます。

 こういった歴史的風致を形成する要素のうち、核となる重要文化財等は、文化財保護法等によりまして、現状変更規制でありますとか、一定の税制上等の支援措置があるわけでございますが、周りの町家等と一体として歴史的風致を形成している建造物等につきましてはそういった制度がない。

 それから、先ほど大臣からも御答弁申し上げましたように、そういったところでは、やはり相続の段階でありますとかあるいは高齢化等で人口が流出するということで、そういった貴重な町家そのものの維持が非常に難しくなっている。

 さらに申し上げますと、そこでの人が減るということで、地域の伝統産業の担い手でありますとかあるいは伝統文化、お祭りの担い手、そういったものがコミュニティーの崩壊等によって損なわれているということで、急速にそういった歴史的風致が失われている。

 さらに申し上げますと、これまでの法律、例えば古都保存法でありますとかあるいは景観法、都市計画法は、現状をある意味では凍結的に保全するという仕組みでできているんですが、一たん壊れたものを回復、復元するという仕掛けを持っていません。

 そういったことでどんどん失われているというふうに理解しているところでございます。

 

高木(陽)委員

 時間が限られているので、ちょっと短目にお願いします。

 今回、歴史的風致のことで、基本方針をまず国の方がつくる、それで市町村が計画をする、国が認定する。この認定をして何がプラスになるのか、ここのところをちょっとまず伺いたいと思います。

 

増田政府参考人

 御答弁申し上げます。

 さまざまな取り組みをもう既に今、市町村は歴史的風致を維持、再生するということで取り組んでおります。

 今回、この法律で認定制度を設けましたのは、そういった国家的見地から見ても貴重な歴史的風致を国が積極的に支援しようということで法案を出させていただいているわけでございまして、法律上は、重点区域につきましての歴史的風致形成建造物の制度でございますとか、先ほどありましたような農業用用排水施設の特例でありますとか、あるいは都市公園法の特例でありますとか、あるいは電線共同溝の特例等、さまざまな法律の特例を支援措置として設けているわけでございます。これは法令上の措置でございます。

 あわせまして、今年度予算におきまして、新しい支援制度といたしまして歴史的環境形成総合支援事業という制度も設けたところでございます。

 あわせて、既存の都市公園事業でありますとか、あるいはまちづくり交付金事業につきましても拡充をいたしまして重点的な支援をするということで、全体を仕組ませていただいているところでございます。

 

高木(陽)委員

 あと、文化財の周辺に残された町家などの歴史的な建造物が失われているということが課題となっているんですけれども、今回の法律案で歴史的風致形成建造物制度の概要をちょっと伺いたいのと、その効果、これはどういうふうになっているのか、お願いします。

 

増田政府参考人

 お答え申し上げます。

 今回の法律案の中で、歴史的風致形成建造物制度というものを新たにつくらせていただきました。市町村は、そういった地域の歴史的風致を形成している建造物を、一定の手続を踏みまして歴史的風致形成建造物として指定することが可能となります。そうなりますと、当該建造物の所有者等におきましては、一定の管理義務を課すということになります。

 一番問題は、これまでは非常に立派な町家がいつの間にか壊れてしまっているということがあるものですから、そういった指定をされた建造物につきましては、増築等の一定の行為を行おうとする場合には事前に市町村長に届け出をしていただく、市町村長はその際、保全のために必要であれば設計の変更等必要な措置を勧告ができるということにさせていただきました。

 ただ、規制だけですとなかなかこの指定に手を挙げていただく人がいないものですから、先ほど申し上げましたように、あわせまして新しい予算として歴史的環境形成総合支援事業を創設いたしまして、そういった歴史的風致形成建造物の復原、修理、場合によっては買い取り、あるいは移築等につきまして、公共団体が行う行為につきまして支援する制度を設けさせていただいたということでございます。

 

高木(陽)委員

 今回の法律で、歴史的風致の維持及び向上ということで文科省と国交省が共同で取り組む。役所の壁を越えて一緒にやっていくということはすばらしいことだと思うんですけれども、まちづくり行政と文化財行政の連携ということで、その内容について簡単にお願いします。

 

増田政府参考人

 お答え申し上げます。

 まず、国のレベルでございますが、やはり地域の歴史的風致のうち、国家的見地から保全、活用すべきという非常に貴重な歴史的、文化的遺産についてどのように考えるかということにつきまして、まず、文部科学大臣、文化庁と、私どものまちづくり部局、それから農林水産省の農山漁村地域における歴史的風致ということにつきまして、まず基本方針を作成するということにしておりまして、その際、一定の基本的認識を共有するということで連携した取り組みをしたいというふうに考えております。

 その上で、市町村は、国が定めます歴史的風致維持向上基本方針に基づきまして歴史的風致維持向上計画を策定することになるわけでございますが、市町村のレベルにおきましても、文化財行政とまちづくり行政を一体として取り組むように私どもとしても取り組んでいくというふうな形で運営をしてまいりたいと考えております。

 具体的には、先ほど言いましたコアになる文化財につきましては、文化庁の行政としてその規制でありますとかあるいは支援措置をやっていただく。周りの建造物につきましては、私どもが例えばまちづくり交付金等によって支援する。さらには、全体としての歴史まちづくりを推進するために必要な施設につきましても、これはまちづくり行政の中でしっかり支援するということで、連携した上で推進してまいりたいということでございます。

 

高木(陽)委員

 大臣、済みません、通告していないんですけれども、これはお願いということでちょっと聞いていただきたいなと思うことがあります。

 今回の歴史まちづくり法案という形、また観光圏の問題、結構いいことをやるわけですね。いつも問題だなと思うのは、そういういいものをつくっても、結局やるのは現場ですよね、それを生かすも殺すも。前に景観法という法律をこの委員会で審議したときもありましたけれども、せっかくいろいろなテーマを設けて、いろいろとメニューを用意して、やるんですけれども、なかなか現場の自治体だとか、または当事者の人たちがそれだけのノウハウを持っていないという現実も結構あるんですね。何とかしたいなとは思っていても何をどうしたらいいんだろうと。本当にそんな自治体でいいのかと思うんです。

 再開発なんというテーマをやると、大分最近は知恵を出し始めているんですけれども、一昔前は、どこもかしこも駅前の再開発というのはビルを建ててそれで終わりという、横並び、右へ倣え、こういうパターンだった。ここはやはり、かなり自治体の、自治体だけじゃありませんね、観光地の問題だったら観光業者の方々がいっぱいいますから、そういう人たちにどう材料を与えていくか。

 これは、まさに国交省というのは出先を持っておる、整備局も運輸局も持っている、今度は観光庁という形もつくる。そういったのと、それぞれの現場、今も一生懸命やっているんですけれども、ルーチンに追われて、せっかくいい知恵があったときになかなか伝わらないという現状が多々あるだろうなと。結構、私も現場で、まちづくり交付金の使い勝手はいいんですけれどもどう使っていいのかわからないみたいな自治体というのを目の当たりにしまして、そういうのを、やはり大臣の指導のもとで、今度この法律が成立していよいよ実施をしていくときに現場へ伝えていく。

 国の役所というのは、今回の後期高齢者医療制度もそうなんですけれども、制度がこう変わりました、一生懸命説明しました、自治体も通知はしました、でも当事者はわかりづらいという問題も今指摘されておりまして、こういう点は大臣のリーダーシップで徹底の仕方を御検討いただきたいなと思うんですが、最後に一言。

 

冬柴国務大臣

 まさに大事なところだと思うんですね。そして、日本のお役所は頭のいい人ばかりですけれども、その人がつくったものは九割まで読んでもわからないというのが多いんですね。

 ですから、その点、一つ自慢できるのは、公明新聞は字が大きくてルビが振ってあるんですね。そして、お年寄りの方が読んでもわかるように、難しい、高齢者医療制度なんかでも、厚生労働省がつくったものよりは公明新聞を読んだ方がわかりやすいというのは、それで随分公明新聞は売れたんですね、私からも。

 そういうことで、今、審議官、いろいろとやっていただきまして、これは成功しているなと思うのは、やはり観光百選のようなものをつくりまして、そしてそこで頑張っているカリスマの、観光カリスマというようなものをつくって、その人がどうしてこの地域を売り出したかという体験談を含めた、その地域のことをやっているんですよ。それから、外国人がたくさん来た地域についても、代表的なところをそういうふうにしまして、その苦労話等がその中にあります。

 ですから、こういうことも一つの方法だろうし、今御指摘いただいたようなことは一番、制度をつくって大事な、命を吹き込む作業だと思いますので、頑張らせていただきます。

 

高木(陽)委員

 せっかくいい法律だと思いますので、今の大臣のお言葉のように、それを生かしていっていただきたいということを申し上げまして、質問を終わりたいと思います。

 ありがとうございました。

 

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